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誰が為に(別館)

血の宿命(1)幕開け

2016.02.29 10:52

2015年12月20日、朝日杯フューチュリステークス

この日は、JRAG1完全制覇がかかる武豊と良血の母をもつエアスピネルが

主役になると誰もが信じてた。


そしてその日から遡ること10年

2005年の春、3歳牝馬戦線は例年になくハイレベルな年であった。

その中で中心にいたのが

新馬戦を圧勝し、その後も阪神ジュベナイルフィリーズには負けたものの

ファンタジーステークスとフィリーズレビューを制したラインクラフト。

新馬戦から3連勝でフラワーカップを制したシーザリオ。

デビュー戦から武豊が手綱をとるエアメサイア。

この3頭であった。

しかし、この3頭の中で最も実績が劣るのがエアメサイアであったのである。


エアメサイアは、2004年11月新馬戦でデビュー勝ちする。

武豊は武豊TVⅡ(フジテレビONEで放映されている武豊の番組)で

「この時、まさかこの馬で桜花賞にいくとは思わなかった」と後述したほど

平凡な印象であったようである。

その後、白梅賞には負けるもののエルフィンステークスに勝利し

フィリーズレビューで3着にはいりようやく桜花賞の切符をつかむ。

この時初めて強さを感じたと上記の番組内で武豊が語っている。


第65回桜花賞(4/10阪神競馬場芝1600)

1番人気は、単勝3.9でシーザリオが支持され、つづいて2番人気は僅差の単勝4.6で

ラインクラフト、エアメサイアは3番人気で単勝は6.5で支持されていた。

このレースは。大外から積極的に先行したラインクラフトがシーザリオの猛追をかわし

制するのである。エアメサイアは4着。


第66回優駿牝馬(5/22東京競馬場芝2400)

ラインクラフトがNHKマイルにむかったため、シーザリオの単勝は1,5倍と

断然の1番人気となった。2番人気は、単勝8,6倍のエアメサイアであった。

レースの方は、スタート出遅れ気味のシーザリオをエアメサイアに騎乗する武豊が

上手く蓋をして先行する。一方、蓋をされたシーザリオに騎乗する福永祐一は

ここで思い切った決断をする。後方待機に切り替えたのであった。

展開は、スローで進み4コーナーへ。この時点でシーザリオはまだ後方12番手にいた。

直線先に抜け出したエアメサイアがグイグイ伸びて先頭にたつ。

武豊は、この瞬間勝ったと思ったそうである。

しかし、ここで前残りの展開で届かないであろうと思われていたシーザリオが

後方から飛び込んできてゴール前クビ差で差し切ったのである。

武豊は、完璧な騎乗をしてエアメサイアは完璧な競馬をした。

それでもシーザリオに負けたのである。


オークス後、シーザリオはアメリカ遠征でアメリカンオークスを制したものの

レース後に繋靭帯炎が発覚し長期療養を余儀なくされ

翌年、復帰を目指したが調教中に再発して2006年4月に引退。

エアメサイアとシーザリオの2頭の戦いは、エアメサイアは一度もシーザリオに勝つことなく終止符がうたれたのである。


その後、エアメサイアは、ラインクラフトをくだして秋華賞でG1タイトルを獲得。

しかし、秋華賞以後善戦はするが勝ち切れず故障により

2007年2月28日に管理する伊藤雄二調教師とともに引退した。

くしくもエアメサイアの秋華賞が師の最後のG1タイトルであった。


ちなみに伊藤雄二厩舎でエアメサイアの調教助手をしてたのが

現在、エアスピネルを管理している笹田和秀調教師であり

シーザリオを管理してたのはリオンディーズを管理している角居勝彦調教師である。


時が流れて2013年

キングカメハメハを父にもつ2頭の仔馬が生まれる。

エアメサイアの第4子であるエアスピネルと

シーザリオの第6子であるリオンディーズです。

ここから、第2幕がはじまるのである。