思いのコツ
思い方にはコツがあります。
鍼灸学校で、先生に言われたことが今でも忘れられないことがあります。
例えばマッサージをしたとします。
何も考えないで前腕をマッサージした時と、前腕の筋肉をイメージしてマッサージした時は効果が違う。
ということを言っていました。
前腕のここには腕橈骨筋があり、この筋肉の起始は、上腕骨の外側顆上稜、外側筋間中隔から起こって橈骨の茎状突起の橈骨面に停止する。
という意識をもってマッサージした時と全く違うという内容でした。
何を思っているかということは、 どのように行動するかということです。
例えば私がいつも言うようにゆっくりと指先を動かした場合と早く動かした場合では思い方は違います。
これは誰でもわかることですが、スピードの問題だけではなく、同じスピードであったとしても同じではないということが起こります。
それが全ての動きに通じるわけです。
だから30センチ手を離してかざしても何を思って30センチ手を離しているかという思いによって効果に違いがでてくる訳です。
そこが面白いところです。
伊勢市内から来てくれた患者さんと、東京から来てくれた患者さんでは、最初っから思いが全く違います。
どちらが思いが強いかというのは分かりますよね。
遠いところから来てくれた方の方が、敏感なことはあきらかです。
行為も大事なのですが、何を思ってくるかというのも大事です。
自分で何とかしたいという思いと、近くだから行こうという思いでは全く違いがあって当たり前ということです。
思いというのは、ホントに不思議です。
思いがあって行動がある訳ですからね。
慣れてくると思いと行動が同一化する。
身につく訳です。
これは思いと共に行動に移さないと思いは遂げられないということを意味しているでしょう。
ただ思うだけでも駄目で、楽しくリズムよく思う。
これは完全な極意です。
リズムが乱れていると、うまく思いは伝わりません。
これ超難しい。