透明な貨車の過ぎ行く秋の夜 辻村麻乃
https://ameblo.jp/waraikamenn/entry-12882786802.html 【「篠」vol.211】より
くれなゐは勝手口より冬の薔薇 月を負ふためにおほかみ祭るらん
まだしろき霙踏むならいまのうち 生きてゐるうちは助兵衛里神楽
白滝のひとすじこぼれ牡丹鍋
先週末になって、やっと「篠」最新号が届いた。どうやら、大雪のせいでクロネコの車も郵便局の車も足止めをくらっていたらしい。ひょっとしたら、あんまり出来がわるいんで、除名処分になっちゃったのかも?なんて心配していたんだけれど、とりあえずそれは杞憂におわったようだ。
それでも、今号のぼくの作品は、いつもにもましてひどいのはたしかだ。よく原因はわからないけれど、脳天の体調がひどくわるくて、それでちゃっちゃっと五句詠んで、そのまま投句しちゃってたんだから、ボロイのもしかたがない。もっとも、推敲に推敲をかさねる慎重さは、もともとぼくにはないし、そういう習慣もないんだけどね。
透明な貨車の過ぎ行く秋の夜 路地多く声なき街の秋暮かな
且つ散りてのつぺらぼうの道祖神
こちらは、主宰の辻村麻乃センセーの句。「秋篠寺」10句のなかからぼく好みの3句をセレクトしてみた。
ううん、いつもながら端正で、美しい句を詠まれているじゃないか。とりわけ《透明な……》は、いくぶんかのロマンティシズムをはらみながらも、《貨車》の重みを借りてうまくまとめているし、《路地多く……》も、しつこくないていどに濃厚な《秋暮》をたてこもらせてみごとだなあと唸ってしまったしだい。きっと、地道でていねいな推敲をかさねられていることだろうとおもう。
脳天の体調のわるさをひきずったままで、この記事を書いているから、おもいもしない筆禍があるかもしれない。いやいや、そういうことをかんがえていることこそが脳天にもよくないんだよ。誰かが、ぼくにそういっている。おしまい。
https://ameblo.jp/manopyon/entry-12869376242.html 【篠創刊四十周年㊗️】より
こちらすっかりご無沙汰してしまいました。
9月14日に無事に「篠(すず)」四十周年記念祝賀会が京王プラザホテル新宿で催されました。
前の年くらいから話題にしつつ、半年前にはご多忙な先生方に招待状を送って(途中担当者と頻繁にやり取りして)8月後半から本格的に準備をして迎えました。
高橋睦郎様は安東次男師系、故、岡田史乃(母)にとって弟弟子となります。弟子を取らない安東次男氏の門下として絶対に外せない方なのです。
まず私が挨拶をしてからこの高橋睦郎様のお話から始まりました。
この日に小澤實様にもお話頂く予定でしたが、ご体調を崩されてご欠席とのことで残念でした。お言葉を頂いて司会が代読しました。
乾杯の音頭は稲田眸子様(俳人協会埼玉県支部長)がとってくださいました。
司会は篠会員の平野鯖人が務めました。
お写真がたくさんありすぎて載せられないのでお客様が入る前の様子を。篠会員でいつも編集を纏めて下さる山野邉茂の仕事関係のカメラマンの方が集合写真など撮ってくださいました。(会員は敬称略)
受付は歌代美遙や渡辺優子、榎本みよ子に句会の方々や次女。会場係りは古参の関島敦司が中心に六本木句会のメンバーが。メインバー二次会は篠会員でもある長女、横田瑠菜や次女の歌菜が。
(ナフキンを篠に寄せて筍に)
この日は自分が自分ではない感じで、緑のドレス(映画「オスマン帝国」のヒュッレムをイメージしつつ)で浮遊しておりました。
これから刊行される「篠」創刊四十周年記念号にも書きましたが、こういったお祝いをするのは「篠」としては15年ぶり。というのも5年ごとに祝賀会を行ってきましたが、三十周年頃から前主宰の体調が思わしくなく、三十五周年の前に亡くなって追悼記念号となってしまったからです。
創刊時にいた祖母の代の会員は勿論ですが、母と同年代の方々も(横浜中心)次第に都内の句会から足が遠のき、私が新たにお誘いした方々と「篠」を維持してきました。
この日の引き出物は、わたしと母の好物の朝霞名物ほそやさんの「あさか道中」と私の書いた『岡田史乃の百句』(ふらんす堂)でしたが、同時にこの本は篠関係者にも送りました。
なので、母を良く知る方々からお電話など頂いて、私が知らなかった母について知ることも。
とにかくこうして祝賀会を開くことができて安堵しております。
まずは「篠」会員の皆さん、そして「篠」を支えてくださっている諸先生方、さらに私を快く送り出してくれる家族に感謝の意を述べたいと思います。
ありがとうございます!
これからも篠は一丸となって「俳句」という大海に漕ぎ出して行きますのでお見守りください!
朝霞市のお隣、志木市の真打、桂文ぶん師匠に素晴らしい落語を披露して頂きました。
最後のお話は筑紫磐井様。『るん』序文からの続きのお話は「篠」創刊四十周年記念号にもご寄稿頂いています。
私の希望の「亡き王女のためのパヴァーヌ」「ジムノペディ」など希望を叶えてくださったピアニストの千葉京子様、重ねてカメラマンの武居厚志様もありがとうございました。
そして出版社をはじめ、様々な方々からのたくさんのお花をありがとうございました。
https://alpha-pr.jp/blog/2069/ 【篠の会創刊40周年記念祝賀会】より
9月14日(土)に篠の会創刊40周年記念祝賀会に会席させていただきました。
主宰の辻村麻乃先生とは今回で会うのは2回目で1回目はお母様の篠の会前主宰の岡田史乃先生の告別式でした。
その時は喪服を着ていらしたので今回のドレス姿は華やかで驚きました。
※左から、筆者、俳句結社『枻』主宰の雨宮きぬよ先生、『篠』主宰の辻村麻乃先生
アルファが篠の会発行所様の本の印刷をさせていただき30年近くが経ちました。
聞くところによると会員数は30~40人とのこと。会場には150人近くのお客様がいらっしゃり、主宰の顔の広さで会員の5倍を超える方が集まっていました。
これからも篠の会が末永く続くことを祈念いたします。