「美人ってなんだ？～社会の物差しに合わせるばかりではつらい。文化人類学者に「美」や「価値観」について聞いてみた～」掲載

ネットメディア『ONE』にインタビュー記事「美人ってなんだ？～社会の物差しに合わせるばかりではつらい。文化人類学者に「美」や「価値観」について聞いてみた～」掲載

要旨

　「自然」のままよりも、化粧、身体変工などといった「文化」の手を加えたほうが美しいというのは人類共通。

　ただ、美人の物差しは、民族により、時代により実に多様だ。例えば日本の当たり前とは真逆に、太目の方が美しいとする民族は世界では多数派だし、日本だってかつてはそうだった。

　そうした相違の背後にはその社会のその時代の状況がある。食糧事情や経済状況なども重要だが、皇帝の好みで決まったとか、軍国主義時代の日本の「翼賛美人」のように軍部、政府が決めたなどというのもある。そして現代はメディアや企業の戦略の影響が大きい。

　要するに物差しなどというものはその程度のものでしかない。その程度のものに何が何でも合わせなければなどと思わない方が人生楽だし、美に限らず自分の物差しは多様な価値観との出会いの中で自分で選んでいく方が好ましいのではないか。

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