おいしすぎて忘れられない食事
去年の夏ヨーロッパをひとりで旅した旅のテーマはピカソたくさんのピカソの絵とピカソゆかりの地を訪ねた彼のうまれた地であるスペインアンダルシア地方のマラガという街に寄ったとききっと一生忘れられないであろう印象的な食事をしたこれはおおげさでなく、あれ以来何度も思い出してしあわせな食事を創造する原点になっているアンダルシアの海はコスタデルソル(太陽の海岸)と言われているマラガは特に歩いて行ける距離に海岸がいくつもあるのでリゾート地として人気で夏は毎日お祭りです前日の夕方にポルトガルのリスボンを出て、夜行バスで国境を越えセビーリャでバスを乗り継いでマラガに着いたのはお昼すぎだった前日からろくな食事をしていなかったのでふらふらだったけどホテルを決めるのが先決と思い大きな荷物を持って人ごみの中を右往左往した太陽サンサンですごく暑いし街自体もにぎわっていたフラメンコの衣装で街を闊歩するご婦人たちや海からあがってきたばかりという感じの水着の若い子たちグループたくさんの屋台や路上でものを売る人たちテントのカフェでビールを飲む人たち街の熱気にくらくらしたホテルにチェックインして荷物を預け、シャワーを浴びて服の下に水着を着て、レストランを探しにでかけたすごく細い小道にかわいい提灯のような照明がぶら下がっているレストランを見つけそこにひょいっと入った店内にはたくさんのワインの樽が積み重ねられている店は間口は狭いのに中はけっこう広くて、テラスもあるワイン樽の横の席を選んで注文をした・ビール・マラガワイン・トルティージャ・生ハムとアンチョビとカラスミ店員さんはみんなテキパキと動いていて無駄がないそしてスペイン人らしくひとなつこいからからに乾いたからだにビールが沁みるマラガワインは甘くておいしくて(プラムジュースみたい)生ハムのおいしさに感動してトルティージャの味のやさしさにほっとしたこんなにもからだにもこころにも沁みた食事は初体験だったきっと知らない地にひとりで降り立った不安と一晩で長距離を移動してきた疲れといろんなものがこの食事で洗い流され同時にあたたかいものがこみあげたこれがわたしの目指す食事です遠い遠いヨーロッパの端っこで理想の食事に出会えました