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ひいらぎ法律事務所

抵当権③ ~抵当不動産第三取得者等の保護

2026.01.14 15:00

抵当権が実行されると、その抵当権を設定した後に目的物を取得した者(第三取得者)や賃借した者は、原則としてその権利を喪失することになりますが、民法はこれらの者について一定の保護をする規定を置いています。


代価弁済

 抵当不動産を買い受けた者(第三取得者)が、抵当権者の請求に応じて、買受代金を直接抵当権者に支払った場合、抵当権は消滅します(民法378条)。

 この制度では、代金額が被担保債権額に満たない場合であっても、抵当権は書上滅しますが、第三取得者が一方的に請求できるものではなく、抵当権者による請求があることが要件とされています。

 

抵当権消滅請求

 また、抵当不動産の第三取得者は、一定の代価等を抵当権者に提供して、抵当権の消滅を請求することができます。この場合、抵当権者が2か月以内に抵当権を実行しないときは、第三取得者が提供した代価等を承諾したものとみなされます(民法384条)。

 そして、登記をした全ての債権者が、抵当不動産の第三取得者の提供した代価または金額を承諾し、かつ、第三取得者がその小承諾を得た代価または金額を払い渡しまたは供託したときは、抵当権は消滅します(民法386条)。


抵当建物使用者の引渡の猶予

 抵当権設定後に抵当建物を賃借した者は、抵当権者に対抗することができませんが、競売手続の開始前から使用収益をしている場合には、建物の競売における買受人の買受のときから6か月を経過するまでは、その建物を買受人に引き渡すことを猶予されます(民法395条1項)。

 ただし、買受人の買受の時より後にその建物を使用したことの対価について、買受人が相当の期間を定めて1か月分以上の支払いの催告をし、その相当の期間内に履行がない場合には、引渡の猶予は効力を失い、直ちに引渡をしなければならないこととなります(民法395条2項)。