ZIPANG-10 TOKIO 2020【推奨】江戸川乱歩と杉原千畝 異色の組み合わせが生み出す驚きの物語!青柳碧人『乱歩と千畝─RAMPOとSEMPO─』いよいよ発売!
戦後80年、乱歩没後60年、「命のビザ」発給85年のメモリアルイヤーに
大注目の一冊。直木賞作家の門井慶喜氏も絶賛!
株式会社新潮社は、青柳碧人さんの長篇小説『乱歩と千畝 RAMPOとSEMPO』を、5月14日(水)に新潮社より刊行いたしました。
江戸川乱歩と杉原千畝。ふたりの知られざる「接点」を手がかりに、『むかしむかしあるところに、死体がありました。』などで知られる実力派の著者が放つ、誰も書いたことがなかった小説です。
■ 意外な組み合わせで描く波瀾万丈の友情ストーリー!
日本ミステリー界に偉大な功績を残した巨匠、江戸川乱歩(1894-1965)。
外交官として多くの人命を救った「東洋のシンドラー」杉原千畝(1900-1986)。
同じ高校大学に通い、同じ時代を生きたふたりが、もしも学生時代に出会い友人となっていたら――。
そんな斬新で大胆な発想で、今までの枠を超えた壮大な物語を書き上げたのが、『乱歩と千畝』です。
時代に翻弄されるふたりの人生は、時に交差しながら新しい歴史を作っていきます。感動のラストでは、思わず熱いものがこみあげてくる展開に。著者の持ち味の明るく読みやすい文体で一気に読ませる本書は、青春小説でもあり、人生の物語でもあり、まぎれもなく「ふたりの友情」を描いた物語です。
©鳩山郁子
■ 今年は乱歩と千畝にとってのメモリアルイヤー!
2025年は、昭和100年・戦後80年を迎えることで話題になっていますが、本作の主人公であるふたりにとっても、大きな節目の年となります。
● 江戸川乱歩:没後60年(命日は7月28日)
日本探偵作家クラブ(現在の日本推理作家協会)の設立や、江戸川乱歩賞の制定など、ミステリー界発展のために奔走した乱歩は、70歳でその生涯を閉じました。一昨年にデビュー100年、昨年に生誕130年を迎えた乱歩の記念イヤーは、今年が集大成です。
● 杉原千畝:ビザ発給から85年
リトアニアの日本領事館に赴任していた千畝は、1940年7月~8月の間、ナチス・ドイツの迫害を受けていたユダヤ人に対してビザを発給し、亡命を手助けしました。「命のビザ」として知られるこのビザの発給数は、わずか1か月間に2,139通にも上ります。
本作『乱歩と千畝』のなかでも、日本ミステリー界のために尽力した乱歩の晩年や、ビザ発給をめぐる千畝の葛藤などが、克明に描かれています。
■ じつは高校大学の同窓生! ふたりの意外な関係性
三重県出身の乱歩と、岐阜県出身の千畝。
6歳違いのふたりは、いずれも早稲田大学に通っていました(千畝は中退し官費留学)。
作中でふたりの出会いの場として描かれるのは、
カツ丼発祥の店として知られる蕎麦屋「三朝庵」。早稲田OBにはお馴染みの店です。
また、ふたりは旧制愛知五中(現・瑞陵高校)の同窓生でもあります。これらの事実が、
本作を構想するきっかけとなりました。
■ 横溝、清張、松岡、広田…… 実名で登場する大物たちにも注目!
