中学校で、卒業生が自分の職業について話す会に参加してきました
こんにちは、松本佳奈です。
昨日は、毎年恒例、母校の中学校で「卒業生が自分の職業について話す」という自治体主催の企画があり、お話してきました。参加させていただくのはなんともう5年目!
ありがたいです。
私の他にも、消防士、自動車整備士、農業、薬剤師など、様々な職業の方が集います。
中学1年生たちは職業訓練の一環として興味のある職業を二つ選び、1コマ45分のお話を直接聞くことができます。
私の活動の仕方(自営型のシンガーソングライター)は珍しいタイプなので、あまり参考にならないだろうなあと毎回思うし、じゃあ何を話すべきなのか考えて、ざっくり『音楽業界の仕事ってこんなに種類があるよ!』というお話をしています。
今年はそれに加えて、普段わたしがどうやって作詞作曲しているのか、その過程なんかも実際に見てもらったりしました。
以下は配布したレジュメ内容です。
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1、シンガーソングライターとは?
2、音楽関係の仕事の種類
◎ミュージシャン系
シンガーソングライター、ボーカリスト、バンドマン、スタジオミュージシャンなど
◎クリエイティブ系
作詞家・作曲家・アレンジャー、レコーディングエンジニア、マスタリングエンジニア
プログラマー・マニピュレーターなど
◎音楽ビジネス系
プロデューサー・ディレクター、アーティストマネージャー、音楽ライター、音楽雑誌編集者など
◎コンサート・イベント系
ローディ・楽器テクニシャン、ライブハウススタッフ、舞台美術・特殊効果、PAエンジニア、照明エンジニア、結婚式会場での音響・照明スタッフ、イベント制作スタッフ、
コンサートプロモーター(広告宣伝)など
◎クラフト・リペア系
楽器クラフトマン・リペアマン・楽器店スタッフなど
◎教育系
音楽講師・インストラクター、音楽療法士など
※参考にさせて頂いたサイト
3、会社員と自営業(社長、社員、アルバイト、フリーランスの違い)
4、職業音楽家とアーティスト(職人と芸術家の違い)
5、会社員の場合、どんな就職先があるの?
→レコード会社、音楽事務所、音楽出版社、CDショップ、ライブハウス、リハーサルスタジオ、レコーディングスタジオ、楽器屋、楽器メーカー、音楽ソフト開発会社、MusicVideo制作会社など
実際に足を運んでみる、アルバイトとして入社するのがおすすめ
6、進学の場合は?
→音楽大学、音楽専門学校など
7、給料について
→「月給」「歩合」「時給」「一件につき幾ら」など様々
8、仕事の一日の流れやスケジュール
→人によって違う。フリーランスの場合はゼロから自分で予定を組む
9、私の場合
→フリーランスのシンガーソングライター。10年目。
ライブ収入、CDグッズ販売収入、著作権収入など複数の収入方法。月によって収入がかなり変動する。
仕事内容:作詞・作曲・歌唱・ライブ出演・地方遠征・プロデュース・音源制作・CDグッズ制作・イベント制作・映像制作・営業・広告宣伝・経理など
例)曲を作る→ライブをする→音源を作る→音源を販売する→ファンを増やしていく
現在はCDやPVもクラウドファンディングでファンから資金を募って自分で作っています。
その他:イラスト・執筆・マヤ暦鑑定・調理・パソコン事務など 色々やっています
9、仕事に就いた動機、いつ頃から今の仕事に就きたかったか
→この職業に就こうと思ったことはありません。自分という素材を生かして生活がしたいと思ったら自然とこうなっていました。最初から一つに絞らない方が、遠回りですが選択肢は広がると思います。
10、気をつけていること、心がけていること
→自分を知る、世界を知る。様々な価値観を知る。選択肢を増やす。
主語を「私は」で話す。
自分の言葉で話す。
何が自分にとっての幸せかを大切にする。
自分にできないことは人に頼る。自分にできることで人を助ける。
失敗を恐れない。他人のせいにしない。他人と比べない。
限られた寿命を意識する。
11、必要な資質、適性、資格など
→健康であること。自由な自己表現ができること。
否定されても思うようにいかなくてもめげないこと。
インターネットや機器の操作に詳しいこと。
常に世界では何が流行っているのかアンテナを立てておくこと。
12、中学生の時点でこの仕事につくのに必要なこと、やっておくべきこと
→自分に合うものを見つける。
