一人ひとりに合った治療で赤ちゃんを願うご夫婦に寄り添います。...②
桜十字渋谷バースクリニック院長 井上治先生のお話
2018年4月発行『i-wish ママになりたい 不妊のリアルお悩み相談室』
経験豊かなスタッフが一つひとつの卵を大切に育てます。
「一般不妊治療も、体外受精同様に大事な治療です。例えば、検査で卵管の疎通性に問題があっても、いきなり体外受精に進むのではなく、卵管鏡下卵管形成術(FT)等で卵管の問題が解消されれば、自然妊娠やタイミング療法、人工授精などで妊娠できる方も多くいらっしゃいます。
当院でもFTを行っており、FTでは卵管鏡を通してからだに傷をつくらずに卵管を広げる手術を行います。日帰りでの手術が可能で、保険適応となる場合もあります。年齢や閉塞部位など、患者さんそれぞれに違いますので、よくカウンセリングを行ってお薦めしていきたいです。
また、体外受精では、基本として1回の採卵でなるべく多くの卵子が確保できるように、患者さん個々の状況に合わせた排卵誘発をする方針でいます。
そして、治療だけでなく、安全に出産できる妊娠をめざすことを第一に考えていきたいと思っています。
中には双子でもいいという患者さんもいらっしゃいますが、多胎妊娠のリスクは母子に及ぶので、安全に関してもよくお話し、日本産婦人科学会の会告にあるように原則1個の胚移植をしていきます。
体外受精の心臓部となる培養室についても、受精卵への負担が少なく、より良い状態の胚の選択をサポートするタイムラプス型インキュベーターを導入するなど最新の設備を揃え、1万2千周期以上の豊富な経験を持つ培養士が一つひとつの卵を大切に育てます。
その他に、不育症の診療にも力を入れていきたいですね。流産は一度でもつらいものですが、二度、三度と繰り返す場合には、不妊症も不育症も併せ持つ方もいらっしゃるので、系統的に治療をすることが大切だと考えています」
各種検査や手術(FT、子宮内膜ポリープ切除など)、一般不妊治療、専門性の高いART(生殖補助医療)、不育症の治療までひとつのクリニックで一貫して受けられるのは大きな魅力になりそうですね。こうした幅広い内容で診てもらえるのであれば、患者さんにとっては、希望とする治療が提案される安心感もあるのではないでしょうか。期待のクリニックの誕生です。
最後に先生からみなさまへ
桜十字渋谷バースクリニックは開院したばかりのクリニックですが、経験豊かなスタッフを揃えています。みなさまの「赤ちゃんを授かりたい」という願いに寄り添い、スタッフ一同こころを込めて「いのちを育むお手伝い」をしてまいります。
一人ひとりに合った治療で赤ちゃんを願うご夫婦に寄り添います。...①
桜十字渋谷バースクリニック 井上治先生のお話
2018年4月発行『i-wish ママになりたい 不妊のリアルお悩み相談室』