渡辺美樹氏の参院選不出馬に思うこと
渡辺美樹さんが、夏の参院選に立候補しないと発表しました。
「公約した財政再建と原発ゼロについて、何一つ力を発揮することができなかった」とのこと。
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○ 時事ドットコムニュースより
自民党の渡辺美樹参院議員(比例代表)は13日、参院議員会館で記者団に、夏の参院選に立候補しないと表明した。
「公約した財政再建と原発ゼロについて、何一つ力を発揮することができなかった」と理由を説明した。
居酒屋などを運営するワタミの創業者で、2013年参院選で初当選。当選1回。
渡辺氏は記者団に、日銀による大規模金融緩和の「出口戦略」を党部会で取り上げようとしたが、首相官邸の意向で断念せざるを得なかったと説明し、「一人で壁は打ち破れなかった」と悔やんだ。
また、「予算をたくさん使っている方がいいという(永田町の)感覚は経営とかなり違う」と政治への違和感も隠さなかった。(2019/02/13-11:53)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019021300430&g=pol
○ 時事ドットコムニュースページより
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支持者向けに話した一時間の動画を見ると、下記(文字起こし部分)のようなことを話していました。
3.11東日本大震災による原発事故を受けて、千葉の浦安から大分県竹田市に移住した私にとっては、「原発ゼロ」を訴える政治家が減ることは残念です。
ただ、下記を見る限り、与党内での孤軍奮闘ぶりが伝わります。
「原発ゼロ」への道のりは長い。。
--- 動画より文字起こし、抜粋 ---
<財政再建に関して>
・国の財政再建に関して、質問をし続けてきたが相手にされなかった
・税調という予算を話し合う場で、「去年5兆円だったから、来年は5兆5,000億円くれ」という予算申請となる
・費用対効果、PDCA、KPIといった概念はまったくない
・使ったもの勝ち
・このような考え方の世界で、これからお金が節約されるはずはない
・もったいないという考え方はない
・このお金の感覚では、もう財政再建は無理だろう
・社会保障に手を付けないと財政再建はできない
・介護保険は2倍、医療費3割負担を6割負担へ、年金もいったんなし、その代わり参議院はつぶし支出を削減
→ これを言ったら間違いなく落選する、間違いなく政権を取られる
→ だから誰も言い出さない
・財政再建は、「問題」にしなければ、議論はできない
・野党も「問題」にしていない
・国民も誰も「問題」にしたがらない
・「問題」にできなかった私の責任
<中小企業支援に関して>
・アベノミクスしかない、お金をぶちこむしかないと思った
・ダメだと思ったらやめればいいのに、それがやめられない
・実体経済の成長=中小企業の成長
・99.7%の日本の中小企業が盛り上がれば、経済は盛り上がる
・様々な提案をしたが、ひとつも通らなかった
<原発ゼロに関して>
・実際にゼロにするスケジュールを作ろう、日付を入れようと言った
・原発をなくす気はまったくないのが良く分かった
・今の政権では何もできないと理解した
<アメリカの教授と話したが。。>
・日本は、大きなショックがないと変わらないでしょう
・平和な状態がいつまでも続く、それが違うと気付くきっかけがないと分からないだろう
・「エリートは地球の終末を考えるが、我々一般人は月末の支払いが問題だ」
<財政再建>
・国会議事堂の前に、借金表示のための電光掲示板に作ろう
・毎朝、寝て起きると、1,100兆円の借金から1,000億円、借金が増えている、
→ 部会で発言したが、まったく相手にされなかった
・国会議員を減らして、財政再建の模範を示そう
<国会議員を辞めようと思ったのは>
・私が国会議員を辞めようと思ったのは、「6増法案」が通った時
・「国会議員を減らずぞ」と言っておきながら、自分たちの議席を守りたいから
・一人一億円の計6億円の議席を平気で作る
・「この人たちとは感覚が違うなあ」と思いました
・日銀の「出口戦略」の話も、何回も何回もアプローチをかけたが、まったくできなかった
・ものすごい強い意識を感じた
・「絶対に財政再建には触れさせないぞ」という
・ということは、自分たちでも「もうどうしようもないことは分かっている」
・1年生議員にやってみろや、としてもいいのに、やったら負けると思っている
<株式市場>
・日銀が8割からの国債を買っている
・こんなことをやっている中央銀行は世界に一つもない
・上場企業の1/4はの大株主は日銀
・日銀が、25兆円の株式を買っている
・日経平均を支えているのは日銀なんです
・おかしくないですか?
・日銀が株を買わなくなったらどうなるんですか?
・国債を買わなくなったらどうなるんですか?
・そのような「出口戦略」の議論をさせてくれない
・これを示すことが政治家の仕事じゃないですか
・でも、できない
<中小企業>
・商工会議所、商工会改革をやりたかった
・残念ながらできなかった
・「魚をあげるんでなくて、魚の釣り方を教えなさい」と良く言うが
・今の中小企業政策は、「魚をあげている」
・補助金、補助金、補助金ですから
・中小企業に釣り方を教えないで、魚(例えば300万円)をあげてるんですから、強くなるはずないんです
・それをやめろって言ってるんですけど、やめないんですなあ
・ずっと補助金ばらまいているけど、この国の会社のうち赤字7割はずっと変わっていない
・こんだけ莫大なお金をぶちこんで、黒字の会社が増えない
・これは、間違った政策じゃないんですか?
・その時の経産大臣は、「この政策があったから7割ですんでいる」と言う
・今の現状を良くするのが、予算を付けて実行することでしょう?
