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色とストレスの関係

人間関係のストレスに効く本

2019.01.26 06:05

ヨーコさんの”言葉”

『ヨーコさんの”言葉”』は、『100万回生きたねこ』の作者である絵本作家 佐野洋子さんの言葉に、北村裕花さんの絵を添えてまとめられた本です。2014年からNHKのEテレで放送されている同名の番組を書籍化したもので、テレビで見たあの独特の”間”が再現されていて、絵本を読むような紙芝居を見るような感じでサクサク読めました。

人間観察の効果

ヨーコさんと一緒に人間観察をしているような気分になって、自分の周りにも「いるいる」という人物像を見つけたり、母親や友人、夫や子供との人間関係のエピソードに「あるある」と共感しながら、ヨーコさんの言葉の”毒と愛”を味わいました。読みながら笑って泣いて、人間関係のストレスを解消する糸口が見つかったような気がします。

「他人と比べるストレス」には、黄色い表紙

黄色い表紙の『ヨーコさんの”言葉”』では、その1の「才能ってものね」を読むと、他人と比べてしまうことへのストレスがアホらしく感じられて、ずいぶん軽減されました。凡庸な自分を受け入れることは、あきらめることとはまた違うように思えました。ヨーコさんの適格な解釈を読むと、モヤモヤが晴れて気がラクになります。その9の「段々畑を上がっていった家にお嫁にいった」の夫婦の話からは、生き続けていくこと、老いていくことへのストレスから少し解放されました。

「結婚のストレス」には、緑色の表紙

緑色の表紙の『ヨーコさんの”言葉” わけがわからん』では、その7の「真二つの結婚」を読んで結婚の現実と幻想について考えさせられました。もう少し早く、自分や妹が結婚する前に読んでおいたら良かったと残念にも思いました。結婚前に読んでいたら、結婚後の様々なストレスに耐える耐性というか心構えのようなものが身に付いていたかもしれません。

その9「二〇〇八年冬」には、ヨーコさんが乳ガンだったこと、余命2年であったことなどが淡々と書かれていて衝撃でした。一人で病気と向き合う日がいつか来るという現実味が感じられて、自分の死についても考えさせられました。

「女性の老化ストレス」には、水色の表紙

水色の表紙の『ヨーコさんの”言葉” ふっふっふっ』では、その4の「二〇〇五年夏」を読んで、韓流ドラマブームを通したオバさんの悲哀に涙が出ました。涙だけでなく、オバさんの逞しさとか感性に対する共感も大いにあって、自分がオバさんになっていくこと、老化していくことに日々感じているストレスに「あきらめろよ!」とサバサバ言われたようでスッキリしました。その7の「ラブ・イズ・ザ・ベスト」では、幸せの本質を教えてもらえたような気がします。

ストレスへの視点を変えてくれた本

ヨーコさんが残してくれた言葉に、ずいぶん励まされました。腑に落ちる言葉がたくさんありました。ヨーコさんの人間観察眼を通して、生きている中で感じている様々な他人とのストレス、自分にも感じているストレスへの視点が変わったように思えます。

NHK Eテレ ヨーコさんの”言葉”