ビタミンC健康5か条
健康増進と美容のためビタミンCの薬効を増強する方法と日常生活での注意点をご紹介します。
1. 長続きさせるためのモチベーション…ビタミンCの威力への共感
「人体を守るフロント・ディフェンダー(前線防衛隊)であるビタミンCは途切れなく摂取しなければならない」というモチベーション(動機付け)が最も大切である。
活性酸素はガン・老化・万病の元凶であると共に、人体で必ず常に発生している。活性酸素は遺伝子などを傷つけるが、傷つける前に活性酸素を消去しなければならない。その迅速性に最も優れたビタミンCを摂取する必要性への認識が第1歩である。
そのためには、「ビタミンCはとにかく体に良いらしい」という漫然とした認識レベルから脱皮すべきである。
「ビタミンCがいかに効率的かつ多面的に人体を守っているか」、そして、「ビタミンCの働きはビタミンC輸送遺伝子とビタミンC再生遺伝子で支援されている(この頁末尾の参考書籍)が、このような遺伝子支援型の抗酸化剤(活性酸素を消去する活性物質)は希少であること」を強いインパクトで認識することも一法である。
2. 推奨されるビタミンC摂取量とタイミング…少量多数回プログラム
ビタミンCは少量ずつ分割して摂取すること。一例として1回につき200mgずつ1日6回総量1200mgが推奨されるが、個人ごとに体調を見ながら300-1800mgの範囲内で段階的に調整するのが好ましい。
摂取する時間は一日3回の食事の直後、朝食と昼食の間、昼食と夕食の間、寝る前の計6回が推奨される。これは血液中や細胞中のビタミンCを維持する上で適切なタイミングである。
3.効力を最適化するビタミンC摂取の形…ビタミンP、ビタミンE、他の抗酸化剤との同時摂取
ビタミンCは天然ビタミンCとして自然食品から摂取することが好ましいが、不足しやすいビタミンでもあるので、サプリメントとして補うこと。
ビタミンCは単独で摂取するよりも、他の抗酸化剤(活性酸素を消去する活性物質)と一緒に摂取すること。例えば、ビタミンPとも言われるヘスペリジン(柑橘類の果皮に存在し紫外線から果実を守っている成分)や南国産フルーツのアセロラに含まれるアントシアン・フラボノイドなどとビタミンCとを一緒に摂取すると、ビタミンCの薬効として本当の実力が発揮される。
人体には油っぽい部域と水っぽい部域があるが、油相で発生する活性酸素などはビタミンEが効率的に消去する。しかし、ビタミンEは消去機能を果たした後に機能喪失する宿命に有る。ビタミンEはビタミンCによって油相と水相の境界面において元の活性状態に再生される。(この頁末尾の参考書籍)
両者を併せて摂取する相乗効果は有意義である。
4.美肌のためのビタミンC投与の工夫…プロビタミンCとハイテク美容機器
皮膚に塗るビタミンCとしては、活性増強型ビタミンC前駆体(プロビタミンCとも呼ぶ)のアスコルビン酸-2-リン酸ナトリウム塩 (Asc2P-Na)を用いなければならない。通常のビタミンCを肌に塗布しても空気中の酸素で速やかに分解されてしまうので、殆ど無効である。
ビタミンCの美肌効果を発揮させるためには、皮膚深くの真皮(皮膚表面から0.1-0.2mm以上深く)にこのプロビタミンCを浸透させなければならない。このためには、イオン導入器(波形・周波数・電流値・極性リセットなどが特定モードだと導入効率が改善される)・ピーリング&オシロフォレシス(劣化角質層の剥離と微細振動とによる薬剤の皮膚深部浸透)・LED 光活性化 ケア(発光ダイオードの可視光線によるプロビタミンC&E などの皮膚浸透促進)を用いる必要がある。
単に皮膚表面に塗布しただけではプロビタミンCと言えども皮膚の浅い部分の表皮(皮膚表面から0.1-0.2mm以内)への浸透も充分とは言えない。
5.ビタミンCと相性の悪いもの…両刃の剣への上手な取り扱い方
ビタミンCの薬効を激減させるものとして、金属イオン(鉄・銅製調理器)・カルキ(水道水中のさらし粉、次亜塩素酸ナトリウム)・アルカリ(重曹、膨らし粉)がある。これらと接触させないでビタミンC含有食材を調理し摂取すること。 空気や熱に対しても弱いので、ビタミンCの溶液は長時間放置・泡立て・煮沸を止める。ビタミンCの粉や錠剤は湿気・寒暖差・結露・紫外線を避けること。
ビタミンCは一度に多量(500mg以上)摂取するとリンパ球の遺伝子を傷つけると言う有害作用が知られる。(この頁末尾の参考書籍)
ビタミンCも、食塩や砂糖と同様に、有用性と過剰摂取による有害性とを併せ持つ両刄の剣である。純粋なビタミンC粉末を水無しで単独に一気飲みすることが最悪の摂取法であるので留意すること。
参考となる本
・ポーリング博士のビタミンC健康法
ノーベル化学賞と平和賞と2回の受賞者である元スタンフォード大学教授のポーリング博士がビタミンCの分子矯正医学の立場から医学や栄養学の広範囲に及んで1985年に著述した原著が、ビタミンC研究の重鎮の佐賀大学・村田教授によってきめ細かく分かりやすく翻訳されている。
・ビタミンCの知られざる働き
ビタミンCによるがん・老化・細胞死の防御効果に焦点を絞って広島県立大学・三羽教授によって一般人向けに分かりやすく著述されている。ビタミンCが細胞の内部へ取込まれて高い濃度に維持されると、活性酸素を消去する劇的な薬効を発揮するという具体例が列挙されている。
・ビタミンCとかぜ、インフルエンザ
ビタミンCの世界的権威の故ポ-リング博士は自ら提唱したメガビタミンC療法で90才以上長生きしたが、高齢者の死因の多くを占める風邪やインフルエンザに殆ど罹患しなかったとのことである。これら疾患の予防にビタミンCが有効であるとの学説が1977年に著述され、村田教授によって丹念に適切に翻訳されている。
・バイオ抗酸化剤 プロビタミンC ~皮膚障害・ガン・老化の防御と実用化研究~
活性増強型に改変した各種プロビタミンC(ビタミンC前駆体)の健康食品・化粧品への実用化の視点から、ビタミンCによるシワ・シミを防ぐ美肌効果、皮膚UV傷害の防御、ガン転移の抑制、血管の老化防御などが多数の図やカラー写真を用いて著述され、著者の研究室の最新データが実験手技と共に多数盛り込まれている。