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なるさ 療育学習室

子育てに使えるトークンエコノミー法

2019.04.10 12:50

子育てにおいて、ポイント制をよく使用されている家庭もあります。

簡単にいえばトークンはポイント制のことで、貯まるとご褒美がもらえるシステムです。


トークン=代用貨幣

エコノミー=節約・経済


ご褒美を代用貨幣で置き換える方法です。例でいえば、スーパーのポイントカードです。あるスーパーに行くと100円につき1ポイントつきます。そして300ポイントためると、300円券をもらえるというシステムです。お店側にはリピーターを増やせますし(コントロールできるともいえます)、毎回何かサービスする必要もなくなります。消費者としても、お得な券をゲットできるので「ラッキー」と思います。


つまり、トークンエコノミー法はポイントが決められた数だけたまると、ご褒美と交換できるシステムです。交換するご褒美をバックアップ強化子といいます。


トークンエコノミーって簡単に子育てに取り入れることができて、効果はあります。ただ、ルールをよく練っておかないと上手く機能しないことは多々あります。私自身もトークンを取り入れてうまくいかないことがありました。ここではどうすれば上手くいくのかポイントをあげています。以下のことを配慮すれば上手くいく確率は高くなります。


トークンエコノミーシステムを取り入れるコツ

1)視覚的に達成感を味わえるようにする

スーパーのポイントカードではレシートにポイントが記載されています。ポイントを見て「もう少しで300円券だ」と次はいつ来店しようか考えます。子育てにも、視覚的にみえるポイントシステムを取り入れると効果的です。ポイントカードにスタンプを押し始めると、貯まることに没頭しはじめることもあります。ご褒美をもらう事だけでなく、貯めることが楽しくなることもあるようです。また、視覚的に「あと3個でご褒美だ」と見通しも持てるとモチベーションもアップします。


2)目標までの道のりは適度な長さにする

目標達成までの道のりはお子さんによって異なります。トークンエコノミー法が失敗する理由は達成までの道のりが長すぎることがあります。例えば「宿題を100日したら好きなお菓子がゲット」としても、もともと宿題なんて嫌いな子供は達成困難です。ポイントを貯めるまでの道のりを子供に合わせることが成功のカギです。


3)ワクワク感を取り入れる

トークンエコノミー法を導入する際、子供が楽しめるように、そして分かりやすくすることです。楽しくないと続きません。ポイント制に楽しみを取り入れる例として、5日は2倍ポイントにしてもいいでしょう。また、電車の好きな男の子は、パズルのピースをポイントにして、パズルが完成すると電車に乗るというバックアップ強化子にするなどです。少しでもワクワクすることが継続できるポイントです。


4)バックアップ強化子にインパクトをもたせる

バックアップ強化子は子供の好きなものを選ぶべきです。本当にほしがっているものを選ぶと効果的です。しかし、あまりにも高価な場合、道のりは長くします。例えば、100ポイントでゲームソフト(5000円)とし、それまで10ポイントたまるごとに、好きなマンガにするなどです。基本は好きなものをバックアップ強化子に使用しましょう。また、好きなものが変わることもあります。値段が同じくらいのものであれば、2つの中から選択させるということも有効です。



トークンエコノミー法は望ましい行動を増やすこと、また問題行動を減らすことにも有効です。「うちの子には有効ではなかった」という話も聞きますが、1)~4)までのことに配慮しながらルールをつくると上手くいきます。もし上手くいかない場合は、1)~4)のどこかが機能していないといえます。少しでも楽しみながら子育てできるきっかけにもなります。ぜひ取り入れてみてください。