史実に基づきながら書かれた本作には、各界で活躍した歴史上の人物たちが実名で描かれます。
文壇からは、乱歩の盟友であった横溝正史をはじめ、松本清張、高木彬光、山田風太郎、木々高太郎、鮎川哲也など、名だたる昭和の名作家たちが登場。
また、松岡洋右や広田弘毅といった政治家や、根井三郎ら外交官たちが、千畝の上司や同僚として登場します。
ほかにも、北里柴三郎、徳川夢声、淡谷のり子、古賀裕而など、豪華な
登場人物の活躍も注目ポイントです。
■ 直木賞作家・門井慶喜が認めた! 著者・青柳碧人の新境地
青柳碧人さんといえば、累計100万部を超える「浜村渚の計算ノート」シリーズや、「昔ばなしシリーズ」「赤ずきんシリーズ」など、軽快で明るいミステリーで知られる作家。
ですが、本作ではその手法をあえて封印しています。
著者の新境地となる本作は、『銀河鉄道の父』(直木賞受賞)や『家康、江戸を建てる』など歴史ものの著作も多い作家、門井慶喜さんの折り紙付きです。
これは乱歩と千畝だけではない。
その二つの焦点を楕円状に取り囲むすべての人の物語なのだ。
読後の印象ののびやかさ、ふところの広さは格別である。
青柳碧人はこの一作によって、いきなり歴史小説の大物となった
■ 装画は漫画家・鳩山郁子さんによる書き下ろしイラスト!
鳩山郁子(Hatoyama Ikuko)
漫画家。神奈川県生れ。1987年漫画雑誌「ガロ」(青林堂)にて『もようのある卵』が
入選。以後、少年にしかない儚さと美しさを、理知的かつ繊細に描く作風で知られ、熱烈なファンが多い。
主な刊行物に、『月にひらく襟』『カストラチュラ』『エルネストの鳩舎』『寝台鳩舎』『羽ばたき』(原作:堀辰雄)等。装画として青柳碧人著『名探偵の生まれる夜 大正謎百景』がある。
©鳩山郁子
■ 書籍内容紹介
大学の先輩後輩、江戸川乱歩と杉原千畝。まだ何者でもない青年だったが、夢だけはあった。希望と不安を抱え、浅草の猥雑な路地を歩き語り合い、それぞれの道へ別れていく……。若き横溝正史や巨頭松岡洋右と出会い、新しい歴史を作り、互いの人生が交差しつつ感動の最終章へ。「真の友人はあなただけでしたよ」──泣ける傑作。
■ 著者紹介
青柳碧人(Aoyagi Aito)
1980年千葉県生れ。早稲田大学卒業。2009年『浜村渚の計算ノート』でデビュー。2020年『むかしむかしあるところに、死体がありました。』で第17回本屋大賞にノミネートされ注目を集める。読みやすく明るい文体でひねりの効いた作品が多く、年代を超えて数多くのファンを得ている。主な著書に、『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』(Netflixで映画化)『名探偵の生まれる夜 大正謎百景』『怪談青柳屋敷』『令和忍法帖』『オール電化・雨月物語』のほか、「西川麻子シリーズ」「猫河原家の人びとシリーズ」など多くの人気シリーズを手がける。
■ 書籍データ
【タイトル】乱歩と千畝 RAMPOとSEMPO
【著者名】青柳碧人
【発売日】2025年5月14日
【造本】ハードカバー
【定価】2,420円(税込)
【ISBN】978-4-10-356271-9
新潮社
本社所在地 東京都新宿区矢来町71
電話番号 03-3266-5220
鎹八咫烏 記
石川県 いしかわ観光特使
伊勢「斎宮」明和町観光大使
協力(敬称略)
紅山子(こうざんし)
※画像並びに図表等は著作権の問題から、ダウンロード等は必ず許可を必要と致します。
アーカイブ リンク記事をご覧ください。
杉原千畝と命のビザ
~敦賀~ 人道の港 敦賀ムゼウム
<ムゼウムとはポーランド語で「資料館」という意味があります>
敦賀港は、
1920年代にポーランド孤児、
1940年代に「命のビザ」を携えた
ユダヤ難民が上陸した日本で唯一の港。
令和2年に移転新築した「人道の港 敦賀ムゼウム」
1940(昭和15)年~1941(昭和16)年、ユダヤ難民はナチス・ドイツの迫害等から逃れるため、リトアニアのカウナス領事代理・杉原千畝氏が発給した「命のビザ」を携え、リトアニアからウラジオストクを経て、敦賀港に上陸しました。苦難の旅路を経て敦賀に降り立った彼らは、敦賀の街が「天国(ヘブン)に見えた」と後に語っています。
