Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

雷霆を告げる音

額の汗

2019.02.04 11:55

なんて暑さだ。

ここは真冬の日本だぞ?

俺は何故に得体の知れない緊張感を纏ってしまっているのか?

この階段はそれこそ一階では、なんの変哲もなかったのに段数を増す度に脚が重くなる。


冷たい空間にただのコンクリート、

常人ではただのビル。


だが俺にはそうとは思えなかった、

まさに名前通りの山だ。

進めど到達せず、そして身体の重さは増していく。

 武者震いは次第に止まり、俺をただの赤子にした。


這いつくばってでも絶対に登る!!!!


俺はまだ絵の真髄を知らない赤子なのだから。


- 山と熱 - 叶 夢之助より