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乳房切除術後に右腕が挙がらない

2018.10.16 10:47

49歳の女性Aさん、2年前に右乳がんでの切除術後に右腕が挙がらなくなったという事です。それ以来いつも腰痛もあるそうです。

乳房切除術はかつては乳房と胸の筋肉、わきの下のリンパ節を切除する方法(定型的乳房切除術)が一般的でしたが、術後の生活が少しでも快適に過ごせるように、現在の一般的な手術の方法は、胸の筋肉をとらずに乳房とわきの下のリンパ節を切除する方法(非定型的乳房切除術)が行われるそうです。この場合は定型的乳房切除術と違い、肋骨が浮き出るようなことはありません。がんの大きさや場所によっては胸の筋肉の一部を切除することもあるそうです。 乳房切除後、リハビリを行い多くの方は改善していくようですが中には肩こりや拳上不可、上肢のしびれなどの諸症状が改善しない方もいらっしゃいます。以前来られた方はかなりの範囲で大胸筋、小胸筋も切除されていて肋骨が浮き出ておられました。

Aさんの場合もそうですが切除術後の女性は於血状態になっていることが多く、そういった方の多くが術後の不定愁訴、運動器疾患でお困りになるのではないかと思います。

このAさんも随伴症状として首が回らない、身体が冷える、腹部がいつも気になるそうです。こういった人には私の今までの治療経験から愉骨やオステオパシーの治療方法よりも経絡を用いた東洋医学的治療概念の針治療の方が有効のようなのでそれをご説明して同意して下さったので 長野式鍼灸治療を行いました。 お腹を触ると押圧痛が多く、脈を診ると胃の気も全く触れません。脾虚で腎も虚しています。骨盤内蔵に於血状態が続いて全身に影響を与え切除術によって弱点となった右上肢付近の軟部組織の不調が出ているのであろうとして骨盤内うっ血処置をしました。仰臥位で置鍼したまま両膝をゆっくりと交互に曲げたり伸ばしたりしてもらいました。それから、今度は両上肢をゆっくりと挙げてもらいました。すると、挙がらないはずの右上肢が徐々に上がりだし「こんなに挙がるようになるなんて不思議!」とおっしゃられ大変喜ばれました。

脾経は足の親指内側を上がり大腿内側から腹、胸と上がり最後は大胸筋辺りで終わる経絡です。 針治療は、紀元前から始まったとされるエビデンスの集積治療方法です。 このAさんはその後、週2回から1回の治療となり2週間に1回の治療間隔を経て計6回の治療で良くなり喜んで下さいました。