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A recollection with you

僕と君の、幸せな朝ごはん

2025.07.04 06:00

このところ、僕らは一緒に起きている

セットしたアラームは

むにゃむにゃと起床の延長戦で

僕が2回押すスヌーズが実質的な目覚ましになる


ベッドの上だけスライドするように

お姫様抱っこをして、ベッドの淵に下ろして

それでも倒れ込もうとするのをどうにか支える


寝起きの開ききらない薄い目は

微笑んでいるようにも見えて

キスをくれてやりたくなるくらい愛しい

ゆっくり身体を朝に馴染ませていく

君の寝癖は毎日違うから、これはこれで面白い

櫛を渡して整えて、部屋を出た


お互いのルーティンをお互いに済ませて

キッチンに集まる

フライパンは僕が使うから

何か火を通すものがあれば一緒に焼く

サラダ類は君が盛り付けてくれるから

安心して調理できる


温かい紅茶を用意して、食卓にすべてが並ぶ

「いただきます」とふたりで手をあわせる


それからBGMをスマホで流す

決して君と会話のない時間が嫌なわけではない

眠り以外で、音がない空間が苦手なだけだ

それを何も言わずに、いつもそのままにしてくれる


「朝ごはんが美味しいです」

君が言うので、

「いつもと変わらないはずだけど」

首を傾げながら返す


今朝の食卓は、こうだった


僕 ご飯

  半熟目玉焼き

  キャベツの千切り(胡麻ドレ)

  ポテマカサラダ

  温かい紅茶

君 ご飯

  チーズ入りウィンナー

  キャベツの千切り(胡麻ドレ)

  ポテマカサラダ

  りんごジュース

  温かい紅茶


やっぱりいつも通りだ

それから、なぜだろうとふたりして考えた


「合作って、良いですね。

 一緒に作ったのは、嬉しいです」


一緒につくったポテマカサラダがある

お米はそういえば、君が炊いてくれたものだ


「あのお米、やっぱり美味しいです」


—“あのお米”は、大好きな鹿児島からの取り寄せ品だ

  いまは、もう売り切れてしまった—


ふたりが、お互いのために用意したもの

それがいままでとは違うことだった


世界ではありふれた食卓かもしれない


でもこれは、ふたりだけの特別な当たり前で

いままでどこにもなかった

「僕と君の幸せな朝ごはん」なんだと、しみじみ想った。


—僕と君の、幸せな朝ごはん—