光の春。
Naoyaです。
今日は立春、二十四節気の最初の節気です。春の始まりです。ここからまた季節の新しいサイクルが始まります。立春の前日の昨日は節分。そして、明日は旧正月で水瓶座の新月です。立春は宇宙の元旦だとも言われていますが、まさに今、大きな節目を迎えているところです。
昨年のクリスマスから年末、正月、そして1月にかけて、毎年感じているクリスマスなムードや年末ならではの雰囲気、正月らしさや1月っぽさをほとんど感じないまま、気づいてみたら立春に雪崩れ込んだ感じがありますが、立春前のしばらくの間、珍しいくらいにやる気が起こらなくなりました。人からの依頼に対しては問題がないものの、自分自身でやらなければいけない課題や案件(特に文章を書くことや本を読むこと)に対してです。気力や体力はあって元気だったものの、妙にやる気が起きない感じ。考えてみたら、ちょうど季節の変わり目の土用の時期でした。土用は各季節の始まりの節気、立春・立夏・立秋・立冬の前に約18日間ある季節の変わり目の変動期。体や心が不安定になりやすいとされています。そういうときこそ、何もせずに自分をねぎらって養生することが必要だなと痛感しました。
一年でもっとも昼の時間が短い冬至を過ぎてから立春へと向かっていく中で、日は着実に長くなり、陽射しもちょっとずつ強まっていることを感じています。この時期を「光の春」と言うそうですが、実は「光の春」という言葉はロシアが由来なのだそう。冬が長い極寒のロシアで、徐々に日が長くなっていくことを表現しているのだそうです。てっきり日本が由来かと思っていました。
立春とは言えど、春は名のみ。日本において今の時期は一年でもっとも寒く、気温で春を感じるのはもうちょっと先ですが、空の明るさや光のトーン、空気感のニュアンスに春めいたものを感じるときが多くなっています。まだまだ寒い日はあるでしょうが、季節は着実に春へと向かっているのです。
僕が春の兆しを感じるときは日々の中でもいろいろとありますが、先日、仕事で訪れた新宿の高層ホテルの20階にあるラウンジで、大きな窓から遠くを眺めたときに微妙に霞んで見えた景色に春の始まりを感じました。春の始まりというよりは、冬の終わりを感じたと言った方がしっくりくるかもしれません。冬の景色や見上げた空はパキッとシャープですが、そこにほんのり紗がかって輪郭がぼやけ始めると、冬の終わりに差しかかったことを感じるのです。
この「森羅万象の聲」で基本的に僕は、二十四節気のタイミングで更新しています。日々の中で感じた他愛ない季節の移ろいを言葉にしてつらつらと綴っているだけですが、始めた頃よりも季節の移り変わりに対しての意識が敏感になっているように思えます。宇宙のリズム、グルーヴをより自然に体感できているのかもしれません。
二巡目の「森羅万象の聲」も楽しんで書いていきたいと思います。