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国試塾ネクストステージ

第60回作業療法士午前問題 2 解説

2025.03.16 13:35

56歳の男性。数年前から頚椎椎間板ヘルニアを指摘されていた。昨日、自宅で転倒して突然に麻痺を呈した。頸髄損傷と診断され、主な損傷部位以下の機能はASIA機能障害尺度(ASIA Impairment Scale<AIS>)でBである。頸椎MRIを下に示す。

正しいのはどれか。

  1. 横隔膜の麻痺がある。
  2. 肩をすくめることができる。
  3. 頚部の感覚機能障害を認める。
  4. スプーンを握り食事ができる。
  5. 棚の上の物をとることができる。

どこかで見た問題だと思ったら、第49回理学療法士国家試験の実地で出てきたものとほとんど同じです。しかも図版も同じですね。

さて、この症例の場合、ASIA機能障害尺度がBということは損傷部位以下の運動機能は喪失しているも感覚は残存しています。

損傷部位はMRIから第5頸髄損傷(第5頸髄節まで機能残存)であることが見て取れます。

ということは、残存筋は横隔膜、胸鎖乳突筋、僧帽筋、肩甲挙筋ですから、自発呼吸や頸部回旋、肩甲骨挙上は可能であることから、答えは2であることが推察されます。