1月29日火曜日 シネマテーク平野さんのこと。
10年ほど手の加えようがなかった、
文字のカタマリを分別していると午前6時を過ぎてしまい。
朝の8時近く映画を観ている途中に意識を失う。眠てた。
「まほろ」子供の話が中心になっていて思っていたより尻すぼみ。
後半観れないまま、期限切れのため観れず。
寝相が、
枕の下にクッションを2つ挟んでいたので、
わりと20度くらいになっていただろうか。
ダパンプよりも斜めっていたせいか、気分も斜め。
ぐらっとする。
図書館に返却に行くも、疲労蓄積があり帰りは地下鉄にて帰宅。
ぼんやり営業をしているがなぜか潰れない文房具店でノート5冊買った。
夕方の6時ぐらいからダラダラと猫と過ごす。
猫はダラダラしているのでたまに説教するのだけど、やつらの方が正しい。
owndの操作が少しずつ分かり始めてきた感じ。
すこしずつやるしかない。
昨日の反動のせいか朝に眠る。気にしない。
シネマテークの平野勇治さんの訃報の知らせが届いた。
98年春先、たしか3月か4月頃だったと思う。
その頃、付き合ってなかったが、
相方とはじめてシネマテークに映画を観に行くようになった。
当時モバイル機器などなく
今池にシネマテークという映画館があるという情報のみで
地図もなく散々歩き見つからず諦めたとたんに辿り着いた。
1時間近く彷徨ったと思う。
「ラブソング」という映画でレオン・ライとマギー・チャン主演。
切ないラブストーリーで、ムードのある映画だった。
相方は即
「ファスビンダー・何故R氏は発作的に人を殺したのか?」を観に行っていたと思う。
その後すぐ、
市川崑「黒い10の女」
マイケル・ウインターボトム「バタフライキス」を観て、
以降は月に1~2度のペースくらいで通い多くの映画を観ることができた。
ほとんど観に行く映画館はシネマテークが中心になり、
若松孝二の、シネマスコーレ、ゴールド・シルバー劇場はたまに、といった感じだった。
やはり中心はシネマテークだった。
何故いい映画が多かったのかというと
支配人である平野さん、永吉さんなどが選んだ配給で映画が観れたからだ。
ほどなくして会員になり、
月に一度郵送でシネマテーク通信でスケジュールが届き、
もしくは、上映予告で次観る映画を吟味した。
前売りを買いポストカードやノヴェルティをもらうのも楽しみだった。
特に増村保造特集では1週間で10回ほど観て
若尾文子に相当ハマり大映映画にもどっぷりとつかった。
タルコフスキーもイジー・バルタも、
「あらゆる」なんでもかんでもが調べなくても上映していたのでその恩恵は計り知れない。
引き込まれる感覚に合うものが実に多かったし、
相当感覚を調性させてもらったのはまちがいない。
上映前後、忙しくない状況をスタッフの方と話すのが楽しかった。
一度故郷に戻った際に新潟のシネウインドの会員になったへど、
ほどなく戻ってきてから再度会員になっていた。
しばらくして療養のため更新できず会員ではなくなっていた。
それでも飲食店や店舗やライヴハウスでシネマテーク通信をチェックして
映画を借りてみたりしていた。
基本的には映画はスクリーンで上映するために撮られた存在なので、
できるだけ映画館で観るのが正しい映画の見方だと思う。
ついつい行く手間や身銭を切るのを惜しみレンタルしたり、
いつからかネットでの配信などにみはじめてもいるのだが。
2012年6月にイベントを相方と行った時に、
平野さんと女性スタッフの方がお客さんとして来られたことがある。
イベントが終わり、
不慣れであたふたしてしまって悔しい思いを感じていた翌日、
平野さんからメールが届き労いの言葉をいただいた。
「ムサン日記、白い犬」を薦められていたのですぐ気分転換に観に行った。
上映後、平野さんとしばらく話をして、
自分のあたふた具合を一生懸命がんばっていたね。
「若いころの自分をみているような気分だったよ。いろいろと思い出したなあ」
など感想をいただいたりや励ましていただいたり、
ながく話して心に沁みた。
そのためだけにイベントをやって良かったというほどだった。
貴重な体験としては、
シネマテークの倉本徹氏とのシネマテーク設立前後の話を直接伺えたことだ。
そのおかげで、落ち込まずに済むどころか、かなり勇気づけられた。
とても感謝しているし、
名古屋シネマテークがなければ、思春期にそんなに楽しくなかったと思う。
27日に永眠されたことを知り
相方と平野さんとのこと、シネマテークのことをしばらく話ていた。
何百観たかは数えていないけれども、そういうのは別として、
やはりシネマテークに足を運び続けるべき思う。
あのような場は絶対に必要でこの先も存在していなければならないと思う。
お悔やみを申しあげるのは、もっともだけれども、
シネマテークは平野さんと存在として同じなのだから。
だから、会いに行かなきゃ。
いちばん好きな最後列の真中に行こう。