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【インタビュー】発展力 - 弥富市長 安藤正明さん

2019.02.08 13:51

2018/12/2に実施された弥富市長選挙によって当選された安藤正明(あんどう せいめい) 弥富市長にインタビューをしてきました。

これからの弥富市政にこめた思いを語っていただきました。

(取材日:2019/1/24(木) 十四山支所にて)

※当メディアは、生活をちょっぴり良くするためのワクワクする情報の掲載サイトであるため、今回の市長インタビューは、様々な課題を排除して「もしも夢を語ることができるのであれば」どんなことを弥富でされたいか、ということをお話いただくようにこちらからお願いしました。


市長略歴


新しい「弥富市」にチャレンジ!

- (コジロウ)市長就任おめでとうございます。ワクワクする夢を語っていただきたく、本日はどうぞよろしくお願いします。

(市長)ありがとうございます、よろしくお願いします。

- 早速ですが、市政についての思いをお聞きします。掲げられている「歴史・伝統・文化に学び 新しい「弥富市」へチャレンジ」という言葉に込められた思いを教えてください。

たくさんの歴史や伝統、文化が積み重なって成り立っているのがこの弥富市です。
そういったものを重んじ、大事にした上でのチャレンジをしたいと思っています。

まだ具体的な施策というのはこれからになりますが、財政の面の手当てなどもしっかりして、できることを形にしていきます。


- 財政の面は厳しいのでしょうか。

弥富市は、総務省の財政力指数が0.99(平成29年度)となっており、比較的財政力はある自治体であるとは考えています。

一方で、これまでの行政サービスにおいて、重複しているものや必要性が薄れたものが存在しています。

こういった行政サービスを整理して、必要性を市民の皆さんや市議会、市の職員などとしっかりと話をしながら精査をして、新しいことを始める力を蓄えたいのです。

-弥富をどんなまちにしたいですか?

「明るいまち」にしていきたいですね。

まずは市役所をさらに明るくするため、風通しをもっと良くしていきたいです。

今でも風通しが悪いとは思いませんが、「これまでのやり方」というものがある程度深く根付いている。新しく私が市長になったので、市役所のいろいろな職場を回って近い距離で話を聞き、いいところは残しつつ、変えたほうが良いところはないか探し、変わるきっかけづくりをしているところです。

まずは、職員と私がすぐに話し合える関係にしたいので、「フレンドリーな市長」として関係を構築しています


愛知県議を務めていた時は、市役所に来ると市の職員からはある意味で「お客さん」扱いでした。
でも今は違います。弥富市の首長として、そして同じ職場の仲間として、風通し良く話せる市長でありたいです。

県議の時とは見える景色は変わりましたが、これからも皆さんと話をしていきます。

やりたいことは「健康の増進」

-施策として特にやってみたいことはありますか。

宣言している施策はどれも重要です。

敢えて挙げるとするなら、弥富市は健康都市宣言をしていますので、マラソンの趣味など、健康に関しては興味が強い「健康オタク」の私は、「市民が健康に過ごせるまち」、これには力を入れたいですね。

すぐに具体的な施策ができる話ではないですが、しっかり準備をして健康に関するイベントをしていきたいです。

これまでも市民の皆さんと一緒に走ったり、歩いたりする取り組みをしています。


3つのスローガンに込めた思い

-3つのスローガン「健やかに暮らせる、安心で安全なまち」「地域産業が元気で、生き生きと働けるまち」「人が行き交い、魅力と賑わいあふれるまち」について思いをお聞かせください。

この3つのスローガンは、今年度に弥富市が策定する「第2次弥富市総合計画」に掲載されているポイントと一致しています。この流れに沿って市政を運営していくことは私の姿勢の基本路線です。


これまでの弥富市政が進めてきた流れを引き継ぐ形とはなりますが、このスローガンで触れている市民の安心、安全や、安定した行政運営などは、私としても当たり前のように追求していくべきことであると思います。


そしてその中においては、弥富市の産業では航空宇宙産業が盛んになっていますし、他にも中小企業の皆さんの活躍が目覚ましいので、市としても支えていきたいです。


-「駅前周辺の活性化、賑わい創出」という話題も入っていますね。

近鉄弥富駅およびJR・名鉄 弥富駅の駅前の商店街は、かつては大変な賑わいを誇っていました。人と人が行き交い、肩がぶつかるほどだったのです。


かつてと今では生活の様式も変わってきたので、また当時のような駅前商店街の形が正解かは検討の余地があり、今の時代にあった姿にする必要はありますので、実現する形は変わったとしても、あの当時の熱気や賑わいを取り戻したいですね。

