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静寂の瞑想

2025.11.20 07:35

Facebookバラ十字会日本本部AMORCさん投稿記事

静寂の瞑想は、人生において誰もが手に入れることができる最大の財産です

https://www.amorc.jp/expanded-awareness/?fbclid=IwY2xjawOJEBtleHRuA2FlbQIxMQBzcnRjBmFwcF9pZBAyMjIwMzkxNzg4MjAwODkyAAEetYNLEfkWmYiM6gPXtSNkfvTYpS6jnV1yYfDMUoz-UnF_9qNidCLzVSLMsyI_aem_M5KztrZlmGB8B5kf9pXIcg 【瞑想でダイナミックな静寂を実現する-五感を超えて広がる意識】より

以下の記事は、バラ十字会日本本部の季刊雑誌『バラのこころ』の記事を、インターネット上に再掲載したものです。

※ バラ十字会は、宗教や政治のいかなる組織からも独立した歴史ある会員制の哲学団体です。

記事:『内なる静寂を通して意識を広げる』

Expanded Awareness through Inner Silence エセ・マゲゲ By Ese Magege

散歩する人と犬

哲学者や他の優れた思想家たちは、エネルギーという目に見えない場と物質の間にある相互のつながりを、長い間研究し続けてきました。ご承知のように、私たちは五感を用いて物質の世界を感じ取っています。しかし、五感の及ばない世界につながるには、物質の領域を超越することを助けてくれる原理や法則と同調しなければなりません。

次の疑問について考えてみましょう。意識は五感による知覚の範囲に限定されるのでしょうか。嗅覚・味覚・視覚・聴覚・触覚が及ばないものを感知することができるのでしょうか。物事に意識が気づく前に、それを知覚することがあり得るでしょうか。

私たちは、意識が五感の制約を受けないことを示すできごとに遭遇することがたびたびあります。時として、とらえどころのない衝動に従わざるを得なくなり、それが驚くほど良い結果をもたらすこともあります。直感や虫の知らせに従った結果、正しい方向に導かれたり、危険を回避できたりすることさえあります。たとえば、約束した場所に時間通りに到着するために急いでいて、間違えて予定とは違う道に入ってしまったけれども間に合うことができ、後になって、予定していた道を進んでいたら約束に遅れていたことを知ることもあります。飛行機に乗り遅れた人が、その後に、乗り遅れた飛行機の事故を知ったという報告もあります。私たちは、このような状況を運によるものと考えがちです。果たしてそれは運なのでしょうか。そうではなくて、自身の高位の部分がそのようなトラブルを感知して、別の道に導いているという可能性はないでしょうか。直感や虫の知らせはどこから来るのでしょうか。

すべての人間には崇高な本質(divine essence)が宿っており、それは無限で、広大で、知性的で、聡明です。この崇高な本質は統合された全体の一部であるため、私たちがこの本質と同調しているとき、物事の知覚は時間と空間の制約を受けません。私たちに内在するこの崇高な本質を経験することによって、意識は五感を超えて広がります。では、どのようにすれば、そうなるのでしょうか。そのためには、注意を自分の内面に向けて、完全な静寂の状態になるようにします。内的な体験を通してこの崇高な本質とその特徴を実感することによって、自己の理解が拡大します。私たち自身の性質について学習するだけでは不十分です。それは、内的に体験されなければなりません。その体験のときにだけ、私たちは自分が本当は何者であるのかを把握し始めます。内なる静寂を通して、私たちはその崇高な本質と同調できるようになります。

