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インドネシア旅行記

2025.09.16 04:09

今年の夏休みはインドネシア旅行だった。一昨年に北欧3か国を訪れた際は、物価高に圧倒され自国通貨安の悲哀を痛感した。そこで今回は、ビッグマック指数が比較的日本と近く、かつ楽しそうで涼しい場所、インドネシアのバリ島を選んだ。滞在先はクラブメッドとヴィラ。なお、南半球のため季節は冬である。ちなみにビッグマック指数とは、各国・地域におけるマクドナルド社のビッグマックの平均価格を比較することで、為替レートや物価水準、購買力といった経済状況の比較や把握をしやすくするための指数であり、インドネシアルピアは▲56%で日本円の▲46%と共にかなり割安な通貨である。

クラブメッドは、食事からエンターテインメントまで追加料金はほぼ不要で、所謂食べ放題。北欧旅行のようにスーパーで安い食材を買って凌ぐ必要はなく、思う存分飲食した結果、体重は過去最高を更新した。食事は、地元料理をはじめ西欧料理から中華、和食まで揃っており、比較的どれも美味しい。歴史的にインドネシアと日本は関係が深く、和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたこともあり、街中には寿司屋やラーメン店が多く見られる。利用したタクシー運転手も、日本に行ったことはないが、若い頃に寿司職人をしていたという。今でも釣ったタイやシマアジを自宅で裁き、寿司を握るそうだ。インドネシアならではのネタとしてマンゴーやドリアンの寿司も美味しいとのことだが、味覚の想像がつかず返答に困った。料理以外ではコピルアクコーヒーも有名。これはルアク(ジャコウネコ)のフンの中から採取される希少なコーヒー豆で、豆が体内で発酵し独特の芳香と風味を持つようになるとされる。コピルアク農園で飲んだが、柔らかめのコーヒーという印象だった。ただし、農園を出た街中では価格が2倍、日本では10倍以上に跳ね上がるうえ、偽物も多いそうだ。ブルーマウンテンと同様、市場流通量が実際の生産量を大きく上回っているらしい。さて、クラブメッドはもともと、ヒッピー文化に憧れる自由奔放なフランスの若者達によって創業された。かつては、スイカを被ったスタッフが客を追いかけ回すなど、いつ悪戯されるか分からない独特の緊張感があった。ところが、2015年に中国の不動産企業に買収され、利用者の中国人比率も増加。最近では、筆者を含む昔の利用者である高齢者リピーターが中心となり、悪戯への寛容度は低下。さらに、中国文化に対する一定の抵抗感もあり、近年ではフランス人の経営陣比率を再び引き上げているという。

ヴィラはクラブメッドと打って変わり、完全なプライベート空間だったので静かに過ごせた。夕食は夕日で有名な別のヴィラを訪れたが、食事だけでなく次回はそのヴィラに宿泊を勧誘された。ネットで値段を調べると1泊20万円以上!最近のホテル代高騰は、日本だけでなく世界的な現象のようだ。

滞在中、インドネシアで暴動が発生。首都移転騒動に加え、国会議員の在宅手当が月約45万円と庶民の年収に近いなど、所得格差に対する不満から、(旧)首都ジャカルタを中心に抗議デモが暴徒化。軍隊が出動し市民に死者まで出る事態となった。帰国便がジャカルタ経由だったので不安もあったが、ホテルや空港から出なければ安全とのことで、予定通り帰国できた。インドネシアの人口は約3億人、平均年齢は30歳。筆者はインドの次にアジアで躍進する成長国として注目していた。ただし、大学進学率は約30%にとどまり卒業しても職がないケースが多いという。先述のタクシー運転手によれば、バリ島は観光業が主産業であり、「野原に生えるマンゴーや、釣った魚を物々交換すれば飢えることはない」とのこと。ある意味で羨ましくも思えた。一方で、今回のデモは、野党が若年層の失業者を雇って計画したとの噂もあり、成長の可能性は感じつつも、投資先としてはやや時期尚早といった印象を受けた。