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「かゆみ」コラム 〜愛知県春日井市 みやこ内科クリニック〜

コラーゲンを食べたらお肌に効果があるのか調べてみた

2019.02.10 01:55

コラーゲンを食べたらお肌に効果があるのか調べてみた。

かゆみ治療のみやこ内科クリニックとして知られてきて。

かゆみの予防として、肌の弾力をアップさせるのは重要なことです。

コラーゲンを摂取して、それが皮膚に届くとは考えにくいのですが。

何か新しい発見があるかもしれないので調べてみました。


コラーゲンって何?

角質層など防御機能としての役割が大きい、表皮。

そして、コラーゲンやヒアルロン酸など美容系でよく聞く物質があるのが真皮。

弾力や潤いを担当しているのが真皮。

コラーゲンは年齢と共に減少して、シワの原因となると言われています。

口から食べて、このコラーゲンが補われるのか?

というのが今回のテーマです。


コラーゲン効果があり論文

ピュアゴールドコラーゲンというサプリメントを飲んだ効果です。

Ingesting hydrolyzed collagen could be a useful strategy to counteract the changes associated with skin aging. An experiment by Iwai et al showed that a significant amount of hydrolyzed collagen derived from hydroxyproline appeared in the blood of healthy human volunteers who consumed hydrolyzed collagen from cartilage, chicken feet, and porcine skin after 12 hours of fasting.

和訳と要約

「加水分解コラーゲンを摂取することは、皮膚の老化に対抗できる。 岩井らによる実験は、12時間の絶食後に軟骨、鶏の足およびブタの皮膚から加水分解コラーゲンを消費した健康な被験者の血液中にヒドロキシプロリンから誘導された多量の加水分解コラーゲンが出現した。」


コラーゲンを摂取したら血液中にコラーゲンが出現しました。

だから、口から摂取してもコラーゲンは吸収されますよと言っています。


コラーゲンは消化されてアミノ酸に分解されて終わりと言われているけど、血中にコラーゲンがありました、という意見です。

これが皮膚に影響を及ぼしたかどうかですよね。


All subjects had some photodamage and fine lines/wrinkles. One hundred and fifty-seven subjects had a medium or high distribution of fine lines and/or wrinkles. At the end of the study, the dermatologists noted that 109 of these 157 subjects (69%) had either visible or significant improvement in their facial lines.

和訳と要約

「対象者はシワや日焼けをしていた。研究の終わりに、皮膚科医は、これら157人の被験者のうち109人(69%)が顔のシワが目に見える改善または有意な改善を示したことを指摘しました。」

見た目でシワがなくなったよということです。


The biophysical properties of skin, including elasticity, skin moisture, transepidermal water loss, and skin roughness, were measured before the first orally administered dose, after 4 weeks, and finally after 8 weeks. After the study concluded, the investigators reported that skin elasticity in both collagen hydrolysate dosage groups was significantly improved in comparison with placebo. 

和訳と要約

「弾力性、皮膚水分、経表皮水分喪失、および皮膚荒れを、最初の経口投与の前、4週間後、そして最後に8週間後に測定した。コラーゲン加水分解物投与群における皮膚の弾力性がプラセボと比較して有意に改善されたことを報告した。」


プラセボというのは、擬似薬です。

思い込みで改善することは多々あって。

病は気からというやつですね。

その要因を排除するために、効果のない似たもので検証したら。

結果、プラセボよりも効果があったので加水分解コラーゲンは効果的だと。

注意しなくてはいけないのは。

これはピュアゴールドコラーゲンというサプリメントの検証なんです。

コラーゲンの全般の検証ではないです。


効果微妙論文

本実験において、20 代の女性にコラーゲンを含有するドリンクを8週間摂取させ、種々の計測をおこなった。本実験は2重盲検法でおこなわれた実験であり、可能な限り客観的な結果が得られるように実験をおこなった。


とにかく差がないようにと、茶色の瓶に入れて測定したと書かれています。

効果あり論文とほぼ同じです。

では、結果を見てみましょう。


実験開始時、4週後、8週後の3時点において、コラーゲン摂取群と対照群の間に皮膚の水分量に有意な差はなかった。しかし、コラーゲン摂取群においては、実験開始時に比較して8週後において角層吸水能が統計的に有意に上昇していた。それ以外の測定値は有意な差を示さなかったが、この結果からコラーゲンを経口摂取することで皮膚の保湿度が改善されることが示唆される。


外から塗ったら、保湿できる能力が上がったけど。

皮膚の水分量自体は上がらなかった。

真皮層にコラーゲンが到達したのであれば、肌の弾力が上がるように思います。


自分としての総括

コラーゲンが効果がある論文も効果が微妙論文も、決め手がないですね。

コラーゲンが皮膚に届くというメカニズムが解明されていないです。

だから、自分がコラーゲンを摂取して効果があるなって思ったら効果があるし。

感じないなって思ったら、効果がない。

そんなところでしょうか。


新しいコラーゲンサプリメントを作ろうと研究しているということは。

今あるコラーゲンは皮膚に届いていないから届くものを開発していると私は思います。

なので、現状では効果のほどは微妙かな。


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今回引用した論文

(1)Daily consumption of the collagen supplement Pure Gold Collagen® reduces visible signs of aging(海外論文サイトへ飛びます)

日本語題:コラーゲンサプリメントのピュアゴールドコラーゲン®の毎日の摂取は老化を減らす

著者:Maryam Borumand, Sara Sibilla


(2)コラーゲン経口摂取が結合組織(骨、皮膚)におよぼす作用(論文サイトへ飛びます)

著者:春日井昇平、小山洋一