Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

lander labo

フリーランス仕事辞典 #3 Tomomi Yuri Daoust

2019.02.11 03:00

フリーランスで活動する様々な職業の女性に取材を行い、辞典としてまとめていく本企画第三回目は、フリーランス日本語教師のTomomi Yuri Daoustさん。


教師でありながらも学校に勤務する働き方に疑問を持ち、教師資格取得とともに教室を立ち上げたのが11年前。長年フリーランスとして活動しているTomomiさんが大切にしていることを伺いました。

◆Profile◆

Tomomi Yuri Daoust(@tomomidst @lovinglifeintokyo)/フリーランス日本語教師、フリーランサーのためのブランディング&コンサルティング/30代/一児の母

拠点:東京


Q1:仕事内容を教えてください。

「外国人に対するマンツーマン日本語レッスン、日本語教師向けの勉強会やセミナーの開催、フリーランス日本語教師として活動したい人のサポート、フリーランサー(とその活動に興味がある方)のためのブランディングとコンサルティング。」


Q2:仕事の依頼はどのように来ますか?

「主に既存クライアントからの紹介です。その他SNSやブログ、HPなどからも問い合わせを頂くことがあります。」


Q3:依頼が来たら、どのように仕事をすすめますか?流れを教えてください。

「どの仕事もまずはお会いしてお話を伺います。話と言うのも緊張や警戒を解くための会話で、まずは人としての信頼がを得られるように努めます。そこから本題に入って悩みを聞き出し、解決策を一緒に考えたり提案したりして、今度はプロとしての信頼を築いていくよう心がけています。」


Q4:日本語教師になろうと思ったきっかけは?

「唯一おもしろそうだと思った仕事でした。専門学校の卒業間際、同級生が進学や就職を決める中、私は何も決まっていませんでした。最後の最後で偶然『日本語教育』という選択授業を見つけて出席し、その後すぐに日本語教師になろうと決めました。」


Q5:独立して何年目?

「日本語学校に勤めるのが嫌で、資格取得と同時に友人2人と日本語教室を立ち上げました。共同経営という形でそれぞれが個人事業主でしたが、7年後に教室を抜け、一人での活動を始めて4年目になります。」

Q6:なぜ独立する決意を?

「立ち上げた教室では自分がものすごく狭い世界にいるように感じ始め息苦しかったことと、報酬に対する不満を抱き始めたことです。」


Q7:独立して、最も変化したのはどんな事?

「精神的な自由度です。毎日違う場所で働けること、次々に新しい人や物、場所に出会えること、空いた時間に好きな場所で好きなことができること、全てが『何か』から解放されたような、とても自由な気持ちにさせてくれました。」


Q8:フリーランスとして安定するまではアルバイトもしていた由利さん。それでも前の教室に戻らなかった理由は?

「なんででしょう。。。専門学校時代からそうなのですが、そもそも『組織に入って働く』という選択肢が私の中にはありませんでした。だから卒業間際まで進路が決まらなかったのだと思います。誰かに言われたことをやるっていうのが苦手なんです。毎日同じ場所で同じ人と同じ仕事をする、しかもそのやり方や時間など全てが決められた中で人に言われて行動するっていうことが嫌なんだと思います。」


Q9:本業だけで生計を立てるためにどのような努力をした?

「とにかく既存のクライアントに尽くしました。しっかり、そして正しくニーズを聴き出してそれを満たすことを徹底しました。それから、語学教師は大勢いて、ランゲージエクスチェンジのパートナーのように軽く見られることもあるので、『仕事としてやっている』ということをしっかり伝えるためにホームページを作ったりもしました。」


Q10:仕事をする上でもっとも大切にしていることは?

「傾聴と信頼です。クライアントの話をしっかりと聴かなければ、提供するものを間違ってしまいます。そうなればもちろん信頼も得られません。何を求めているのか、何が問題なのかを正しく把握して解決策を提供することで信頼が得られ、それが契約の継続や紹介に繋がると考えています。」

Q11:日本語教師として、やりがいを感じるのはどんな時?

「『日本語教師』としてのやりがいで言えば、やはりレッスンで扱ったことがクライアントの実生活で役立ち、彼らが達成感を感じてくれることです。扱ったニュース記事が職場で話に上がったり、覚えた漢字を街中で見つけて読めた喜びを報告してくれたりするとすごく嬉しいです。

『プライベートレッスン専門フリーランス日本語教師』という立場で考えると、クライアント一人一人と信頼や関係を深めることができることかと思います。例えば、奥様とのトラブルを打ち明けレッスン中に泣き出した人がいたり、立ち上げた教室を抜けるときに「智美さんに付いていきたい。」と言ってくれた人がいたり、長い人だと7年間、私とのレッスンを選び続けてくれている人もいます。引越しや誕生日のパーティーに招待されたりと、教師と学習者の関係を超えて彼らと深く繋がれることに強い喜びを感じます。」


Q12:逆に、最も苦労する事は?

「これは日本語教師としてでなく個人事業主としてかもしれませんが、毎年確定申告の時期になると嫌です。」


Q13:日本語教師を続けていくのに必要なことは?

「探求心と貢献心かと思います。学習者のニーズが多様化する今、日本語以外の知識や技術が益々求められていると感じます。あらゆるニーズに応えるためには新たな情報や技術を身に付けたいという探求心が必要です。その探求心を駆り立てるのが、「この学習者の日本語学習の助けとなりたい」という貢献心だと思います。」


Q14:日本語教師として生きていくために、必要な心構えとは?

「AI化が進むことを考えると、「自分は教師として選ばれなくなる可能性がある」という心構えをしておく必要があるのかもしれません。選ばれる教師になるためには、『人じゃなければできないこと』、さらには『私じゃなければできないこと』を自分自身が認識して発揮し、さらに磨きをかけること、そしてそれを発信していくことが必要になるのではないでしょうか。

Q15:由利さんにとって『自分らしい』働き方・生き方とは?

「自分の才能、得意、好き、思いなどを最大限に用いて発揮しながら働くことだと思います。」


Q16:今後のキャリアプランは?

「フリーで働く日本語教師と学習者を繋げるプラットフォームを作ること、フリーランス語学教師として働いている/働きたい人のサポート活動、「何がしたいかわからない」「何ができるかわからない」という人の指針の掘り出し(この仕事大好きです)、ビジネスを始めるということであればコンサルも行います。」


Q17:あなたのモットー(座右の銘のようなもの)は?

「時間的・精神的・経済的自由を感じながら働き生活することです。」


lander laboはクリエイティブカンパニーLanderが運営しています。

lander laboに関する各種お問い合わせはLanderのHPのCONTACTフォームからご連絡ください。