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初釜

2019.01.31 07:34

今年の初釜が終わりました。

新しい年に初めてお釜をかける(お稽古をする)お茶会が初釜です。

初釜のお客様は、お教室に通ってくださるお弟子さんが来られます。いつも通ってくださる方とともに過ごす1日です。


お茶会は、季節や来られる参加者の方を考え、いわゆるテーマを決めておもてなしをいたします。

今回の初釜のテーマは「2019年への喜びと感謝」

今年は、5月に元号が変わり日本中で多くの祝賀行事があります。

私達のお教室でも、この時代のかわりに参加できる喜びと感謝を初釜のお席で共に感じたいなと思いました。


まずは濃茶席では、新しい世の中が始まることへの喜びとお祝いをお軸「慶雲」に込めこちらの軸を使いました。

またこのような節目に生かされている自分に感謝し、新しい世の中が始まるこの時期に

一度自分を振り返り、足るを知り心の豊かさを得ましょうとの意味を込めて「知足」の茶杓を使いました。

お菓子は花びら餅。つるや製です。



一方、薄茶席は、2019年への御祝の気持ち、華やかさが全面に出るよう、いくつか祖母が大事にいしていたお茶碗をだしました。銘「寿山」のお茶碗や、銘「春の山」のお茶碗。

また今年の勅題の「光」は古瀬戸のご来光のお茶碗。今年の干支のうりぼうも新しく用意をいたしました。(こちらは今回のお楽しみ景品のひとつです。)

お菓子は、「初音(はつね)」今年初めての音という意味です。お茶杓も「初音」お茶碗も鈴の「初音」を出しまして3つの「初音」でそろえました。3つそろえると縁起がよいと言われているのです。



毎回お茶会ではテーマを決め、来られる方を想像しどのようなお茶会となると楽しい時間となるかを考えます。今回は初釜を終え、華やかに新しい年新しい時代を迎え、その中で自分自身はしっかりと地に足をつけ日々を感謝したいなという思いを伝えたいと思い準備をしてきました。

お茶会のテーマやストーリーを考えるその時間が一番楽しい時間です。

いつも面白いなあと思うのですが、例えば毎年同じお道具を使ったとしても、自分の感じる心によって見え方や感じ方が違うのです。

それはその場を共にする人、共にする時間、共にする自分の心によって全てが変わることだと思います。それがやはり一番大切で尊いものなのではないかと感じます。

今年も改めて気持ちを大切に取り組んでいきたいなと思いました。



初釜を終えた後のお写真