展示では、彼らが敦賀に上陸するまでの経緯や上陸当時の状況、日本から旅立つまでの出来事を紹介します。敦賀上陸当時のユダヤ難民に関する市民証言のほか、命のビザのレプリカ、ユダヤ難民が残した時計などを展示しています。
余滴
紫式部は、
越前での初雪をこんな風に感じたのでした
暦に、初雪降ると書きつけたる日、
目に近き日野岳(ひのたけ)といふ山の雪、いと深く見やらるれば
ここにかく 日野の杉むら埋(うづ)む雪
小塩(をしお)の松に 今日(きやう)やまがへる
古くは平安時代初頭、渤海から使者を迎え入れもてなす施設NHK大河ドラマ光る君で登場した「松原客館」が置かれ、古くから大陸との交流拠点として栄えてきました。この施設は、渤海との交流を重視していた日本にとって大変重要な役割を担った施設であったといわれています。
それでは、「命」の大切さと「平和」の尊さを、発信し続けておられる
人道の港 敦賀ムゼウムのある敦賀市・敦賀港から順にご紹介いたします…
(詳細・画像は下記のURLからご覧ください。)
ZIPANG-9 TOKIO 2020 伝えられる「命」と「平和」 ~敦賀~ 人道の港 敦賀ムゼウム(Ⅱ)
https://tokyo2020-9.themedia.jp/posts/54754300
緒方貞子の生き方・言葉を通して考える
現在そして未来
(詳細・画像は下記のURLからご覧ください。)
ZIPANG-9 TOKIO 2020人道の港 敦賀ムゼウム 企画展【緒方貞子展】を開催!緒方貞子の生き方・言葉を通して考える、現在そして未来
https://tokyo2020-9.themedia.jp/posts/54693100
HIROSHIMA PEACE MEMORIAL CEREMONY
令和 6 年(2024年) 8 月 6 日
広島市
The City of Hiroshima
式 辞
本日ここに、岸田内閣総理大臣を始め、ご来賓各位、被爆者、ご遺族の方々のご臨席と、国内外から多くの皆様のご参列のもと、広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式を挙行するに当たり、原子爆弾の犠牲となられた多くの御霊に対し、謹んで哀悼の誠を捧げます。
79年前の 8 月 6 日、一発の原子爆弾により、筆舌に尽くし難い悲惨な体験をした被爆者は「こんな思いを他の誰にもさせてはならない」という切なる願いのもと、被爆の実相を伝え続けています。
しかしながら、世界ではロシアがウクライナへの侵攻に際し核兵器による威嚇を続けるほか、安全保障体制の強化を掲げ核戦力の増強を進める国があるなど、核兵器の使用という現実的な脅威で緊張が高まっています。
日本国憲法前文では「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」と謳われています。
戦後世代が大半となった現代を生きる私たちに求められるのは、自国のことのみに専念して他国を無視する国家の暴挙により平和が危機に瀕していることに目を向け、世界の誰もが平和を享受できるよう強い信念のもと連携して歩みを進めていくことです。
昨年 5 月のG7広島サミットは、各国の首脳が被爆地に集い、被爆者との対話を通して被爆の実相に触れた歴史的に大きな意味を持つ会合でした。
その中では「核軍縮に関するG7首脳広島ビジョン」が独立の文書として世界に発信され、平和をゆるがせにすることがあってはならないことを共有しました。
国際社会は、この意義に改めて思いを致し、戦争と核兵器のない世界を創造するための具体的な行動へと繋いでいくことが重要であり、被爆地広島が果たすべき役割はますます大きくなるものと考えています。
私たちは、これからも平和を希求する人々と手を取り合い、世界恒久平和と核兵器廃絶の実現に向けて未来志向で全力を尽くすと、ここに改めてお誓い申し上げます。
本日の式典に当たり、原子爆弾の犠牲となられた御霊に対し、謹んでご冥福をお祈り申し上げますとともに、今なお原子爆弾の後遺症に苦しんでおられる皆様へ、より一層の援護をお願いいたしまして、式辞といたします。
令和 6 年(2024年) 8 月 6 日 広島市議会議長 母谷 龍典