After 2018-2019 CXseason
今年もシクロクロスシーズンが終わりました。今シーズンは合計27レースを走れせてもらい、ヨーロッパでは17レースを転戦しました。今は全レースが終わり、見事にぼーっとしています。何がそんなに疲れたのか、虚無感というか、脱力してます。ヨーロッパでのレースと生活は個人レベルでやるからこその大変さと楽しさがあり、同時にすごくパワーを使うのかなと思います。シーズンを少し振り返ります。
9月のチャイナのレースから始まり、2月の柏原シクロクロスまで。
僕自身、毎年10月のベルギーでの転戦に思い入れが深く、チャレンジングな遠征にさせてもらっている。今年は9月のチャイナでの走りが良くなかったので急いで修正を加え、10月のベルギー遠征に間に合わせた。
10月ベルギー遠征の初戦のMeulebekeでバイクトラブルが起こったものの、走りがよくないと感じ、バイクセッティングを見直し、挑んだ翌週のLokeren。非常に気持ちいいレースができた。トップとの差は約5分と空いたけれど、気持ちのこもったレースができ、10月残りのヨーロッパでのレースに期待ができた。
しかし、Lokerenの翌日のSuperPrestigeGieten。その試走中にバランスを崩してフェンスに脇腹をぶつけてしまった。その時の痛みはかなりのもので、あまりの痛さでその場にうずくまりたかったけど、試走中でも観客がこちらを見ているし、やせ我慢してトボトボとトラックへ帰った。その日のレースもこなしたけど、その後脇腹の痛みは約3か月収まらなかった。ライド中は気にならなかったけれど、ランやひねると患部周辺の筋肉が固まるようだった。帰国後、脇腹に内出血が起こりその血液が固まってしまい血腫が出来ていると言われた。自分ではあまり意識してなかったし、今となってはしこりはほぼないけれど、この時期はレースや走りに影響していたのだと思う。でも、起こってしまったものはしょうがないし、あまり意識せず、その後も毎レース全力で走らせてもらった。
10月の遠征後半になると疲れも見え始め、遠征最終レースのKoppenbergCrossのあとの何とも言えない脱力感は今でも忘れられない。10月の遠征が終わるという安心感と悔しさ、日本へ帰国する準備の大変さ、帰国後の日本でのレースのこと、12月末からまたベルギーへ来るための準備や不安、、いろんな感情が駆け巡った。レース後にベルギーの自宅へ帰り、翌日の日本への帰国の準備を急いでしなければいけなかったのに、何も考えれず、ぼーっとソファに座っていた。
11月ー12月の日本でのレースは散々だった。疲れからか、なんなのか。とにかく弱かった。そして昨シーズンと同じく、帰国して1レースを終えたのち、咳が止まらなくなった。病院に行くとまた気管支炎だと言われ、ドーピングの心配があったので効果の弱い薬を飲み続けたので、すぐにはよくならず、気管支炎が収まったのは11月最終週あたりだった。でも、その時は気管支炎を差し引いても僕のポテンシャルはよくないと感じていたので、予定していた12月末からのヨーロッパ遠征に備え、少しでもいい走りができるようにトレーニングを重ね、調子が上向きになるように努めた。
ヨーロッパへ帰国後、12月末のヨーロッパでの数レースは散々だったが、1月5日のGullegemから少し芽が出て、そこから1月末にかけてOtegem、Rucphenと良いレースをこなせていけた。それでも、せめて各レースもう1分ほど前で走れていたかった。数年前ならそのレベルで走れていたし、周りに比べパフォーマンスを下げてしまっていると感じた。
今年もなんだかんだシーズン序盤で怪我をしてしまったのは悔しいけれど、気持ちを落とさずレースをしていけたのはよかった。11月ー12月は中だるみしたけれど、1月後半にかけて良いレースを積み上げられた。続ければ結果はついてきた。こなせるレース、というのも同一周回で終えれるレースはUCI2クラスばかり。UCI1クラスになるとコースコンディションにもよるけれど、コースの難易度が上がり全レース走り切れなかった。
右足の肉離れの後遺症との付き合い方も上手になり、シーズン中に大きく痛むこともなかったのは嬉しかった。しかし、やはりもっとハードなトレーニングを積みたいし、積んだ結果また痛むのは怖い。なんとも歯がゆいのは変わらない。今年も様子を見つつのトレーニングになると思うともう悔しい。
今年もヨーロッパではこのメンツでやり切った。毎年、新たなメンバーが増えたりもするけれど、僕としてはだいたいそんな人は離れていくのでお互いの癖を知った彼らとやり続けるのはとてもやりやすい。もちろん、この関係を続けるのは簡単ではないし、甘えてばかりではなく、お互いによく話し合い、暗黙のルールを決め、できるだけお互いのためになるように付き合うようにしている。来シーズンに向けてもみんなで話し合った。
来季はベルギーのUCI2クラスでコンスタントにトップ20へ、UCI1クラスで完走できないまでも50分で足切りされるレベルへ、そんなレースができるように頑張りたい。
シーズンを振り返り、毎年、成功したことや失敗したこともあるけど、同時にどんなに辛くても痛くても諦めず、走り続けてきた。これからもそうありたい。気持ちを強く、自分を積み上げていきたい。
最後になりましたが、今年もたくさん応援していただき、どうもありがとうございました。これからも引き続き、よろしくお願いします。