ザ・サディ・ファミリー / コルメラ [2016]
2019.02.20 04:39
正直まだ若さに満ちあふれているのだが、それでも飲める状態ではある。サディーが南アフリカにおいて突出した評価を得ているのが何故か。それがよく分かるワインである。確かにケープタウンのワインでここまで突出したポテンシャルを感じることの出来るワインはサディーだけであろう。それに継ぐような生産者が現れ始めているが、類い希なるセンスという意味ではヨーロッパでさえそう多くはいないのである。彼の目指しているところは飲んでみるとローヌのコート・ロティーやコンドリューなのだと思われるが、またこういった地域のワインを目指すところが独特と言っても良い。多くのケープタウンの若手がフランスのブルゴーニュやボルドーを向いていることを考えると、あえてローヌ的な方向性をとる彼の素晴らしさは独特とも言える。こういった指向がありながらも世界的な評価を得る彼のワインはピノやシャルドネよりも価値があると言える。
独特の迫力があることワインはさすがトップキュヴェと納得させられる。