今日の失敗が、人生の成功につながる日が来ること
中学受験や大学受験を頑張っている子達から、続々と報告が届いております。
たくさんの嬉しいお知らせ、ありがとう。みんな、よく、頑張りました。結果ももちろんですが、あなた達の笑顔が見れて、僕らもすごく幸せです。おめでとう。
ただ、もらったのは、嬉しい報告だけではありませんでした。
「第一志望に受からなかった」「補欠合格だった」そんな報告もありました。言いづらいことなのに、結果が出てすぐに報告に来てくれて、ありがとう。
僕らも一緒になって泣いたり、落ち込んだり、悔しがったり。辛い瞬間です。何よりも、本人の悲しい顔を見るのが辛い。「先生、ごめんね」と言われると、謝るなよ、こちらこそごめん、と感情が込み上げてきます。そこからしばらく、無力さに苛まれ、絶望の淵に立たされたかの如く、血の気が引き、視界が暗くなります。なかなか立ち直れない。
でも、本人はもっと辛いわけです。何か気の利いた言葉でもかけてあげられないかと頭の中を探すのですが、そんな状態ですから、なかなか出てくるわけがありません。
同じような状況で、昔、生徒に助けてもらったことがありました。教室長になってまだすぐの頃でした。
よくない報告を受けて、僕も「そうか…」の次の言葉が出てこず、静かになった面談席で、その生徒が、こんなことを言ってくれました。
「あの人…いつかの月のお手紙の人みたいに、どっかでリベンジするわ」
月のお手紙とは、お月謝明細等と一緒に月に一度保護者様向けに出していたお手紙のこと。毎回好きな言葉やエピソードについて綴っていたのですが、彼が「お手紙の人」と言ったのは、直近でご紹介したこの方のお話でした。
丸太小屋で誕生。幼くして母と姉を亡くした。小学校を中退した。田舎の雑貨屋を営んだが、破産した。借金を返すのに十五年かかった。最愛の恋人が急死。神経の病に侵された。結婚したが、息子を亡くした。下院に立候補。二回落選。上院に立候補。二回落選。歴史に残る演説をぶった。しかし、聴衆は無関心。新聞では毎日たたかれ、国の半分からは嫌われた。
その後。
第16代アメリカ合衆国大統領として大成。 アメリカ国民に最も愛されており、エイブ (abe) の愛称で呼ばれ、
偉大な解放者、奴隷解放の父と呼ばれている。彼の名前は、アブラハム・リンカーン。
言葉が出なかった僕に気を遣ってか、わざと明るい声でそんな言葉をかけてくれたその子に、感謝するとともに、「あ、俺これじゃいけないな」と強く心に思ったのでした。
大人として、人生の先輩として、もちろん落ち込みはするけれども、一番辛い生徒本人が、前を向けるような言葉をかけなくちゃ。姿勢を示さなくちゃ。
受験という仕組み上、合格者がいれば、不合格者がいるというのは当たり前のことです。
それでも、不合格というのは辛いもの。それが行きたければ行きたかった志望校ほど、頑張れば頑張った時間が多いほど、辛く苦しいものです。
でもね、信じて欲しい。
今日の失敗が、人生の成功につながる日が来ること。
人生はここからまだまだ続いていくから。その悔しい経験が、きつい日々が、しんどかった毎日が、どこかでかならず役に立つから。
いつか必ず、君は荒波を超えて、素敵な場所へ辿り着く。見える景色は、最初に目指していた場所とは少し違っているかもしれないけれど、きっと、そこにも素晴らしい光景が広がるはずだよ。
だから、進もう。君の旅はまだ、始まったばかりだ。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
今日も生徒たちに感謝しながら、精一杯サポート致します。