『笈の小文』を巡る 鳴海 13 笠覆寺(笠寺観音)春雨塚
2025.04.01 21:00
芭蕉の『笈の小文』を巡る旅。
笠覆寺(笠寺観音)の続きです。
玉照姫伝説に感動した芭蕉は、
笠寺やもらぬ岩屋も春の雨 芭蕉
という句を詠んで、下里知足へ贈りました。
そして『笈の小文』の旅の際、この句を発句に鳴海連衆と歌仙を巻いています。
そしてその句碑が「春雨塚」として境内に残っています。
「春雨塚」は知足の孫・下郷蝶羅が芭蕉八十回忌にあたる安永二年 (1773)に建碑。
知足の六十回忌、亀世三十三回忌の追善も兼ねたようです。
碑面には芭蕉と知足の附合、
笠寺やもらぬ岩屋も春の雨 芭蕉
たびねを起す花の鐘撞 知足
山口素堂と下里蝶羽の附合が刻まれています。
かさ寺や夕日こぼるる晴しぐれ 素堂
大悲のこの葉鰭となる池 蝶羽
こちら裏面です。
女流俳人の深川秋色の筆によりものだとわかります。
かさ寺や浮世の雨を峰の月 亀世
という句も刻まれています。下郷亀世は知足の四男。
貴重な句碑ですので、一見の価値はあると思います。
つづきはまた明日。
どうぞ良き一日をお過ごしください。