大学への化学
こんばんは。Excelsior化学担当です。
いよいよ2日後は国立二次試験となります。
私立組が無事皆志望校に合格し、少し安心した後すぐに国公立二次試験です。
2日後と言いましたが正確には1日後ですね。本日も夜の11時まで国公立受験組の最後の質問対応をしていました。そのためこの記事は日付をまたいで書かせていただいております。
現在、私が指導させていただいている国公立二次組の大半が東工大、大阪大学、国公立医学部等と一癖も二癖もある大学を受験する予定です。
皆が全力で能力を発揮できることを祈っております。
さて
東工大などでは出題されないのですが、記述問題は医学部単科大学やレベルの高い旧帝大レベルでは頻出です。
記述ではもちろん前提となる知識は必須なのですが、それ以上に与えられている条件をいかに処理するかが重要になってきます。
事実、入試では大学レベルの学習指導要領を超えた問題をあえて出題し、出題文の中に誘導がかかっておりいかに論理的に解に至れるかという論理力を試す問題が出されています。
これは灘や開成中学入試などでも見られることです。
以下は今年の公立大学医学部推薦問題からの抜粋です。
この問題レベルは学習指導要領を超えるほどのものでありませんが、ある程度の論理性を聞く問題としてはなかなか優れた問題ではないでしょうか。
もし、この問題の解が思いつかない場合は
(1)と(2)の時間というフレーズに着目することが重要です。
(1)短時間での融雪効果(2)長時間での凍結防止効果
という具合にキーワードを抽出するのです。
そして
短時間での融雪効果と聞くと、"反応速度"、"発熱反応"というキーワードが連鎖反応的に脳内に出てこなければいけません。
長時間での凍結防止と聞くと"凝固点降下"が脳内に出てこなければいけません。
少なくとも単位時間あたりの反応が重要だ、反応速度論の観点からアプローチしてみようという姿勢が欲しいものです。
生徒の回答の中には(2)の問題を発熱反応による凍結防止と記述した者もいたのですが、それでは駅などで駅員さんが散布されている凍結防止剤を誤って触ってしまうと火傷してしまい、苦情の嵐になりそうですね。
小学生のレベルで思考すると、氷に塩をかけると温度が0度より下がるということは自明のはずです。つまりこれは溶解熱が吸熱反応であるとわかるはずです。小学生でも解こうと思えば解ける問題です。
与えられた情報を適切に処理する。
知識をそのまま書くのではなく、知識から知恵を絞れるように正しい知識の利用の練習を積むことが重要です。
Excelsior