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KANGE's log

映画「愛唄 ー約束のナクヒトー」

2019.02.02 12:57

シークレット試写会(スニークプレビュー)で観た映画です。上映が始まったようですので、感想を上げておきます。

シークレット試写で見たため、事前情報がまったくなく、Greeeenの曲の映画化だということも、ずっと気づかずに観ていました。 いわゆる「余命モノ」ですね。試写でなければ、見ないタイプの映画です。同じような時期に公開で、同じようにヒット曲をベースにした「雪の華」も余命モノのようですから、こういうカブりは、こっちが恥ずかしくなってきます。

でも、まあ、泣いちゃいますよ。

だけど…展開は、いろいろ気になるところが多すぎます。

まずはトオルの思考と行動。トオルと凪が同年代ということなら、まあアリかとは思いますが、大学も卒業して働いている男性なら、いくら死期が迫っているとはいえ、また、初めて人を好きになって行動するとはいえ、もうちょっと違う行動がとれそうなものです。まあ、凪のほうが精神的に成熟しているから、バランスはとれていますが。

トオルとタツヤは、高校卒業後、疎遠になっていたようですが、そもそも高校時代の関係性もよく分かりません。あの日偶然会うという設定は必要だったのでしょうか。トオルのような性格の子が、それほど印象に残っているようにも思えません。どうなんでしょ? ずっと友だち関係でも話は成立しているはずです。 

「伊藤凪は死んだことにしておいた方が本が売れる」
え? ちょっと待ってくださいよ。娘には1日でも長く生きていてほしいと願っている両親が、本当にそんなことを許しますか? あのお父さんですよ。本人は関知していないところで、「1冊出しただけの謎の詩人。入院中に執筆して、その後亡くなったらしい」という都市伝説にしておいても、話は成立しませんか?

移動の距離的、時間的な負担感もイマイチ分からなかったなぁ。

そして、ひろのさんが持っていた詩集は、これまで何度か紛失しても、必ず戻ってくるとのこと。そちらの謎の方が気になりますよ。 実は、この詩集は、持ち主がそのメッセージを正しく受け取ったときに手元から去ってしまう不思議な本だったとしたら、どうでしょう。だから、トオルには不要になった。必ず、ひろのの元に戻ってくるのは、彼女が正しくメッセージを受け取れていないから…ということなら、納得します。でも、そうなると、女優業を再開したあとに、手元にあるのはおかしいですね。

数式も、パズル的な謎解きをちゃんとしてほしかったな。 iは「私」、yは「あなた」。iはyではない。近づく努力。可能性…。分母は2人の間の距離、分子は2人が一緒にいるということ。分母は0になることはないけれど、限りなく0に近づけば、実質的には可能性は無限大ということでしょうか? うーん… 

ずっと、タツヤ役の俳優さんは、お芝居があまり上手くないような気がしていたのですが、最後のシーンで納得しました。ああ、彼なりに迷いや焦りがあったからこそ、あんな感じだったんだと理解しました。

それでも、最後のシーンを見てしまうと、もう一度、最初から見直したくなるのは、確実です。