使えない英語で結構です
本記事は、管理者の別ブログ「SATORI's Music BAR」に去年投稿した記事「英文法勉強の意味」をもとに書いています。
最近は、使える英語学習が強調され、実用性のない例文ばかりの既存の大学入試用の英語参考書を批判する書き込みをよく見かけるんです。
個人的な考えですが、
テニスプレイヤーとテニスコーチのテニス目的は違います。
プレイヤーは試合に勝つためのテニスで、
コーチは教えるためのテニスです。
教える側のプレイが上手かったら、コーチやらずに試合に出て優勝して賞金をいただきます。英語(英語に限らず語学)も同じだと思っていて、試験や文法はテニス例えると単なる理論で、理論を丸暗記してテニス試合に臨む人はいません。
だから、理論書が使えない、使える理論書にしなければならないという論理は少し違うんじゃないかな~っと僕は思います。
どんなスポーツでも理論がそのまま使える場面って少ないと思います。
実践ですぐ使えないからと言って理論が無駄になることはありません。
一流スポーツ選手は、実践と合わせて理論もちゃんと把握しています。
理論と違うプレイをする一流スポーツ選手は、理論を知らないのではなく、理論を自分のスタイルに昇華させて、自分に最適な方法を編み出した人なのです。
そういう点で、日本の入試用の英文法参考書をみると、実はすばらしい理論書であり、説明書です。長年SE & PGをしていましけど、ここまで体系的に整理されている仕様書に出会った事はありません。
もし、短期間でテニスを楽しむ程度の実力が欲しいのなら、テニスの理論書などを読む必要はないと思います。理論を勉強するより1回でも実践練習をしたほうがよほど役に立ちます。
英会話も同じことだと思います。文法など放っておいて適当な旅行会話書を丸暗記したほうがよほど役に立ちます。
しかし用途が違えば、このやり方はレベルアップにおいて早い段階で限界に訪れます。それを抜け出してくれるヒントをくれるのが、いつ使えるか分からない初期段階にいれた理論です。壁にぶつかる度にその時の理論が基礎となり、自分なりの解決策へ最短距離を閃かせてくれます。
そう言った意味で、英文法は大切です。
大切ではありますが、文法に囚われてしまっては使えないんじゃ確かに本末転倒です。英語のプロでもない僕が言うもなんなんですが、文法はあくまでもさらっと流す程度でマスターすることをお奨めします。
忘れかけたら、壁にぶつかったときに読み直す程度で十分だと思います。ちょうど手元に2冊の英文法参考書があったので、朝活(朝勉)として使おうと思いましたので紹介します。
※ちなみに、日本語は僕には大人になって獲得した外国語です。
・Forest 4th Edition
・CROWN 総合英語
大学入試対策用英文法ベストセラーForestは7th Editionを持ってとうとう販売終了になりましたが、この両方の参考書の見出しを比べてみたら、90%以上同じ構成をしています。
両書籍の構成を一応以下にまとめてみました。
- 文の成り立ち
- 文の種類
- 動詞と文型
- 動詞と自制
- 完了形(自制の一致)
- 助動詞
- 態(準動詞)
- 不定詞
- 動名詞
- 分詞
- 比較
- 関係詞
- 仮定法
- 疑問詞と文
- 否定
- 話法
- 名詞構文
- 強調、倒置、挿入、省略、同格
- 名詞
- 冠詞
- 代名詞
- 形容詞
- 副詞
- 前置詞
- 接続詞
※Crownでは自制(1)と(2)、話法などが章の位置が異なるもののほぼ同じ。
- 文の構成
- 動詞関連
- 名詞及び
- 例外表現
のような分類になっていて、そして、動詞に関する章が全体の1/3に占めることもわかります。つまり、外国の言葉って、まず動詞を覚えてしまい、必要に応じて名詞のボキャブラリーを増やしていけば、文法なんてなくても、コミュニケーションが取れる!ということです。
英文法にたくさんの時間をかけたい気持ちはありませんので、簡単なまとめとなりますが、そんなものでももしも誰かの役に立てたら幸いかなと思いつつ。
「Part 1 これが基本」→「Part 2 理解する」→「Part 3 深く知る」の3 Partシステムで構成。各文法事項を「本質の理解」→「基礎力の構築」→「詳細な文法知識の獲得」の順で掘り下げていくので、学習の進度に応じて、無理なく文法力を高めていくことができる。英文法の「なぜ?」を解決し理解できるようにしっかりと説明。文法を視覚的にとらえ理解できる「概念図」や「イラスト」、また、角度を変えて新たな視点から理解を深める「コラム」も豊富に収録。「話し言葉」「書き言葉」がわかるアイコン付き。使いたい例文にすばやくアクセスできる「機能別さくいん」収録。
英文法のルールの「なぜ?」をわかりやすく、ていねいに説明。基本をしっかり理解してからより深い学習に進めるよう、Part 1「これが基本」→Part 2「理解する」→Part 3「深く知る」という三部構成になっており、また、主要な章には、その章で学んだ内容を整理・確認する「Part 4 確認する」を新設。ことばでのていねいな説明や学習しやすいレイアウトはもちろん、イラストや概念図をふんだんに取り入れ、英文法を多角的に理解できるよう、「わかりやすさ」を徹底追求。
1000を超える例文と詳しい解説で,英文法のポイントを確実に習得できる。豊富なコラムやていねいな図解で理解がさらに深まるよう配慮した。索引の項目数や種類を増やし,検索性が大幅に向上。