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再会

2019.01.31 05:42

 今日のことは書き留めておきたい。

Saldana forestに滞在して1週間と少し。私はちょっと悩んでいた。

ほとんどとれかかっていた息子のオムツが、ここに来て取れなくなってしまったのだ。

洋式トイレでトイレトレーニングしていた彼にはコンポストトイレの穴は大きすぎてしゃがめないし、何しろトイレが遠いので連れて行くのが大変。

外でやるよう促してもなかなかうまくいかなかった。

なるべくオムツをせずに裸でいさせていたのだけれど、彼はウンチとおしっこを垂れ流し状態に戻ってしまい、私達はひたすら床のウンチを拭いて着替えを洗うという暮らしに戻ってしまった。


そんな時Sasha a forestのオープンツアーに遊びに来ていて仲良くなったインド人の学校の先生と再会してオールヴィル内の家を紹介された。

月貸しの下宿のようなところで、インド人の建築科のインターンシップの学生(オールヴィルはエコ建築で有名でたくさんの学生がインターンシップとして来て現場でボランティアとして働いて大学の単位をもらって帰って行く)やオーロヴィルで働くインド人達が長期で滞在していた。


私達が見学に行った時にたまたまキッチン付きの部屋が空いた。私達は3ヶ月ステイする予定だったので、すぐに予約し、sadhana forestに帰った。

キリが悪いからともう少し滞在しようと思っていたけれど、大好きなコアスタッフが休暇に入ってしまったと聞いて急に気が変わり、次の日にはオールヴィル内の下宿ゲストは上に移動した。

移動してからがなかなか大変で、英語が全く話せない下宿のおばちゃんとてんやわんや。おばちゃんが具合が悪いし、掃除の係が入院してしまってこないというので(本当かどうかは謎!)自分たちで1日がかりの大掃除をして移動。お水を手に入れるのも2日話してやっと準備してもらい、3日目の今日になってもまだガスは手に入らず。マイペースでかなり強いおばちゃんとはかなり仲良くなってきてはいる。


そう、そして直感に任せて移動したその日。

いろいろらちがあかないのでとりあえず食事をしようとたまたまビジターセンターを訪れた。

歩いていると「ラタちゃん!」と日本語で呼ぶ声。驚いて振り返ると日本から昨日オールヴィルについた、みのりちゃん(福島でダーナビレッジというエコビレッジを営む友人)がいるではないか!

約束したわけでもなく、ポイントでぴったり落ち合えてしまった。

私達はランチを食べ、たくさんお話をしてお別れをした。

次の日、私達は引越しを無事に終え、私の目的であるヨガの勉強を始めるためintegral yogaのセンターへ向かいスケジュールをチェックしクラスを受けた。その帰り道、ソーラーキッチンという太陽光でクッキングした料理をオーロヴィリアンに振る舞うという大きなセンター(オーロヴィリアンはお昼ご飯を毎日無料で食べることができる。)に寄り、お昼を頂こうと思ったらビジターは12:45から出ないと受け付けられないという。諦めて帰ろうとモペットに乗っていつもと違う道を走っていたら突然サングラスをしたインド人に英語で話しかけられた。

「are you ballet dancer?!」

私は驚いて

「kind of...」

と戸惑いながら答えた。どういうことだろう?姿勢がいいからバレた?どこかでバレエを教えているようなこと言ったっけ?何だろうと思っていたら彼はサングラスをとって名を名乗り、大興奮でハグしてきた。次の瞬間には私も大興奮。

何と彼は6年前にオリッシーダンスを学ぶためにオリッサを訪れて出会ったダンススタジオのオーナーで、私のダンスを気に入ってくれて子ども達への振り付けや指導をさせてくれていたその人だった。


彼は私にポンディシェリのこと、オールヴィルのことを話してくれていてそこがどんなに素敵なところかと、よく話してくれていたものだった。マザーのことを教えてくれていたのも彼だった。


そして自分の夢はこのスタジオを成功させ(彼はダンスが大好きで芸術の発展のために働きたいと言っていた)次は自然いっぱいの中でアートセンターを作ってオーガニックファームやセラピールーム、ヨガシャラもある複合施設を作るのが夢だ、そのときは一緒にやろうと語り合っていた仲だった。


ずっと気になっていたものの、お互いにメールアドレスを無くし、連絡が取れず、それっきりになってしまっていたが!6年経った今日突然、オールヴィルの道端でばったり出会ったのだ。


必要なタイミングで人と人は出会うようになっている。タイミングが来たから、出会うのだ。

3年前に彼はこちらに移住したという。

オリッサにあるスタジオはなんと私の憧れのダンサー、スジャータマハバートラ(近づいただけで涙が出るほどのオーラの持ち主)がメイン講師となってダンスを教えていて、今は任せて離れられるほどになった。なので彼は年に数回帰るだけであとはこちらで仕事をしている。


私達は大興奮で時間を過ごした。


彼が関わっているというバンブー建築の施設を見に行った。




なんとそこにはダンス施設(竹でできてるけれど大きな鏡付きの稽古場)、太鼓オーケストラカンパニー、ヒーリングセンター、竹の小屋とツリーハウスのゲストハウス、キッチンルーム、、、と広い敷地の中にアートとヒーリングに関する施設が盛りだくさんあった。まだ建築中のヒーリングルームは竹と土でできていて、雅人君はこの建築のスタッフをすることになった。

なぜかダンス施設を作ったけどダンサーはいないので、もちろん私がダンスで関わることになった。子ども達のスクールがあるのでそこでとりあえず教えることに。

他にもオーロヴィルが主催するダンス公演に出演させようとディレクターに掛け合ってくれたが、ツーリストヴィザでギャランティーの出る大きなイベントに出演させるわけには行かないと断られたり、雅人君はオールヴィルで初めてチネイザンをインド人に施術した。夜はバンブーヒーリングセンターのお祝いの会でナイジェリアの人たちと太鼓オーケストラに合わせて火を焚いて踊った。たった1日でとにかくいろんなことが動き出し、始まった。

彼は言ったことはその日のうちに片っ端からやって行く、とにかく行動が早い、そういう人だった。だから私達はテンポが似ていて気があったのだ。

宇宙はピピピッと必要な情報を必要な時にくれる。引き合わせる。

そんなことを身をもって感じた1日だった。

特筆すべきもう一つのこと。

雅人君のチネイザンレポート。

彼はバンブセンターのディレクターにマッサージをしたのだけれど、施術中にうわごとのように喋り出したという。あとで聞いてみたら押されていた時に、突然昔の記憶が蘇って、気がついたら退行催眠のように喋っていたのだという。内臓は感情を貯める器官であること、そのデトックスをするのがチネイザンなのだと説明したらなるほどーと納得していた。彼は今後も継続して受けてくれるよう。

そして私はその施術中、彼の家の玄関にある小さな竹のベンチで休んでいた。蓮をお昼寝させたくて「このベンチが大きな柔らかいソファーだったら蓮を寝かせられるからいいのになー」と思った瞬間にインド人が大きなソファーをわっせこらせと運んでくるのが見えた。

「いやー、あれをここにもって来て、この竹のベンチと変えようなんて言われたらコントだなー」と思って見ていたら

「ちょっとどいてね!1分で終わるから!」

とおじさんに言われ、あれよあれよといううちに竹のベンチはどこかに持っていかれ、ゴージャスな柔らかいソファーが玄関に置かれた。

ゴロンと寝転んで添い乳しながら私は思った。

人生っていうのはこういうものだ。

本来の流れに乗りさえすれば。