「自分が我慢すればなんとかなる」という強固な信念が身体を蝕む
今から13年前、
父が亡くなる直前に
父の身体と対話するという経験をしました。
健康に対する意識が高かった父に
突然死がやってきて、
当時パーソナルトレーナーだった私にとって
身体のことは身体だけでないと知った
とても大きな気づきを得た出来事でした。
そのときのキーワードは「我慢」で、
家族を守るために真面目に働き
やりたいことをやらなかったという我慢が
最後身体を通して解放されたのだということ。
父にとっての真実はわからないのですが、
その選択をしたことで得た教えは
私の中に確固とした活動の軸になっています。
我慢をすると
それは必ず身体に蓄積されていき、
自分を抑圧することで生き延びる方法しか
わからなくなるのです。
やりたいことをやらない、
言いたいことを言わない、
自分に対して不誠実ですよね。
「相手のため」という一見全うに思える選択が
常に自分を裏切る行為になり、
我慢から怒りは膨れ上がっていくので
そのエネルギーは必ず身体にあらわれてきます。
こんな状態をこれまでの私も長年経験し、
我慢することが当たり前になる
いわゆる「長女あるある」ですが、
父の身体の声から自分を知るきっかけにもなりました。
私の場合は
身体と向き合うことが使命にもなっているので
その影響を受けることなく、
それでもクライアントを通して
心や精神状態に与える害は少なからずありました。
「自分が我慢すればなんとかなる」
そんな信念に縛られて
今苦しくなっているならば、
それを身体から解き放ちましょう!
心理的な側面から見れば
自信のなさや被害者意識など
ネガティブな感情があるように思えますが、
それらも本当は存在しない。
自分の心と向き合うことも
前提に我慢があるなら尚のこと、
自分を苦しめる行為にしかならない。
ただ身体に溜め込んできた
自分への抑圧を解き放ちさえすれば
本来の思考や感情の領域に飛躍するのです。
それは建設的な選択と決断ができることで
人生が前進する瞬間です。
Hatsumi/Bodymaster