動かないところ2
昨日の続きです。
それを証明する為には、足首以外の調整をして、足首の腫れがなくならなければなりません。
バランスをとって調整するということです。
バランスが良いとか悪いというのは、その人自身によって違いがあり、同じにはなりません。
異常があっても許容範囲内であれば、その人にとっては全く問題のないレベルになります。
捻挫をして1週間経っても治らないというような場合は、上肢の問題や首の問題が重要になってきますが、1ヶ月であれば、もっと他の原因を考える必要があります。その一つに肋骨の動きを観察することです。
肋骨は、軽く触れると弾力性があり、軽く沈み込みます。異常を起こしている肋骨は、硬くなって、反発します。 手の平で圧迫すると、その差は歴然です。
指先(小さい面積)で肋骨にそって軽く圧をかけながら前後に擦ると一部分に圧痛がでたりします。この圧痛は、ホントに一部分です。全体ではありません。
肋骨は呼吸と関係し、肋骨の動きが悪くなると呼吸も浅くなります。肺は動脈血と静脈血が入れ替わる抹消循環です。人体の各組織に栄養する為に必要な網細血管の集まる場所です。
この機能が落ちれば当然全身に影響を及ぼします。
東洋医学の「気」で言えば宗気の異常が考えられる状態とも言えます。 宗気の異常があると肋骨の一部には肋骨の一部分の圧痛は、必ず認められますが、部位は人それぞれです。広範囲に広がることもあります。その頃には、酸素飽和度も落ちるし、心臓や肺に何らかの病気が起こってもおかしくない状態です。
実は、何気なく歩いている時も肋骨をかなりつかっています。 そして、歩行時には呼吸をかなり使います。そして、その呼吸は無意識です。意識的な呼吸ではありません。
歩行が健康に良いというのは、歩行のたびに呼吸をするからです。 しかし、足に問題が起こったり、腰に問題が起こると、肋骨の一部分が全く動かない状態になって、歩行時の呼吸を狭めてしまいます。
それだけではなく、呼吸の片寄りを作って余計に身体が辛くなってしまうことがあります。 歩行を毎日していて、足の痛みを訴える人の本来の問題は、足にはなく、肋骨に問題があることも考えなければなりません。
肋骨の異常を起こすと当然、手の振り方にも影響がでます。手の振り方に異常を起こすと首や顎の緊張が起こり、食事にも影響してきます。 栄養障害を起こしている人の殆どが、顎に問題があるのは、そのためでしょう。
また目の動きにも影響がでて、頭蓋骨も一部分が腫れたりします。 これは首の動きが異常を起こす為、それを補正する為に目の動きを僅かに変え、片寄りを作るからです。
目の動きによっても頭蓋骨の緊張が変わるのは言うまでもありません。 もちろん、顎の異常を起こすと耳にも影響がでます。顎関節は耳のすぐ前にあり、顎関節のアンバランスは、耳の耳管に影響することも容易に考えられます。
開口異常(顎関節症)を足首で調整すると効果がでたりするのは偶然ではありません。
疲れがあり、肝臓部が腫れると肋骨の動きにも影響がでます。肋骨の異常は、このような関連から足首の捻挫を治りにくくさせてしまったりもする訳です。
如何でしょうか?
一部の身体の動きが悪いところは、常に全身と関係しています。
その全身を観察しつつ、調整をしていくということが何よりも早く症状を改善させるポイントにもなるということです。
たかが捻挫、されど捻挫!!