女性活躍推進を、 もっと子どもたちの側で|野田市 アイキャリア

とにかく行動!モジモジしていても何も始まらない|野田市 アイキャリア

2019.02.10 01:00



結婚するしない・子どもがいるいない

などの役割や

年齢・経済状況・住む地域などの背景は

女性たちの様々な選択に大きく影響します。

ここでは

役割・背景を自分のものにし、

自分の生き方に向き合い、

自分に納得しながら生きている、

そんな素敵な女性たちを特集します。




 

今回は助産師のお仕事をしている

Tさんにお話を伺いました。


 

■本日はよろしくお願いします!

はじめに、現在の状況や今に至る

経緯を教えて下さい。

 


現在、総合病院で助産師として働いて

います。週休2日、土日は夜勤という

生活スタイルです。

末っ子は今 年長で、春から新1年生。

来年度から子どもたち3人とも

小学生になります。

 

 


実は助産師になる前、

看護師として10年働いていました。

その頃から「助産師になりたい!」

と思っていたのですが

まずは社会人経験を積んでから、と

考えていたらあっという間に

10年が経過していました。

 

 


でも、心のどこかにしまっていた気持ちって

よみがえってくるんですよね。

私「やっぱり助産師になる!」って

思ったんです。

当時の職場に75歳現役の素敵な助産師が

いらっしゃって、

憧れの存在が近くにいたことも

大きかったと思います。

 

 


■助産師になると決心されてからすぐ行動に移されたのですか?

 


はい。まず看護師として働きながら

助産師の勉強を始めました。

実はそのタイミングで、

3番目の子の妊娠がわかったんです。

ですから育休中はほぼ勉強していました。




3番目の子が産まれて間もなく

助産師学校に合格できたので

育休を切り上げて退職し、

新しい職場(産婦人科)で看護師としての

仕事に戻ることにしました。

 

 


■育休を切り上げて“転職”をした

という事ですか?

 


そうですね。

当時は循環器内科で働いていたんですが

やっぱり産婦人科で働きたかったんです。


当時の職場に自分の想いを伝えたのですが

産婦人科への異動が叶いませんでした。


それと、職場から奨学金をもらいながら

助産師学校に通おうと思っていたのですが

その希望も通らないということがわかり

退職という道を選びました。

 



■退職に迷いはありませんでしたか?

 


奨学金をもらうという事は決めていたので、

それができる職場を探す方が重要でした。



それから、南千住の病院にご縁をいただき

転職することになったんです。

 



■家の事、お子さんの事、看護師の仕事、そして学生、と何足ものわらじを履く事に不安や葛藤があったと思いますが…

 


もちろん不安や葛藤はありました。

まず家族の協力が必要でした。

主人は家事が苦手な人なので

食事・風呂・洗濯などは私がやると

決めました。

子どもの保育園の送迎は主人に

お願いしました。

今思うと、子どもが小学校入学前で

良かったかなと思います。

学童はお迎え時間が早いですからね。

 


学費の心配もありました。

職場の人に相談し、

「お金は後からなんとかなる」と

背中を押していただいたんです。



いろいろな人の意見をきき、

「今じゃなくてもいいんじゃない?」とか

「子どもがもう少し大きくなってからでも…」とか

「看護師のままでもいいじゃない」という

意見もありました。



でも、

自分がどうしていきたいか、

自分がどうなりたいかを考えたら

「諦める」という選択肢は

ありませんでしたね。

 

 


■いざその生活を始めていかがでしたか?

 


とにかく学べることが新鮮でした!

休みの無いとてもハードな生活が

約2年続きました。

毎日寝不足でしたが後悔は全くありません。

本当に時間がなかったので、

学校の宿題は電車の中でやったり

夕飯は前日の夜に準備しました。

貴重なお休みは子どもの予防接種に

行きましたね。

 



■大変だけど毎日が充実していたんですね。そしてTさんは無事試験に合格しました。その後はどうされたんですか?

 


ここからが本当の勝負だと考えていました。

とにかく経験!武者修行です(笑)

しかしここで予想もしていなかった事が

起きたんです。


勤務していた南千住の病院で、

「新人の助産師はいらない」って

なったんです。本当にびっくりしました。

それから新人の助産師を雇ってくれる

病院を探し、別の病院へ転職しました。

そこは職場内に保育園があり

とても助かりました。

 

 


■助産師になって4年目、今は以前の

職場から声をかけていただき、通勤もだい

ぶ楽になりましたね。



 

やはり職場が近いのはいいですね。

今の病院は、お産が月に20人前後と

少ないんです。

以前の私なら「経験を積む」を

重視していましたが

今は、妊産婦さん・赤ちゃん一人一人に

ちゃんと向き合えるのが良いなと

思っています。

声かけや手の添え方など

細かな部分も意識をしています。

 

 



■以前と少し考え方が変わったのですね。

仕事をしていてうれしかったことや、

葛藤などがあれば教えてください。

 


うれしかったことは

「Tさんがいてくれて良かった」と

言ってもらった時ですね。

 



葛藤することは、やはり子どもとの時間が

不足しているところです。

夕飯やお風呂での、子どもとの会話を

大切にしたり

休日は外に連れて行ったりを

心がけています。

(と言っても、溜まった掃除洗濯、

習い事の送迎、買い出しがメインになって

しまいますが…)



学校の授業参観はいつもお休みをとって

見に行きます。

職場が協力的で本当に助かっています。

 

 


■やりたい事がありながら、なかなか

一歩踏み出せない方は多いと思います。

その様な方に何かアドバイスはありますか?

 



私も学費面など踏み出せないことが

ありました。

でもとにかく行動です!

モジモジしていても何も始まらない。

反対する周りからの意見もあるかも

しれませんが、私の場合、

職場の人からの

「お金は後からなんとかなる」

のアドバイスと、

親からの「スキルアップしなさい」

という言葉に勇気をもらいました。



いろいろな方の意見を聴き

その中で自分がどうありたいか

を考えることが大切ですね。

 

 



■これからのTさんはどうなっていきたいですか?夢や目標があれば教えて下さい。

 


仕事面では技術を磨くのはもちろんですが、

妊産婦さん・赤ちゃんにより近い存在の、

お産婆さんみたいになりたいと思っています。

私は仕事が大好きなので、

自分が動けるうちは

ずっと働いていると思います。

 



子どもたちには少し寂しい思いをさせているかもしれませんが、

オンコール(=急なお産が入ると休日でも出勤要請がある事)が入ると

まるで避難訓練のように

素早く協力して動いてくれるんです(笑)




ママが早く行かないと

赤ちゃんが困っちゃう!と

子どもたちなりに理解してくれているようで

うれしく思います。

 


子どもたちにも

いろんな事にチャレンジできる子

に育ってほしいですね。

そして思いやりのある子、

何より心身元気な子。

つい欲張ってしまうのですが…(笑)



 

あとは、

例えば夏木マリさんの様に

年を重ねながらも女性としての魅力を

磨いていきたいなと思っています。