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🍂「秋香」―巡りめぐる季節とともに ―

2025.11.05 12:22


今回のブログは『秋香(あきか)』という楽曲、

そしてその物語に映像が重なった“新たな出会い”について綴ってみようと思います。


それは、自分ひとりでは辿り着けなかった、かけがえのない時間でした。

監督のまなざし、俳優の表情、そして撮影に携わってくれた仲間たち。

それぞれの感性が重なり合い、音が風景へ、

旋律が物語へと姿を変えていくのを目の当たりにしました。


この作品を観てくださった方、これから出会うかもしれない方へ――

心からの感謝を。


金木犀の香りのようにそっと寄り添う時間を、皆さんと共有できたらと思います。

それでは、この『秋香』が映像という光の中で生まれ変わる瞬間を、一つの記録として、

そして一つの詩として綴ってみようと思います。




第一章:呼び声の記憶


秋の香りが風に混じり、静かな公園の小道を包みこんでいた。

陽射しはやわらかく、木々の影が黄金色に揺れる。

足もとでは、光を含んだ落ち葉がひとひら舞い、地面にそっと重なっていく。


彼女は立ち止まり、胸いっぱいに息を吸い込んだ。

金木犀の香りが、遠い記憶の扉をノックするように広がっていく。

この季節がくるたびに、ふと心の奥から立ちのぼる――懐かしい気配。



「どこか遠くの場所で 誰か呼んだ気がした

                    一人たたずみ 大きく息を吸い込んで見上げた」




歌詞の中では、夕暮れの遊歩道や帰り道が舞台になっています。

けれど、MVの撮影は日中の昭和記念公園で行われました。


陽の光が差し込む景色の中で、「秋香」が描く“香りと記憶の物語”をどう映像にできるか。

監督、そして制作チームと何度も打ち合わせを重ねながら、

“夕暮れではなく、光の中に記憶を立ち上げる”という新しい形を探っていきました。


当日は曇り空でしたが、ほんの一瞬、雲の切れ間から光が射す瞬間があり、

その光が、新しい“秋香”の輪郭を静かに浮かび上がらせてくれた気がします。




第二章:記憶を宿す木


黄金色に染まる木々の中、一本だけ際立つイチョウの木。

彼女はその前で立ち止まり、風に舞う葉を見上げた。

木漏れ日が頬を照らし、時間がふと静止するような瞬間――。

このイチョウの木は、彼女の記憶、そして過去と現在を司る象徴として存在しています。

そっと木に手を触れることで、遠い日の記憶がゆっくりと手繰り寄せられ、

過去と現在が映像の中で交差していく。




「そばで誰かがそっと 肩に手を触れた気がした

                     あたり一面を覆い尽くすように秋風が吹いた」




歌詞の中では、誰かの存在を“ふと感じる”という受動的な気づきで描かれています。

けれど、MVの中ではその「気づき」が能動的な行為へと変わり、

彼女自身が“木に触れ、記憶に触れる”瞬間として映し出されました。

このイチョウの木は、「秋香」という作品において象徴的なアイコンとなっています。

それは、時間の流れを超えてもなお、

人の心に宿り続ける“想い”そのものを象徴しているのかもしれません。


※このシーンでは、葉にそっと触れる手の指先、木に身体を預け耳を澄ます姿、

そして空を見つめる眼差し。歌詞にはないさまざまな演出がありましたが、

主人公を演じてくださった小野 洋子さんが、一つひとつの表現を介して物語に息吹を吹き込んでくれました。改めて、心からの感謝を記しておきたいと思います。





第三章:巡りめぐる季節とともに


物語の終わり、柔らかな光の中。

彼女は立ち止まり、ふと誰かを見送るように小さく手を振る。

その姿はどこか、旅立つ人への“さよなら”ではなく、

また会えることを知っている人の“いってらっしゃい”のよう。


ふたりの背中は、ゆっくり、ゆっくりと小さくなっていく。

呼応するように音楽は高まり、旋律は静かに世界を包み込む。


季節が巡り、また秋が来るように――。

記憶もまた、香りとともに、そっと心の奥へ帰っていく。



                           「どこにいたの? そばにいたの… ずっと… 秋香とともに」





紅葉が深まり、晩秋の気配が街を包みはじめた今、

撮影の日に見た光や、あの場所で感じた空気がふと蘇ります。

金木犀の香りに誘われるように、

“ひとりでは語りきれない物語”が静かに心の奥から立ちのぼってくる――。


この季節にもう一度、「秋香」という記憶を、皆さんと分かち合えたらうれしく思います。




終わりに


『秋香』という楽曲、MV制作を通して、

“記憶は消えず、形を変えて続いていく”ということを改めて感じました。

香りのように、出会いや想いもまた時間の中をめぐり、ふとした瞬間に姿を現す。

そしてこの作品は、ひとりの記憶ではなく、

監督や俳優、スタッフ――それぞれの感性が重なり合って描かれた“記憶の物語”でもあります。誰かの想いが別の誰かの記憶と結びつき、その連鎖が作品として息づいている。


今も、この作品をともに生み出した監督と新たな創作を続けています。

めぐり続ける季節のように、出会いもまためぐり、物語の続きを、皆さんと共有できる日を楽しみに待ちながら。




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【配信ライブのお知らせ】

無観客配信Live(タイトル未定)

2025年11月26日(水)21:00〜 SHOWROOMにて配信予定


【音楽リンク】

• 音楽視聴・ストリーミングはこちらから

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【MVリンク】

• YouTubeにて『秋香』MV公開中

 🎬 『秋香』MV - YouTube


【MV制作クレジット】

出演 : 小野 洋子 花房 李彩 佐藤 礼旺

監督 : 松本 遼平

助監督 : 佐藤 雅士

撮影助手 : 上村 陸