2月9日、第3回目のワークショップ前編
皆様、ご覧いただきありがとうございます。
2月9日、小雪の降りしきる中、「『漢字ができる』ってどういうこと?」のテーマの下、ワークショップを開催しました。
当日数名のキャンセルは出たものの、何とか開催遂行人数には達することができ、寒い中ご参加くださった方々には感謝致します。
今回のブログではまず、このワークショップに至るまでをご紹介したいと思います。
さて、私たち「日本語教師こんぶの会」は当初、2人で始めたのですが、2018年になってから3人に増えました。
今回はその3人目の仲間が進行役(仮にAさんとします)となりました。
ワークショップには、必ずこうでなければならないというものがあるわけではないのですが、私たちが心がけていることがいくつかあります。
*「与える側」と「もらう側」に分かれないようにする
*「答え」は一つではなく、「正解」もさまざまである
*ファシリテーターも含め、その場の全員がリソースになる
今回のテーマは、進行役の強い思いから実現しました。
「漢字の教え方」ではなく、「漢字ができる」とはどういうことなのかをみんなで考えたいという思いです。
しかし、Aさんはワークショップの進行役を行ったことがなく、とても心配していました。
私(B)はこれまで何度か進行役を経験していましたが、それでもこれはなかなか慣れるものではありません。
Aさん自身は経験も知識も豊富な日本語教師で、Bの尊敬する先輩でもあるのですが、ワークショップに関しては少しだけBの方が経験があることから、当日を迎えるまで何度かミーティングをさせていただきました。
Aさんは現場で感じる、「漢字授業」に関する教師の思い込みや、「漢字能力」のとらえ方の偏狭さが気になっており、それに対する気づきや実感を持てるような会にしたいと考えていました。
Bは、B自身が日ごろ感じている「できないことの多様性」をキーワードにしてはどうか、と提案しました。
これは、実はAさん自身は最初から考えていたことだったのですが、たまたまBが他の研究会で聞いたことばを伝えたことで、その後は二人とももやもやした考えを少しずつに形にすることができました。
こういう学び、大事ですよね。
だれかが言ったことがきっかけになったり、自分が何気なく言ったことがだれかにとってはすごいキーワードになったり。
私たち3人は職場も働き方も異なるため、あまり対面で会うことはありません。
ZoomやLINEなどを使いながら情報共有したり、お互いの考えを述べたり、時には愚痴ったりしています(^^;
今回は今年度3回目のワークショップだったわけですが、この3回のワークショップではすべて「質問づくり」を行いました。
それは、私たちのコンセプトの一つである、
*「与える側」と「もらう側」に分かれない
を意識すると、このやり方がとてもやりやすいものだからです。
私たちは3人とも現職の日本語教師であり、参加者の皆さんと同じ立場に立っています。
そして、私たちは経験や働き方は違いますが、だれもがリソースになれると考えています。
しかし、それぞれが抱えている問題は違います。
「こういうやり方」とだれかが前で話してしまうと、それが「正解」のようなものに思えてしまうかもしれません。
ですから、ファシリテーターはヒントは出しますが、「答え」は自分で探していただきます。
グループの中で意見を言い合ったり、自分の経験を共有したりする中でさまざまな考え方、授業のヒント、共感が得られるはずです。
普段は別々の場所で働く人たちが、ある場に集まり、考え、深めた内容をまた職場で話したりちょっと雑談の中で触れたりできたら、それがまたほかの人の学びにつながる可能性があるわけです。
だから、ただ自分で本を読む、研究会に参加する、だけではなく、話し合うことが重要なんだな~と思っています。
私たちが開催するワークショップが、参加者の皆さんにとっても、私たち自身にとってもそのような自分放出と吸収の場!になればいいなあ、といつも思っています。
今回は主にワークショップの舞台裏をご紹介しました。
次回はワークショップの中身についてご報告いたします。
ワークショップの中身編はBではなくCさん担当。
別の視点で語られます。
乞うご期待!!
最後まで読んでくださって、ありがとうございました!