間の使い方|催眠は会話の芸術
催眠術師:ピクルス健斗です。
催眠術は、相手を操作するものではありません。
相手が催眠術にかかっているという認識をさせてあげることが、
催眠術において大切なことです。
催眠は、言葉で相手を操作する技術ではありません。
むしろ、言葉の「間」に生まれる沈黙こそが、心を動かします。
言葉が続いているとき、人は「理解しよう」と頭を動かします。
しかし、言葉が一度止まったとき、人は「感じよう」と内側に意識を向け始めます。
この、意識が外から内にふっと移る瞬間。
そこに、催眠が深まる入口があります。
ヒプノシス札幌では、
説明や誘導を正確に伝えることを目的にしていません。
声の温度、呼吸の長さ、語尾の余韻、視線の柔らかさ。
それらが、ゆっくりと相手の中に広がり、
意識の静かな揺らぎをつくります。
間は「空白」ではなく「余裕」
急がない。
押し込まない。
誘導しようとしすぎない。
そうすると、相手は自分のペースを保ったまま、
自然と集中が深くなっていきます。
このとき、演者は「導く」ではなく「共にいる」だけでよいのです。
人は、自分の内側へ意識を向けているとき、外の世界は静かに背景へと溶けていきます。
その静けさが広がると、小さな暗示やイメージでさえ、深く、やわらかく、届いていきます。
会話というより、呼吸の共有催眠における“間”は、沈黙の演出ではありません。
相手の呼吸を待つ行為です。
相手が息を吸ったら、こちらも吸う。
相手が少し笑ったら、その空気を許す。
相手が考えるなら、その思考ごと受け止める。
そうして「ふたりの呼吸」が自然にそろったとき、その空間全体に、
穏やかな流れが生まれます。
この流れの中では、暗示は押し込まれるものではなく、
自然にしみ込んでいくもの になります。
催眠は、声や言葉ではなく、呼吸と余白で深まっていく芸術です。