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「ふらんす堂通信186号」

2025.11.04 13:31

https://fragie.exblog.jp/38153472/ 【「ふらんす堂通信186号」】より

10月30日(木)  旧暦9月10日

「ふらんす堂通信186号」が出来上がってくる。特集は受賞特集となって、それはもう盛りだくさんである。

第80回現代俳句協会賞 第23回鬣TATEGAMI俳句賞受賞 大井恒行句集『水月伝』

第46回山之口 築秋雄詩集『漂流詩人の唄』

第21回日本詩歌句随筆評論大賞 波戸岡旭著『続・島は浜風』

第80回現代俳句協会賞・特別賞 董振華句集『静涵集』

第21回日本詩歌句随筆部門評論大賞 東京四季出版社賞 坂田晃一句集『耳輪鳴る』

第21回日本詩歌句随筆評論大賞特別賞 鈴野海音句集『虹』

第21回日本詩歌句随筆評論大賞 優秀賞 辻村麻乃著『岡田史乃の百句』

ご受賞された皆さま、おめでとうございます。

書き下ろし特別寄稿は、中村尭子句集『布目から雫』評 岩田奎 「悪人といふには」

手塚敦史詩集『気化』評 望月遊馬 「揮発性のある言葉」

連載は、「こわい俳句」 奥坂まや

競詠七句 池田澄子 大木あまり 小澤實 お題は、「葉」「栗」「子規忌」

以下の俳句がどなたの句であるか、あててみてください。

 よく学びよく食らひけり獺祭忌

 いつの間にか雨やんでいし栗ご飯

 目薬を一滴二滴秋ですね

「私のプルースト」高遠弘美 今回はとくべつ分量の読み応えのあるもの。

テーマは「裕福な作家と貧乏な読者」

高遠さんの生い立ちをとおしていかにプルーストとの出会いがあったかをさらにつまびらかに。美しいお母さまやご家族の写真なども。

「虚子研究ノート」岸本尚毅 今回は、楠目橙黄子(明治20年から昭和15年)

 葉かげして暗き色よき葡萄かな

「俳書遠近」千葉皓史 『綾部仁喜全句集』評「黙示のごとく」

 筆談は黙示に似たり冬木立

仁喜は若い頃より、己の一生涯を先回りして、末期から眺め返す習慣を持っていた。『全句集』読後に筆者の得た感想である。

「現代俳句ノート」髙柳克弘 「鷹羽狩行」

 父とわかりて子の呼べる秋の暮

の句を「この道やゆく人なしに秋の暮 芭蕉」と対比させ、

狩行の句と芭蕉の句、どちらが優れているかを論ずることは無益だろう、俳句という小さな文芸が、かくも時代を写す鏡となりうることに、ただ驚嘆するばかりである。

「毎日精進」 小野あらた 「後輩の句集を二冊紹介したい」ということで、大塚凱句集『或』と板倉ケンタ句集『一花一虫』それぞれの句集の鑑賞をよせている。

「詩の舟」手塚敦史 (さいぼうのうた)

 「舌根沈下」

 なんということばだろう 耳に、声は聞こえる

 ち ふ さ、わたし 舟を与える

 かなぐり捨てた 拒絶の花が、季節を彩る

「破片と豊饒」 河津聖恵 

とりわけ藤原定家のマニエリスムとデカダンズに対し三島が同じ「言葉の作家」としてただならぬ共感を抱いていたことが分かる。(略)「50歳になったら定家を書きたい」と旧友坊城俊民に語りながら、四月には編集者に定家の小説の計画を撤回しているという事実からも、晩年の三島が定家に対してアンビバレンツな思いを抱いていたことが窺える。しかもそれは生か死かの選択の迷いを内包していたのである。

定家への思いがありながら、結局三島が断念したということが興味ふかい。

「紅旗征戎吾が事に非ず」と若くして心にきめた藤原定家と、「紅旗征戎」を吾が事にした三島由紀夫であったことをおもえば、その撤回もうなずけるようなきがするのだけど、と河津さんの論を読んでいて、ふっと思ったのだった。

今日はこれから、俳誌「沖」55周年の祝賀会が、グランドヒル市ヶ谷で行われます。

yamaokaがこれから行ってまいります。じゃ、行ってきます。

最近、大方の祝賀会はスタッフのPさんに行ってもらっているが、たまにはyamaokaも行かないと、もう仕事してないっておもわれちゃうから、がんばって行ってきますね。

「ふらんす堂通信186号」の続きは、戻ってきてからまた書く予定。

さきほどもどりました。そして、書き終えてアップしたら、記事が消えてしまった。。。

トホホホ145.pngである。気をとりなおして続きだけでもすこし書いておこう。

転載書評

中村和弘句集『荊棘』評 田中亜美

大木あまり句集『山猫座」評 髙田正子

中村尭子句集『布目から雫』評 ふけとしこ

手塚敦史詩集『気化』評 中尾太一

手塚敦史詩集『気化』評 小峰慎也

涼野海音句集『虹』評 鎌田俊

西村麒麟さんによる投句欄「うづら集」は今回が最後となる。

西村麒麟さま、ご尽力をありがとうございました。これまでご指導に感謝もうしあげます。

「コラム」は、「わたしの好きな秋の味覚」

これはスタッフたちの好きなものがだぶるだろうなあっておもったが、みなそれどれちがった。

秋は食べ物が豊富である。

今日の俳誌「沖」(能村研三主宰)の55周年の祝賀会は、なつかしい能村登四郎先生のお姿の映像や声がながれて感慨深いものがあった。

明日、すこしご紹介をします。

ただ、レコーダの調子が最初うまくいかず、焦ってしまった。

明日は、税金の支払いなどで、銀行や郵便局へいったりして、いそがしい。

さあ、帰ろう。これから中国ドラマをみるんだ。

昨日買った「薔薇の実」をかざってみた。下におくか上におくかまよって上に。

食事をしながらだと、みあげるかたち。

横から見るとこんな感じ。ずいぶん枝をはっているのである。