・「現状を守って入ればいいでしょ」のわけがない
<脱原発>
・電力を自由化する=発電、送電、売電 の3つにおいて
・3つ自由化すると言いながら、電力会社は送電部門を手放さなかった
・送電は競合も使うから、競合から高く取って、売電で安売りして勝てる
・「それではフェアな競争にならない」と繰り返し言ったが通らなかった
<施政方針演説>
・総理の施政方針演説を聞いた
・「6年間で3本の矢を放ち、経済が10%以上成長しました」
・「国、地方合わせて、税収は28兆円増加し、過去最高の60兆円を超えてます」
・と、総理が言っている
・そんなこと言ったって、「三割借金じゃん」「おかしいだろう?」と突っ込みたくなる
・そんな程度増えたって、どうってことないよ。焼け石に水だろ」と思う
・財政健全化を目指します、と触れたのは(最後の)この一行だけ
<中小企業>
・中小企業支援を歯を食いしばって頑張ってきました
・と言うけれど、演説する人はいいですよ。
・その中身は全部、補助金ですから
・ものづくり補助金、IT補助器、持続化補助金
・こんな中で少し良かったのは、外国人人財
・年間20万人は無理かもしれないが
<原発>
・原発やめるぞという話しはもちろんありませんでした
・それで話は終わり?と突っ込んだ
・100の提言はしてきたが、2個くらいは通った
・これが、私の政治活動
・今回の施政方針演説を聞いても、これから自分が発揮できることはないだろう
・今の体制では、これならやめようと思った
<今後>
・中小企業育成
・原発ゼロ
・民間の起業家の立場で発言をしていきたい
(自民党内でのやり取り例)
<タクシー法案>
・規制緩和、規制緩和と言っておきながら、タクシー台数を制限する法案が通った
・「何それ?」って聞いてみたら、「安全のため」だと言う
・「安全のため」だったら、運転手さんの運転時間を制限すればいいのに台数を規制するとは?
・誰が得するか?というと、既存のタクシー業界。それはそうですよ、新規参入が来なくなるんです~
・自民党の部会の最後の最後、「ひな壇に一任」という場面で、「おかしいじゃないですか?そう思いませんか?」と言った
・自民党の常識として、その場面では「反対」なんて言っていけないのだが、言ってしまった
・すると、全員で声をそろえて「思わない!」と言った
・あのチームワークはすごかった。この人達、練習してるのかなあと思った
・あの部会から国会議員人生が始まった
<農協改革>
・農協に票をもらっている方がずら~っといる中で、農協改革の必要性を言った
・一番偉い方から「協同組合というものが何なのか、ご存知ないらしい」と言われた
・「最近の一年生議員は、質問の仕方を知らないらしい」とも言われ、まったく無視された
<商工会、商工会議所改革>
・以前は、右肩上がりだったから
・記帳だとか、節税だとか、補助金もらうことに関して非常に長けている
・だから、企業側もそういうことで商工会・商工会議所を使う
・でも、右肩下がりになったら、「経営のやり方」を教えないとならない
・経営という技術を教える人が、誰もいない
・いちおう「経営指導員」という方々はいるが、名前ばっかりの方々
・「経営指導員を全部育て直して、経営指導ができる商工会、商工会議所に作り変えたら、日本の中小企業は強くなる」というのが、ずっと言ってきた主張
・その元になるいろんな資料をくれ、と言ったら、だめだった。くれなかった
・「商工会の存在意義をご理解してないのですね」と言われた
・商工会・商工会議所とは別に中小企業支援の組織を作りたかった
・国会議員を5年半やって分かったが、「検討する」というのは「何もしない」ということ
<東京電力>
・東京電力はつぶすべきだと繰り返し言った
・東京電力は、莫大な債務超過
・そこに国がお金を入れてつぶさなかった
・東京電力の社員の給料は減っていない
・国からお金をもらって、東京電力は政治家の1万円のパーティー券を買っている
・そんなこと許せます?
・「そんな献金は止めさせるべきじゃないか!」と言ったら、
・「あなたは、自民党の公認を受けて政治家になったのに、そのような発言をすべきではない」
・「昨日、今日、比例で当選したばかりの人に、そんな言い方をされたくない」
・この人、めちゃくちゃ正直な人
・つまり、ここに自民党のすべてがある
<財政再建>
・財政金融部会の勉強会が機能していたら、議員を辞めなかった
・部会で「日銀の出口戦略」をやろうと言ったら、部会の議員はやろうと言ってくれた
・やらせてくれ、やらせない、居留守、手紙も反応なし
・半年たって部会長代行が出なくなった
・こりゃあ、今は「財政再建」に触れてはいけないんだなあと思った
・だからと言って、あきらめているわけではない
・立場をかえて、これからも発言していこうと思っている
<政治家は数>
・何と言っても政治は数、これしかない
・何でそんなに、こんな分けのわからないことが通るんですか?
・訳の分からない事を通そうとしている人がいるからなんですよ。
・その人たちが大多数になってますよね。
・だから、もしみなさんがたがですよ、「よし、こんな政治じゃまずいんだ」ということになれば、
僕がでなくても、正論、正しいことを実行してくれる人を応援すればいいだけなんですよ
・「財政は破綻すると思いますよ」
・「破たんした後に、最大多数の幸せという視点でしっかりとこの国のかじ取りができれば、この人だと思ったらみんなで応援すればいいわけですよ
・「そしたら、現実は変わっていくんですよ」
・「本当に、政治って言うのは数だと、痛いほど感じました」
https://www.facebook.com/watanabemiki.official/videos/670324880090451/
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