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きもの伝道師 貴楽 Kiraku/栗原貴子

裄(ゆき)が短いきものには「大うそつき襦袢」が便利。

2019.02.16 15:31

きものに興味があります!

きものが好きです!


という方によくよく聞いてみるとたいていが「日常的に着る」ことに興味・関心を持っておられます。


だよね~!

洋服屋さんのお姉さんの常套句「ちょっとしたパーティにも着ていかれます」の「ちょっとしたパーティー」が実在しないことを知った今。


日常的なオシャレのほうが頻度が高いですものね。


ということで。


私の「日常的に着るきもの」を随時、アップして参ります!

今日はこんな感じでした。

きものは祖母のもの。帯はだいぶ昔にリサイクルショップにて購入。帯締めと帯揚げは大叔母からのおさがりです。


半衿と帯、きものと帯締め、帯揚げを同系色で合わせてみました。


祖母のきものは私には裄(ゆき)=袖の長さが短くて「七分丈」っぽくなります。「普段着的に着る分には、炊事のときなど裄が短いほうが便利」だと気づいたので、そのまま着ている次第です。昔は「裄があってない着物は恥ずかしい」と思っていたんですけどねえ。洋服だって八分丈、七分丈があるんだから「別にいっか」って心境になりました。ベテランになると、ビギナー時代の自分が「些末なことにこだわっていた」と知るんですよね。何事も。


裄の短い着物を着るときは、裄の長さを調整できる市販の「大うそつき襦袢」が便利です。

「うそつき襦袢」は袖部分が縫い付けられているもの。

「大うそつき襦袢」は袖部分がマジックテープやスナップで着脱できるもの。

正統派の長襦袢ではないけれど「パッと見、わからない」ということから「うそつき」「大うそつき」という名称のようです。


以前は、自分の寸法であつらえた長襦袢の袖を、安全ピンで短くして着ていたのですが、「大うそつき」のほうが断然便利です。ポリエステルなのでジャンジャン洗濯できる点も普段着にピッタリだし。


近所に買い物に出たついでに、お気に入りのスポット「都会のオアシス」へ。

ここで、私は「昔の人は足腰が丈夫だった」説の確信を深めました。

足元は砂利道です。


足袋ではなく「栗原さんの栗!」の柄の足袋ソックスを着用。気になる赤い物体はカゴバックです。


砂利道を草履で歩くのって、

すんごく大変なのよ、奥さん!


スニーカーやブーツで「都会のオアシス」をお散歩しているときには、感じることのなかった緊張感。小石を踏んでバランスを崩して転びそうといいますか、足をくじきそうになる感じといいますか、うまく説明できませんが。。。。


歩きながらピラティスやってるっぽい感じ?


この「都会のオアシス」には江戸時代の下屋敷の面影を今に伝える黒松があるんですね。で、私、あまりの足元の悪さに、その松の幹を眺めながら『江戸時代はこんなだったんですか? 黒松さん』と心の中で語りかけておりました。


江戸時代に思いを馳せながら、一歩ごとにピラティス感を味わいながら砂利道を歩きました。「飛脚ってすごいな」とか「籠ってすごいな」と昔の人をリスペクトしながら。


「都会のオアシス」を出て駅前に向かう途中、今風のしゃれた着こなしのきもの男子とすれ違う。着流しで羽織りに山高帽。彼のきものは丈がめっちゃ短くて(お祖父様のモノではないかと推察)、足元はブーツ。『丈の短いきものにブーツ、ナイスですね!』と心の中でお声かけ。大正生まれのメガネ男子のデフォルトだった丸メガネもイカしてました。


知り合いでもないのに、なんとなく互いに会釈。


日常の中にあるきものがもたらす、ちょっとした非日常っていいですね。


今日も読んでくださってありがとうございました♪