映画版『正体』を観てきました🎥
この夏から、市民ホールで毎月開催される映画会に、友人と出かけています。今回、大河ドラマで毎週観ている、横浜流星主演の映画『正体』。 以前、WOWOWで放送された連続ドラマ版をすでに視聴していて、どうしてもその印象が強く残っています。
物語は、一家殺害と言う無実の罪で死刑判決を受けた青年(ドラマでは年齢がずっと上)が逃走して真実を明らかにする、というものです。それは共通するのですが、どうしてもドラマ版をベースにしてしまっている私としては、ストーリー展開がなにか物足らない。ググれば、原作と同じ事件時18歳という設定の映画版(う~ん、流星くんが逃亡時21歳には見えない・・これも、『べらぼう』を観ているゆえのバイアスかもだけど)。
俳優陣の演技はとても素晴らしかったのです。逃亡者としての焦り、罪を着せられた苦しみ、人を助けずにはいられない彼の誠実さ――それらが、説明ではなく“表情”と“体の佇まい”から伝わってくる感じ。そもそも、現場に後から来て、返り血を浴びただけの主人公が容疑者と決めつけられるという、捜査~裁判制度が全く機能していない杜撰さは、え~それはいくらなんでもないんじゃないかと突っ込みたくなるけど、まぁそれがないと話が始まらないし、なにより冤罪がテーマだった・・・(自問自答💦)、
それ以外にもいろいろと粗探ししてしまう私をも、ぐっと引き込む俳優さんたちは、とても素晴らしかったのです。 映画は2時間という限られた枠ゆえに、どうしても多くを語らず「演技」で示す部分をクローズアップするしかないのかもしれません。
物語のテーマがくっきりしていた一方で、個人的にはドラマ版の“面白さ”がやっぱり忘れられません。 冤罪で逃亡する死刑囚が、行く先々で人助けをしてしまう。 そして正体がばれ、また逃げる。 その「積み重ね」の中で、彼を信じ、応援する人々が現れる「理由」が、10話という時間を使って丁寧に描かれていたんです。
「どうして彼を信じるのか」 「どんな関わりがあって心が動いたのか」 その“人物の説得力”が、ドラマ版はとても明確でした。 映画版はその理由の描き込みが薄い分、どうしても少し物足りなさが出てしまうのは仕方ないのかもしれません。でも、その分を俳優陣が表情で補っている、そんな印象でした。
一緒に観た友人は、同じ監督の作品『国宝』も観ているとのこと、映画版『正体』を絶賛します。そうか、比較しなければ、映画は映画としてしっかりメッセージが伝わる作品だったのかもしれません。 まぁ、別物として観ればってことかな。
No War Please