これは行政だけで解決できる問題ではないので、民間の力を借りることが重要だと考えています。

-賑わう駅前の姿として参考となる他のまちはありますか。

具体的にどこか他のまちを参考にして進めていくことは現段階では想定していませんが、名古屋駅前の再開発や、金山駅、太田川駅は駅前の整備によって賑わいを見せている例と考えますね。
弥富の駅前周辺をコンパクトに整理して行った形の例にはなるかもしれません。


最近は、弥富スイートハートプロジェクトが金魚のイルミネーションを中学校と連携して駅前で実施しました。そういった新たな取り組みもやっていきたいです。


観光振興の方向性

-「地域の特性・資源を活かした多彩な観光振興、交流拠点の創造」について詳しく教えてください。

弥富の観光資源といえば金魚の生産です。

近年は金魚の生産者は減ってきてしまっているのが事実ではありますが、その一方で引き合いはまだまだあります。金魚のまちとしての観光PRは地道に続けていきたいです。

弥富市広報大使の深堀隆介氏の作品展を総合社会教育センターにて昨年開催しました。金魚に関するPRにおいては深堀氏の協力は今後もお願いしたいです。

また、弥富市は現在、新庁舎を建設中ですが、この中にも金魚文化は取り入れる予定です。円柱形の水槽を置いて、金魚をいつでも見られる環境にすることを計画しています。

弥富の文鳥文化を残したい

- 歴史民俗資料館の「ぶんちゃん」など文鳥文化の盛り上がりを個人的には感じていますが、これはいかがでしょうか。

文鳥文化は、弥富市は白文鳥発祥の地として、かつては大変な人気を誇りました。

現在は、市内の生産者が2軒に減ってしまったのですが、最近では愛西市の佐屋高校が地道に文鳥の飼育と孵化に取り組まれており、販売も開始したとニュースになっていて、大切な文鳥文化の盛り上がりを私も感じています。

とはいえ、文鳥農家の継続という点は最大の問題です。生産の問題は難しいですが、何らか残していくべき文化であると考えています。シルバー人材センターの活用も一案に考えています。

また、白文鳥が乗った珍しい電話ボックス「文鳥電話ボックス」が弥富市内の国道一号線沿いにありますが、老朽化してきています。

文鳥電話ボックスはNTT西日本様の持ち物なので、修繕等にはNTT西日本様との相談が必要なのですが、私の思いとしてはなんとか直して残せるといいなと思っています。

弥富市は「発展力」

-弥富市を一言で表すなら、市長にとって何ですか。

一言でというのは難しいですね。

弥富は、まだまだ伸びしろのある地域です。「発展力」でどうでしょう。

もちろん、私にとっては大切な「ふるさと」に間違いありません。ここで育ってきました。

市長になった今は、この「ふるさと」をさらに伸ばしていくという思いを込めて、「発展力」とします。

若者へのメッセージ

-20〜30代の読者も多いので、この層の方にメッセージをお願いします。

弥富市は国道1号線と23号線、高速道路、電車(近鉄、JR、名鉄)が通り、交通の便は比較的良く住みやすいまちです。

市としては「子育て支援」に力を入れているので、ぜひ若者や子育て世代には住んで欲しいです。若い世代を応援しています。

幼少期〜学生時代を弥富で過ごし、大学進学や就職などで市外・県外に出ていく若者も多くいます。でも、そんな方たちも、弥富市を忘れずに他の土地で成長し、いつかまた弥富市に戻ってきて、子育ては弥富でしたいと思えるような環境にしていきます。

ぜひ弥富に戻ってきて欲しいです。


趣味のこと

-最後に、市長のプライベートな面も教えてください。

趣味は、マラソン、インディアカ、バドミントンですね。

マラソンは一生涯続けたいです。

今年は忙しいので実際に大会に出られるかわからないですけど、2つ大会にエントリーしていて、フルマラソンとハーフマラソンで出場予定です。

フルマラソンは3時間50分が自己記録です。

インディアカは地域のクラブで楽しんでやっています。

-ありがとうございました。



取材所感

16年ぶりに新しい弥富市長に就任された安藤正明さん。

具体的な施策はまだ頭の中で構想中のようですが、健康と培ってきた文化、地場の産業などを活かし、今後の弥富は「発展力」というキーワードをいただきました。

また新しい取り組みを発表された時には取材に訪ねたいと思います。

フレンドリーで親しみやすい話せる市長、風通しの良い市役所、明るいまちに向かってさらに進んでいくこれからの行政に期待します!