Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

東京・吉祥寺の勝又木材【一枚板カウンター】

ケヤキ座卓

2015.12.18 00:24

数年前に木材市場の競りで購入したもので、長い間倉庫の片隅に眠らせていたものを出してきました。黒い染みまで付いてすっかり中古品になってしまいましたが、杢の出ている厚いケヤキ天板と桜の丸太脚で作られている材木屋っぽい武骨な一品です。現在、当店入口すぐの場所に税込5万円で置いてありますので、興味のある方は是非ご来店下さい。今年は、木材を仕入れていた問屋さんが立て続けに撤退や廃業などに追い込まれ、仕入先が3社も減りました。直接的な理由は長引く不景気と高齢化の2つだと思いますが、背景として大きいのは木材流通の変化だと思います。この20年で構造材の9割以上がプレカットへ移行し、この数年でベニヤ・構造材以外の木材もプレカット化が進み、木材問屋さんの商売はかなり厳しい状況になっていると思います。私たち材木屋も似たようなものですが、エンドユーザーへの一般販売ができる分だけ問屋さんよりは商売のできる範囲が広く、生き残れる余地があるような気がします。東京の木材問屋さんが減り続けると、材木屋は工務店さんから在庫品以外の小口注文があったら、埼玉の市場まで柱1本引き取りに行かないと木材を小口で調達できないような状況がくるかもしれません。現在でも、梁2~3本の注文だと、市場へ引き取りに行って現場配達してもプラスなのかマイナスなのかわからないような感じですが、調達できる場所がさらに遠くなると今よりもっと深刻になってくると思います。世の中の流れは在庫を整理して減らす方向ですが、こういった状況だと、流れに逆行していくのも一つの選択だと思います。