プルースト効果
Facebook相田 公弘さん投稿記事
香りを嗅いで、ふと何かを思い出すことがありますよね!
香りを嗅ぐ事により、その時の記憶や感情が蘇る事を『プルースト効果』と呼びます。
プルースト、とはフランスの作家のマルセル・プルーストのことで、その半生をかけて執筆した大作『失われた時を求めて』の中で語り手が口にしたマドレーヌの味をきっかけに幼少期の家族の思い出が蘇る事から香りによって記憶等が蘇る事を『プルースト効果』と呼ぶようになった様です。香りで記憶がフラッシュバックする事は私たちの日常においてもよくある出来事だと思います。
例えば、・友人がいつも同じ香水をつけていて、街角でその香水の匂いがするとその友人の事をふと思い出す…など。
少し専門的な話になりますが、香りは 鼻→嗅上皮→嗅細胞(嗅毛)→嗅球→大脳辺縁系
の順で脳へ到達します。
大脳辺縁系は食欲などの本能的な行動や、喜怒哀楽などの感情を司る所です。
嗅覚はこの大脳辺縁系と直接結びついており、これは五感の中で嗅覚だけが持つ特徴です。
つまり、香りは本能的な行動や感情に直接作用する、と言い換える事が出来ます。
私たちが普段何気なく嗅いで楽しんでいる香りですが、香りと人間の記憶、情動には密接な関係があったのですね。
Facebook山梨 イベント情報掲示板 ·小佐野 和江さん 投稿記事
🦋ワークショップ開催のお知らせ『香りでひらく、感情と潜在意識の扉』
〜香りが教えてくれる、“本当のわたし”〜
最近、こんなふうな声をお客さまから聞きます。今自分がどう感じているのか、自分でもわからない 頑張っているのに、身体の不調が続いている モヤモヤや不安がどこから来ているのか掴めない
そんなとき――身体の不調は、あなたの潜在意識からの「気づいてほしい」というサインかもしれません。病院に行っても「異常なし」と言われる、 お薬飲み始めたけど変化がない。
それは根本的な原因に辿り着けてないからかもしれません。
普段自分では見ることができない、潜在意識に隠れているかもしれません。
香りには私たちの意識の深層に届き、そっと心をひらく力があります。
頭で考えてもわからない心の声を、香りを通して受け取ることで「自分でも気づかなかった本当の想い」に出会えるのです。
https://www.med.or.jp/nichiionline/article/008191.html#:~:text=%E7%89%B9%E5%AE%9A%E3%81%AE%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%84%E3%81%8C%E3%80%81%E3%81%9D%E3%82%8C%E3%81%AB,%E3%81%84%E3%82%8B%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%A7%E3%81%82%E3%82%8B%E3%80%82【においと記憶】より 富田 雅義
人間の嗅覚は不思議である。においが妙に昔の記憶と繋(つな)がるのは良くあることだ。
特定のにおいが、それに結びつく記憶や感情を呼び起こす現象は、プルースト効果と名づけられている。フランスの作家マルセル・プルーストの『失われた時を求めて』という小説の中で、主人公がマドレーヌを紅茶に浸した際、その香りで幼少時代を思い出す場面があり、その描写が元になっているということである。
嗅覚は五感の中で唯一、嗅細胞、嗅球を介して、本能的な行動や喜怒哀楽などの感情を司る大脳辺縁系に直接つながっているので、より情動と関連づけしやすいためと言われている。
かなり以前の話になるが、秋に行われたとある学会参加で北海道を離れ、訪れた先で街を歩いていると、甘い香りが鼻をかすめて何とも懐かしい気分になったことがあった。その時はにおいの元が何か分からずにいたのだが、二度、三度と同じ体験をするうちに、それが金木犀(きんもくせい)によるものであることが判明した。
古くは悪臭を抑制する目的で、そのにおいに負けないくらいの強い香りを放つということで、かつての水洗ではないトイレの近くに植えられるのが日常的であったようである。また、遠くまでにおいが拡散しやすいという特徴もあるそうだ。
香りのその強さから苦手という人も結構いるらしいが、自分は嫌いではなかった。ただし、学生時代まで北海道を出たことがなかったこと、道内では金木犀の花を見た記憶が一切なかったこと(実際に庭植えでの北限は仙台か盛岡くらいと言われているそう)から、懐かしさがどこからくるのか皆目見当がつかなかった。もしかすると、大昔の祖先の記憶の中で強烈にそのにおいが残り、DNAに染み込んで私に伝わっているのではないか、と勝手な妄想をした。