誰にも見せない、本音の日記をつける。
本物を見に行く。
実際に行動している人に会いに行く。
様々な職業に就いている大人と関わる。
何が得意で、何が苦手か。何が好きで、何が嫌いか。
何が自分にとっての幸せなのか。
どういう人生を送りたいのか考え続ける。
13、余談
→私の友人がスリランカを旅した時の話。
スリランカではヒットチャートに70歳代のアーティストが大勢入っているとのこと。
日本のヒットチャートはどんな感じなの?と聞かれて「アイドルが多いよ」と答えると、
「日本人は10代の女の子の歌詞で感動するの?」と言われたそうです。
スリランカは内乱が終わって間もないから人の心に響くものも日本とは全く違うと思うけど、その話を聞いて、年齢・経験を重ねるってすごくすごく愛おしいなと思いました。
私は仕事をしたり家族を持ったり、経験を積んでいく中でできる歌が好きです。
その人独自の視点で作られたものに魅力を感じます。
人として幸せに生きて、感じたことを音楽や絵や文章や体を動かしたりして、表現していくことの大切さ。そこに才能や上手さは関係ないと思っています。
これは職業とは別の話です。
あなたと全く同じ顔、体、声、表情、経験、考え方、心 を持つ人は、世界のどこにもいません。
たとえ別の仕事に就いても、あなただけが持つ貴重な感性を、表現を、大切にしてくださいね。
何か困ったことがあったらいつでも相談に乗ります。
今日は話を聞いてくれてありがとう。
松本佳奈
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音楽が好きなことと
音楽を作るのが好きなこと
っていうのは、似ているけど違うなと思います。わたしは作るのが好きで、他の人の音楽をほとんど聴かないタイプです。
自分が作る曲に飽きてきて(同じ曲調ばかりでだんだんつまらなくなってくる)新しい要素の曲が作りたいなーという衝動に駆られる時、ラジオで全く知らない曲を次々聴いたり、SpotifyやApple Musicで異なるジャンルの曲をシャッフルで聴いたりはする。
だけど基本的には無音空間で過ごしています。音が流れていると気になって、他のことに集中できない。
自分は何がやりたいのか。
何が好きで、何が嫌いで
何が得意で、何が不得意なのか?
常にそんな風に考えて暮らしていくことは、生きていく指針になるとわたしは思っています。
ここのところ、なんだか部屋がごちゃごちゃと片付かないなあと感じていて、時間ができると物の整理ばかりしているのですが、そこでハッと気付いたこと…
それは、昨年の3月に引っ越してきたときには必要だと思っていたものがもう必要じゃなくなっていたり、好みが変わっていたり、たった1年足らずだけどかなり変化したこと。
わたし、自分が更新されたことに気付いていなかった!アップデートを忘れてた!(笑)
そんな気持ちになりました。
やりたいことも変化する
好きなことも変化する
いつだって変化は先に起きている
職業選択とかそれ以前に、「自分を知る」ということが大切な気がして、結局毎回そんな話ばかりしちゃいます。
何歳になったって、「自分を知る」の繰り返しなんじゃないか?と思うから。
「音楽で食べていくなんて一握りの人しかできないんだから、やめておけ」って、たくさんの人がわたしに言ったけど、そう言った人は誰も、実際に挑戦したことなんかない人たちでした。なーんにも知らない人ほど簡単に他人を否定するよな〜とつくづく思います。
うるせえ黙ってろ!って、言いたい!笑
無責任に言うなって、言いたい!笑
失敗したっていいんだよ
経験させてくれよ
経験の機会を奪わないでくれよ
それは失敗じゃないんだよ
最近気付いたのは
「音楽で食っていくなんて夢物語だろ」と言っている人ほど、
ちょっと歌ってよ、ギャラ払えないけど!
ちょっと曲作ってよ、予算ないけど!
と、ニッコニコで声掛けてくる率が非常に高い。食えなくさせているのはお前らだよ!と思います(笑)
わたしはちゃんと、関わってくれる人や形のないもの(芸術)に対価を払える人になろうって心に決めました。わたしの音楽や活動に価値を感じて、対価を払ってくれている人たちのありがたさ。
有難うございます。
有難うございます。ほんとに!笑笑
話逸れましたが(笑)
中学一年生の子たちに対して、話したいこと盛りだくさんすぎて上手く喋れなかったし、きっと「???」なことも多い内容だったと思うけど、何かチラリとでも記憶に残ってくれたらいいな。