ファットアダプテーションとは何か、についてのメモ
僕のファットアダプテーションの実践についてはこちら↓
最近「ファットアダプテーション」が人気です。陸上競技の中では、糖質代謝→脂質代謝へ、というのはある程度考えられ、伝えられてきたことですが、「ファットアダプテーション」と改めてラベリングされたことにより、トレイルランナーを始め、ウルトラランナーを中心に注目を浴び始めています。こういうラベリングによる価値の再定義は嫌いじゃないです。
僕なりにセミナーや資料を読み漁ってまとめてみたので、ここで皆さんにも共有したいと思います。
ファットアダプテーションとはなにか?その定義について。
そもそもファットアダプテーションとは、脂質(ファット)をエネルギーとして活用しやすいように身体を最適化(アダプテーション)すること。人間は脂質と糖質からエネルギーを生み出しており、いわゆるカーボローディングはこの内「糖質」を蓄えることで糖質由来のエネルギーを、というアプローチなわけですが、ファットアダプテーションは真逆のアプローチを取ります。
ファットアダプテーションのメリットとは?
脂肪代謝が高まる=ファットアダプトされると、いくつかのメリットがあると言われています。
- 糖質よりもエネルギー産出容量の多い脂質を活用することができるため、運動が長続きする。
- 運動中のエネルギー補給を少なくすることができる。そのため、胃への負担も減らすことができ、パフォーマンスアップが期待できる。
- 結果的にコストパフォーマンスも良くなり、ダイエットにも効果的。
上記のようなメリットがあるため、胃に負荷を掛けるような長距離、特に超長距離とも言えるウルトラカテゴリのトレイルランニングなどで「ファットアダプテーション」は徐々に浸透していきたいます。
ファットアダプテーションのやり方、実行方法
ファットアダプテーションの王道は以下の通り。
- 糖質摂取量に制限を掛ける。
- 制限を掛けるだけだと筋肉破壊などにつながってしまうため、良質な油などを摂取し、糖質以外でエネルギーを補給するよう心がける。
- 上記の状態で運動を行い、徐々に糖質以外エネルギー発生経路を作っていく。
いろんな学説があるようですが、だいたい1ヶ月ほどこのような生活を続けると、徐々にファットアダプトされていくようです。
またいわゆる心拍数を上げる「スピード練習」系はどうしても糖質メインでの代謝になるため、練習メニューもファットアダプト中は代えたほうが良いかもしれません。
また完全に脂質代謝にすることも難しく、イメージは「ハイブリットカー」。ガソリン(糖質)とバッテリー(脂質)をうまく使い分けるように、食事と運動をコントロールすることが大切です。
ファットアダプテーションに関する動画
ストライドラボさんが本件については積極的に情報発信しており、大変参考になります。
英語だけど、こちらの動画もわかりやすいですね。