第4節プレビュー いつかトヨタの番がくる。
ジャパンラグビー リーグワン第4節・ブラックラムズ東京(BR東京)戦を2日後に控えた9日、会見を行った。
▼第4節前 記者会見の様子は以下より▼
世間の注目は、ヴェルブリッツのアーロン・スミス対BR東京・TJペレナラの元オールブラックスSH対決。アーロンは「オールブラックスで10年、スーパーラグビーでは12~13年ともにプレーしてきました。選手としてだけでなく夫、父としての偉大な顔も知っています」と敬意をはらいつつ、「TJと私が戦うのではなく、チームとして戦うのです」。スティーブ・ハンセンHCも「彼はチームで大役を担っているが、あくまで素晴らしい選手のうちの一人。ひとりに絞るのでなく、チーム全体に焦点を当てている」と大局的な視点に立つ。
3試合を終え、まだ白星がないヴェルブリッツ。だがボールキャリーとディフェンス突破は12チーム中5位、ラインブレイク、ゲインメーターは4位(Opta調べ)とアタックの数字は上位に位置する。ハンセンHCは「これまで全て勝っていてもおかしくなかった試合。スタッツに関して、結果には反映されないが、いいプレーが数字として表れている」と評価。アーロンも「いいトライはとれている。アタックについてはチームとして明確」と、攻撃については手ごたえを得ている。
昨季は16試合中13試合に先発。今季も1番を背負い続ける29歳の三浦昌悟は、今季の変化を「チームとして同じ方向性を見られていること」と言う。ただスクラムに関しては「これまで相手に流れを渡す場面があったので、圭克(彦坂)さん、僕といった経験ある選手で、もっとまとめていきたい」と修正を口にした。
若手の底上げも進んでいる。3年目のWTB和田悠一郎は前節で今季初先発、幾度かチームに貢献するプレーを見せたが、ハンセンHCは「55人全員をリーグワンで戦えるレベルにする。そのため若手には個々のメンタル、スキル、フィジカルに応じたメニューを用意している。和田が東京SG戦でチームになじんでプレーできたのも、その成果の一端」。和田本人も「昨季アタックは評価してもらったが、タックルの成功率で足を引っ張ったのでプレシーズンで改善した。フォジー(イアン・フォスター共同コーチ)が来てから、WTBにもスキルが求められるようになった」と成長を振り返る。
「いつかトヨタの番がくる。それまで信念を持ってやっていくのが大事」(ハンセンHC)
それは選手・スタッフに共通した信念でもある。その時に備えて、力を蓄える日々は続く。