三代目❤夢小説 『NAOTO編70』
2019.02.08 14:30
東京に戻り、すぐにまりあのマンションに立ち寄った。
直人はタクシーの中でまりあを待つ間、辺りを注意深く見張っていたが、碧は現れなかった。
ーもし、家の前でアイツが待ち伏せしていたら?
直人は急に不安になり、タクシーを待たせマンションに入ろうとすると、中からまりあが出てきた。
直人はホッと胸を撫で下ろした。
「よかった…アイツ待ち伏せしてなかった?」
「うん、いなかったよ」
エントランス横のドアから管理人が顔を出した。
「先生、お帰りなさい」
「あ!先日はどうも」
「ああ…三代目の」
「あの、またしばらく留守にします」
まりあがぴょこんと頭を下げた。
「そうですか。いってらっしゃい」
タクシーに乗り込んでから直人が尋ねた。
「あの管理人さん、変に俺たちのこと勘ぐって、アイツに告げ口したりしないかな?」
「その時はその時だよ」
「なおちゃんと一緒にいるのはもうわかってることだし…」
「俺の独断で話進めて…迷惑だった?」
「ううん、嬉しかった」
「よかった…」
「ただ、あの人がなおちゃんに手を出したりしないか、それだけが心配だよ」
「もしそうなったら、現行犯で警察につきだしてやるから、まりあは何も心配しなくていいよ」
「…うん」
「それとも、まだ彼を愛してる?」
「…正直わからない」
「どんな仕打ちを受けても耐えようって、ずっと前から決めてたから」
「そんな未来に、幸せなんて見えてこないよ」
直人はまりあの肩を持って、自分の方に引き寄せた。
「いま、誰を愛してる?」
「二人だけの時に返事していい?」
直人はミラー越しにドライバーの顔を見た。
ドライバーは慌てて目をそらせ、小さく咳払いした。
「ん、じゃあまたにするね」
正面に目的地である高層マンションが見えてきた。
「着いたよ」
つづく