暗記の際に特定のにおいを嗅ぎ続けて、試験の時にもその香りを染み込ませた衣服を着たりハンカチを身近に置いたりすれば、香りが試験の回答に必要な記憶を呼び起こしてくれるということもあり得る由。また、認知症の方に過去の想い出と結びついた香りを嗅がせると、それまでは思い出せなかった家族のことがよみがえってきた、という報告事例もある。このように、プルースト効果を活用すれば、医療にも貢献できる可能性があるのかも知れない。
更に言えば、心地よい香りを纏(まと)って異性に会うと、その香りの印象を相手の記憶に植えつけることとなり、その人が別の場所で同じ香りを嗅ぐだけで自分を思い出してもらえる、つまり、直接会っていないのにその香りによって自分の存在を思い起こさせる→気になる→好意を持つようになるという、恋愛技術にも応用範囲を広げられるらしい。
ある時、自分の子ども時代の金木犀と接する機会の有無を、耳は遠くなったが記憶はまだしっかりしている母親に確認をすると、私の自宅にはなかったものの、年に数回訪れた祖母宅のトイレに『キンモクセイの香り』が使用されていたという事実が判明した。内地出身の彼女が好んで使っていたようだと。
調べてみると、金木犀が中国から日本に渡来したのは江戸時代と推定されるとのこと。はるか遠いご先祖様の頃には身近に存在していなかった可能性が高く、遺伝子にすり込まれた記憶などといったカッコつけたものではなかった。至極単純な、幼い時分のトイレの芳香剤の記憶であったと知って、少々気恥ずかしくなった。しかしながら、同時に優しかった祖母との思い出がよみがえってきて、心の中は温かなもので溢(あふ)れた。
https://note.com/r_mae289/n/nbc1e00f93334 【「あっこの匂いはあの時の」プルースト効果】より
昨日スーパーで買物をしていると大学時代にアルバイトをしていたお店の芳香剤と同じ匂いがしました。約20年前、鳥取大学に通っていた私は授業の空きコマには、近くの海岸に友だちと原付バイクで出かけ魚釣りをしたり、大学祭の実行委員長として2万人の地域の方に向けてイベントを行ったり充実していたことを思い出しました。このように匂いによって過去の出来事を思い出すことを心理学や脳神経科学ではプルースト効果と言います。これはフランスの作家のマルセル・プルースト氏に由来し、その半生をかけて執筆した大作『失われた時を求めて』の中で、語り手が口にしたマドレーヌの味をきっかけに、幼少期の家族の思い出が蘇る事から香りによって記憶等が蘇る事をこのように呼ぶようになりました。以前大ヒットした瑛人さんの『香水』の歌詞でもあったように「君のドルチェ&ガッバーナの香水が思い出させる」というのも同様の効果だと思います。香りで記憶がフラッシュバックする事は私たちの日常においてもよくある出来事ですよね、
視覚は大脳新皮質へ、香りは大脳辺縁系へ
私たちが得た視覚情報や味覚、音などの情報は大脳新皮質へ届けられてから処理されます。ところが、香りから得た情報に限っては、大脳新皮質を経由せず、大脳辺縁系に直接届けられるという特徴があるそうです。この大脳辺縁系は人間の記憶を保管する部位があるのですが、香りから得た情報はこちらの箇所にダイレクトに伝わるため、思い出や感情とより密接な関係があります。
過去を振り返り、今を生きる
「何もなくても楽しかった頃に、戻りたいと思わないけど…」これも『香水』の一節ですが過去を振り返り、そのそれに固執するのではなく思い出として心に留め、今から何ができるのか、また楽しい思い出を作ることができるように頑張っていきたいです。いよいよ明日は中村文昭さんが来校され2年間待った講演をしていただき、さらに月末には体育祭や文化祭が3年ぶりに規制無しで行われます。視覚、匂い、空気感を感じ生徒たちが「何を記憶に留めてくれるのか」今から楽しみで仕方ありません。
https://nonsyaran1223.blog.jp/archives/84719.html 【落葉踏む音より生るる過去の景 小泉恭子】より
「落葉踏む音」にも「プルースト効果」があったなんて!「プルースト効果」というのは、プルーストの『失われた時を求めて』のなかで、主人公が紅茶にマドレーヌを浸したその「香り」が、一気に彼を少年時代の記憶に連れ戻し、その時の光景が鮮やかに蘇った、というもの。「落葉踏む音」から「過去の景」が「生まれる」という、「生まれる」が「未来」に繋がるのではなく「過去」と繋がるという、この表現も意表をついている。どんな「過去」だったかを敢て述べないことで、読者夫々が自分の「過去の景」を思い出せるようにしているのもいい。「嗅覚」や「聴覚」などの感覚は、もしかしたら過去の扉を開ける鍵なのかもしれない、そう思わせてくれる。小泉恭子には他に/そこだけに日暮れ来てをり海鼠桶/一〇〇〇ヘクトパスカル鵙の短か啼/尾根越えのしんがり煽る春北風/山頂の駅に冬枯殺到す/瞑りて薔薇千本の香の呪縛/野を焼いて来し眼光をもてあます/終章を存分に鳴けつくつくし/など。