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MilezaWorks / ミレザワークス

工業用ミシンについて

2019.02.21 06:34

こんにちは。


前回の記事とインスタグラムに工業用ミシンを載せたところ、

レザークラフトを趣味にされている方から工業用ミシンについてご質問を頂きました。

良い機会ですので、過去に聞かれたことがあることも含めてまとめておきます。特に工業用ミシンとしては腕ミシンをずっと使用しているので、腕ミシンを主として記載しています。


縫うものによりますが、レザーをやっているという方には腕ミシンをお薦めします。腕ミシンは厚物や袋物の縫製に適した構造です。


皆さん、縫製工場の「ダダダダーッ」というミシン音のイメージが強いようで良く聞かれるのですが、うちのミシンは静音になるように組んでいるのと、洋服の縫製ほどミシンの速度を上げていないので「かなり静か」です。ミシンで音を出す部分というのはモーターが支配的で、次に送り歯や押さえ、シャフトなどの駆動音、あとはフットペダルのきしむ音などが主だと思います。モーターの種類としてはサーボモーターがお薦めです。古くからあるクラッチモーターは常にモーター内部が回転していてクラッチで回転系を繋ぐことで駆動を得るため速度調整ができません。これに対してサーボモーターは広範囲の速度設定が可能です。これが一番初心者には向いていると思える部分です。あとは小型です。


モーターが低速だとじっくり縫うことができます。前述したサーボモーターであれば回転数を小さく設定できるので、工業用ミシンが全て高速で動くわけではありません。クラッチモーターでもプーリー(滑車)の径を変えたりアイドラー(大小の滑車を組み合わせた減速滑車)をかますことである程度の減速はできますが、サーボモーターの広範囲な回転数設定には敵いません。


通常の使用範囲でのメンテナンス、例えばオイルをさしたり、ボビンの釜の掃除をしたりというのは当然可能です。でも、何か壊れたか部品が緩んだかで中身をいじるとなってくると難しいですね。機械をいじるのが好きであれば自分で色々調整するのも苦ではないし、インターネットでも先輩方の知識を探し出すこともできますが、最初のミシンからだとやはり大変だと思います。モノづくりをする時間を修理にまわさないといけなくなりますからね。やはり理想的なのはミシン屋さん(特に工業用ミシンが得意な)とお付き合いがあるに越したことはないです。私は最初のミシンがおさがりの家庭用ミシン、次がお師匠から譲り受けた腕ミシンということで全くミシン屋さんを介さずにスタートした理由から独学で進めるしかありませんでした。部品を買うために何度か通った日暮里繊維街にあるミシン屋さんとは色々お話しましたが、ミシン本体を購入したわけではないのでいざというときの相談は気が引けます。となると、評判のいいミシン屋さんから中古の整備済みミシンを購入する、というのが一番リーズナブル且つ先を見据えた感じかなと思っています。


ざーっと述べてしまい、ある程度知識がないと分かりにくい内容ではありますが、

この記事に辿り着いて下さった方は大抵が経験者、はたまた研究熱心な方が多いようなので、ちょっとさわりの部分で締めさせて頂きます。

いいミシンと巡り合えますように!


それではまた。