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黒田監督「タイトルを絶対に取りたい」

2025.08.06 23:20

FC町田ゼルビア、クラブ史上初の天皇杯8強進出

FC町田ゼルビアが京都サンガを1-0で破り、クラブ史上初となる天皇杯準々決勝進出を決めた。試合後、黒田剛監督は戦術的な成功と選手の成長、そしてタイトルへの強い決意を語った。


粘りの戦術が功を奏した勝利

黒田監督は今回の試合でメンバーやポジションの変更を試し、京都の高さやセカンドボールへの対応を重視して臨んだ。前半は京都のラファエル・エリアスやマルコ・トゥーリオの個人技で危険な場面が2度あったが、GK谷晃生の的確な飛び出しでミスを誘い、無失点でしのいだ。「前半は何度か決定機があったが0-0で、難しさも感じた」と振り返る黒田監督。後半はディフェンスラインの背後への対応、決定力、リスタートの3点を特に強調して選手に伝えた。「粘り強く守り、0-0で試合を進めることで必ずチャンスが来るのが町田の勝ち方であり、我々が本来目指すべき結果だ」


クラブ史上初の快挙への感謝

34度という蒸し暑い中、多くのファンやサポーターが声援を送り続けた。黒田監督は「終始、声を枯らすことなく我々の背中を押してくれたことに心から感謝したい。それによって、選手たちは勇気をもらい、最後まで走り切れた」と感謝の気持ちを表した。クラブとして初の準々決勝進出について「またクラブの歴史の扉を一つ開けることができた」と喜びを語る一方、「これに一喜一憂することなく」と気を引き締めた。チームは公式戦8連勝中で、次は中3日で迎えるホームでの神戸戦が重要な6ポイントマッチとなる。


望月ヘンリー海輝の規格外の成長

日本代表を経験した望月ヘンリー海輝の成長ぶりを黒田監督は絶賛した。「成長は本当に著しいものがある。日本代表を経験し、その責任を痛感しながら日々の練習に励んでいる」ゲームを重ねるごとに自信が見えてきており、得点に関わる部分でのボール処理について「やっぱり彼の身体能力、規格外のプレーだ」と評価。勝利に大きく貢献した終盤のゴールライン上でのクリアも特筆すべきプレーだった。


戦術的な実験と中山雄太の起用

今回、中山雄太をボランチで起用したのは将来を見据えた戦略だった。「これからのリーグ戦やACLE(アジア・チャンピオンズ・リーグ・エリート)を踏まえて、アンカーのポジションがいなくなることも想定できるし、リーグ戦においては7人が累積警告のリーチだ」という状況で、色々と試しながら駒を増やすためだった。中山については「頭脳的にも戦術をうまくコントロールできる選手」と評価し、ポジションを失いながらも努力と自主練習を重ねる姿に「心を打たれたところもある」と明かした。


タイトルへの強い決意

黒田監督は今シーズン開始前にクラブで誓い合ったテーマに触れた。「何か一つ大きなタイトルを絶対に取りたいというテーマをクラブで誓い合った」ルヴァンカップでは敗退したが、天皇杯での選手たちの気迫は日常から見えているという。「この数週間、暑い中でも集中力を切らさずに、選手たちが奮起して強度の高いトレーニングを積み重ねたからこそ、このような結果につながっている」神戸戦に向けては前半の背後を取られたシーンを映像で検証し、オフザボールのポジション、プレッシャー、ギャップの放置などを厳しく追求していく方針だ。「この天皇杯はなんとしても狙いたい。次の準々決勝も相手がどこであってもきっちり戦う」と力強く語った。


京都サンガ監督「京都の分まで天皇杯を頑張ってほしい」 

天皇杯4回戦でFC町田ゼルビアに0-1で敗れた京都サンガの監督は、チームの課題を率直に認めながらも、相手チームへの敬意を示した。京都の監督は選手たちが準備していたプラン通りにプレーできたと評価しながらも、前半の決定機を決めきれなかったことを敗因に挙げた。「やはり、そういったところで、あい後(隙)だからこそ、きっちり自分たちが責任を果たしていく、というか、そういうプレーが起きないと、やはり勝負の神様はこっちに向いてくれない」。町田が試合終盤の15分で足が止まることを映像で分析していたため、そこで1-1にしていれば自分たちのチャンスがかなり増えただろうと振り返った。


昨シーズンの残留争いで持っていた良い意味での危機感や「この一本にかける気持ち」が不足していたと分析。「自身のマネジメントの実力不足も強く感じている」と率直に認めた。天皇杯のようなカップ戦や現在の状況だからこそ、選手たちがきちんとプレーしていかなければ「この先、どこも必死になって戦ってくる戦いを乗り切れないだろう」と危機感を示した。


終盤にチャンスを作れなかったことについて、町田は10分や15分で簡単に多くのチャンスを作れるような守備組織ではないと相手を評価。「90分を通して最初から最後までしっかりプレーできなかったこと、チャレンジャーであるにもかかわらず、ワンプレーの重みをもう一度選手全員で思い出さなければならない」とした。


敗戦にも関わらず、勝者への敬意を忘れなかった。「町田さんとは今年いっぱい(試合がある)だが、非常にタフでACLにも出られるチームなので、ぜひ、我々の分まで天皇杯を頑張ってほしい」と温かいエールを送った。遠い場所まで平日にもかかわらず来てくれたサポーターへの感謝も忘れず、次の名古屋戦では「勝負に対して貪欲に臨み、サポーターを幸せにするために共に頑張っていきたい」と前向きな姿勢を示した。


今回の敗戦をどう活かすかがリーグ戦につながると捉え、「活かせなければ、今日の敗戦は何の意味もない」と今後への決意を語った。



取材:AtsuhikoNakai/SportsPressJP