リーマントラベラー東松寛文が語る、「旅人と地元民が交流する仕掛け」とは。
(前回の記事はこちら → サラリーマンは最強の職業。「やりたいことがわからない」なら旅に出よう。)
■五感をフル活用する街
――― これまでリーマントラベラーとしてのご活動やお考えについて伺ってきましたが、今回は旅人が面白いと感じる街のあり方についてお話を伺いたいと思います。
東松 かしこまりました。
――― ちなみにこの「エキウミ」は茅ヶ崎のローカルメディアですが、茅ヶ崎にいらしたことはありますか。
東松 はい、あります。
やっぱり海の印象が強いのと、あとは生活と趣味が一体化しているような街ですよね。
東京に住んでいると無機質な箱に押し込められている感じがするので、茅ヶ崎で暮らすというのはすごく良い環境だろうなというのはすごく思います。
――― ありがとうございます。そんな中で、茅ヶ崎に限らずですが街や商店街が旅人目線で面白くなるためのアイディアはありますか。
東松 それでいうと、ちょうど年始に中米に行った時のことをお話したいですね。
↓エルサルバドルの首都・サンサルバドルにて(参照)
――― 中米ですか。
東松 僕はこの間の年末年始を中米で過ごしたんですけども、帰国して1月8日に電車に乗って会社に向かうじゃないですか。
そこで行き交う人を見たら、みんな恐そうな顔をしているんですよ。
耳をすますと車や電車の音と、忙しそうな靴音しかしない。
街にはなんの匂いもなければ、なんの色もない。
あれ、東京ってこういう街なんだっけと思って。
――― はい。
東松 やはり直前まで中米で過ごしたことでそんなことを思ってしまったんですけど、それほど中米というのは別世界だったんですね。
とにかくカラフルで、通りからは湯気が立っていて美味しそうな香りに包まれている。
陽気なラテン音楽がそこら中で流れているし、みんなおしゃべりだから笑い声がよく聞こえてくるんです。
↓サンサルバドルの中心にある教会「IGLESIA EL ROSARIO」(参照)
――― 東京の話とは対照的ですね。
東松 そう、でもこれって東京だけの話じゃなくて、日本の多くの街ってこういう感じなんだと思うんです。
中米のように、歩いているだけで目や鼻や耳をフルに刺激されるような街ってあまりない。
――― なるほど。
東松 もちろん僕は直前まで中米にいたから余計にそう感じてしまった部分はあると思うんですけど、とにかく日本でも五感をフル活用しながら歩ける街が作れたら、すごく面白いと思います。
■コミュニケーションのハードルを下げる
――― 日本でいきなり実現するのはハードルが高いかもしれません。
東松 でも商店街にあるお茶屋さんがお茶を挽いていて、その匂いにつられてお店に入っちゃうみたいなことってあるじゃないですか。
僕は広尾の商店街でまさにそんな体験をして、お店のおばちゃんと話していたらいつのまにか急須がないのに茶葉を買っていましたよ(笑)
――― 商売上手(笑)
東松 日本人って初対面の人とフレンドリーに話す文化がないじゃないですか。
だからなにか理由というか、言い訳を作ってあげると会話が始まったりすると思うんですよね。
――― 言い訳ですか。
東松 たとえば広尾のお茶屋さんはもう路上ぎりぎりぐらいのところで挽いているんで、匂いにつられて近くを通ったら自然と絡む感じになっちゃうんですよね。
もしお店の中で挽いていたらハードルが高かったと思うんですけど、お店の前で挽いているから「これは何ですか」っていうスタートがきりやすい。
↓ニカラグアでイグアナを売る人(参照)
――― なるほど、最初のハードルをできるだけ下げてあげる。
東松 「喋っていいんだよ」っていう前提にしておくと、通行人としてはありがたいですよね。
旅先で地元の人と絡みたいと思っている人は多いし、逆に地元の人は街のことを知って欲しいから、その最初のハードルだけ下げられるとお互いにとって良いんじゃないかと思います。
――― 地元の人と交流があるだけで、その街のことが好きになったりしますよね。
東松 そう思います。
そして「好き」って思わせてくれる街にはまた行きたくなりますから、街はそのきっかけづくりをできると良いですよね。
――― 旅人目線からのまちづくりについてヒントの詰まったお話だったと思います。インタビューは以上です。ありがとうございました。
(おしまい)
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【EKIUMI SPECIAL TALK】リーマントラベラー東松寛文さん
・第1話 「働きながら世界一周。」リーマントラベラー東松寛文の発見。
・第2話 サラリーマンは最強の職業。「やりたいことがわからない」なら旅に出よう。
・第3話 リーマントラベラー東松寛文が語る、「旅人と地元民が交流する仕掛け」とは。
▼インタビュー・編集 小野寺将人(Blog / Facebook / Twitter)
2015年、茅ヶ崎市に移住。「エキウミ」の管理人。住宅・不動産サイト運営会社、お出かけ情報サイト運営会社にて営業・企画職を経た後、現在は総合ポータルサイトにて企画職に従事。東海岸商店会の公式サイトの運営や、ハンドメイドアクセサリーブランドm'no【エムノ】のウェブマーケティングも行う。
▼編集アシスタント 権藤勇太
エキウミインタビュー担当。平日は都内で法人向けの業務改善提案を行う営業マン。休日は緑に囲まれた茅ヶ崎で畑をいじったり、キャンプしたりフットサルをしたりのんびり生活をしている。消防団に入ったことをきっかけに、自分が使うお金がどこに流れて回っていくのか興味をもち商店街の活性化に2018年参加。