星空を見上げる人

知性的な観点から、自分が何者なのかを考察してみましょう。それは、私たちと万物との相互のつながりを理解するために役立ちます。

バラ十字会の存在論では、人には二元的な性質があるとされています。それは、ソウル(soul:魂)と肉体です。ソウルは非物質的なエネルギーであり、肉体に生命の息吹を吹き込み、肉体の個々の細胞を満たしています。ソウルは、万物に浸透している普遍的ソウル(Universal Soul:宇宙の魂)が延長されたものです。意識は普遍的ソウルが持つ性質です。意識には、大脳のあらゆる働きを超越した、ある種の知覚と思考があります。そのため昏睡状態になった人も考え、周囲の状況を知覚し続けることができます。バラ十字会の見解では、意識には3つの領域があります。物質的な領域、非物質的な領域、宇宙的な領域です。非物質的な領域に属する主観的意識は、崇高な性質を持つ意識ですが、物質的な意識と一体化して働いています。宇宙的な領域に属する宇宙意識(Cosmic Consciousness)は、その名が示すように宇宙の意識です。宇宙意識は崇高な知性(Divine Intelligence)であり、宇宙全体に充満している万物の原因です。そして宇宙意識には、すべてを知ることのできる感覚があり、宇宙的な観点から状況を把握しています。私たちは誰もが、学びと発達の段階に応じて程度は異なりますが、宇宙意識を所有しています。私たちすべての人間は、自己支配(訳注)という探究の道にいる生徒であり、その究極の目標は、宇宙意識に完全に達することです。

(訳注:自己支配(self-mastery):自己を熟知し、コントロールすること。)

しかし、高度なレベルの意識を体験するには、物質世界の制約を超越できる高い領域にまで意識を高める必要があります。その方法の一つは、適切な同調状態になるように自己をトレーニングすることです。瞑想を使用すると、一つまたは複数の高次の意識レベルと同調することができます。瞑想では、物質面、感情面、超感覚的な面、知性面など、自己がさまざまなあり方で現れることが実感されます。より深い瞑想に達すると、自己がダイナミックな静寂として表現され始めます。ダイナミックな静寂は、あらゆる制約を超越しており、そのため、あらゆる現象が超感覚的にその中に出現し、把握されます。

ダイナミックな静寂においては、思考と認識がすべて停止します。対象物を意識することから、完全な静けさの状態に意識が移行していきます。そこには時間も空間もありません。知らないうちに時間が過ぎていきます。この静寂において精神は新鮮さを取り戻し、著しい明晰さと新しい刺激的なアイデアが生じることがあります。

話すのを止めたときに経験するような自分の意志でもたらされる静寂と、高次の意識との同調によって得られる、限界のないダイナミックな静寂とを区別する必要があります。ここで述べている静寂とはダイナミックな静寂のことです。それは穏やかな安らぎの状態であり、自分の意志によってもたらされるものではなく、意識の高度な領域と同調したときに自ずと生じるものです。

この内なる静寂には、〈全体〉が現れるような「ひとつである」という感覚があります。この静寂において、私たちは自己と宇宙意識を同調させます。宇宙との同調は、知識と真実のための純粋な経路です。客観的な世界の妄想や色眼鏡は、そこにはありません。知識や自分の抱えている問題に対する洞察を、そこで求めることもできます。どれほど複雑な問題であっても、宇宙と適切な同調を通して解決することができます。その解決策は自分の意に沿わないものであるかもしれませんが、解決が必ずもたらされます。良い健康状態、幸福、充実した生き方を手に入れるための秘訣は、宇宙との同調で見いだすことができます。宇宙との同調は、神秘学の道をたどるすべての学習者にとって第一の責務であるべきです。

さらに、内なる静寂を実践する際には、一貫性を重視することが大切です。H・スペンサー・ルイス(訳注)は、最低でも一日一回実践することを推奨しています。時間は、5分から30分が望ましい範囲です。それは、自分の精神を完全に静止状態にする時間であるべきです。意識も身体と同じように、健康と活力を維持するためには完全な休息が必要です。

(訳注:H・スペンサー・ルイス(H. Spencer Levis):20世紀の初頭にフランスのトゥールーズで活動していた薔薇十字団の活動を継承して、米国でバラ十字会を再興した人物。)

私たちは、自分の力を外部に求めることから脱却する必要があります。その代わりに、探求する意識を内側に向けて、内なる光と内なる知性を求めなければなりません。意識を内面に向けることで、私たちの客観的精神は自身の内面に宿る崇高な意識に接することができ、絶対的なもの、すべての根源、万物に浸透する本質との調和を実現することができます。静寂の瞑想は、人生において誰もが手に入れることができる最大の財産です。それは、崇高さそのものと、崇高な意識と一つになるという私たちに人間に与えられている恩恵です。少なくとも一日に一回は静寂の状態になり、効果的に宇宙と同調することを学ぶことで、多くの問題が解決されるだけでなく、自身の人生に問題が生じることが、たびたび防止されるのにも気づきます。

https://www.youtube.com/watch?v=j4is0zmROFI